《歩くだけでレベルアップ!~駄神と一緒に異世界旅行~》第83歩目 はじめての教會!

前回までのあらすじ

ナイトさんの今後の事も考えて、お互いの依存関係を解消した

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□□□□ ~主人としての心遣い~ □□□□

王都に來て2日目。

昨日は旅の道中一緒だったナイトさんと別れ、そのまま観に時間を費やした。

そこでアテナとドールに、お菓子やら服やらと散々出費をさせられてしまった。.....ちょ、貯蓄したい。

所持金:5052000ルクア【↓1512000】

そして明くる日の今日。

當初の目的通り、教會に赴こうと思うのだが、ここで一つの問題が浮上した。

問題というのは・・・

この王都全が奴隷に対してすごく偏見を持っているということだ。

道行く奴隷達は、それこそ奴隷と呼ぶにふさわしい出で立ちに、扱いをけていた。

「仕方あるまい。奴隷とは本來そのようなもの。主が特別なのじゃ」

ドールはなんてことのないように振る舞ってはいたが、俺はただただ糞悪かった。

実際、昨日の観中にもドールを連れての來店を斷られた店が何軒もある。

まさか店拒否されるとは思ってもみなかったが、この王都ではそれが常識となっているらしい。

所詮、人間族の國という訳だ。

.....本當、人間族はどうしようもない。同じ人間族として恥ずかしい。

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一般區や中央區でこの有り様なのだから、貴族區なんてところはきっとそれ以上だと考えたほうがいい。

つまり教會に行く為には、ドールの問題を解決しないといけない訳だ。

「簡単であろう。妾が獣となって、主の一部となればよい」

ドールがマフラーになると提案してくれたのだが・・・

「それだと本的な解決にはならないだろ。今後もずっとそうするつもりか?」

「ではどうせよと言うのじゃ?一応言うておくが、留守番などはごめんなのじゃ。

妾の在るべきところは主の側。主を守る為にも、片時も側を離れることはできぬ」

「るすばんはダメーヽ(`Д´#)ノコンちゃんも一緒だよー!」

ドールの揺るがぬ意思は固いみたいだ。

そしてアテナのわがままな意思も固いようだ。

「歩~歩~。簡単だよー?私がおねがいすればー、コンちゃんも絶対だいじょぶー( ´∀` )」

「「・・・」」

.....それ、一番やっちゃあかんやつ!問題の先送りでしかないから!

アテナがかわいくお願いすれば、それこそあらゆる人々がそのお願いを聞き屆けるだろう。

アテナの天賦の才とも言える『人に好かれやすい』はそれほどの威力がある。

ちなみに昨日、アテナが一緒だったにも係わらず店拒否をされてしまったのは、単純にアテナが服に興味がないからだ。

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もしそこでドールがアテナに頼んでいたら、まず間違いなく店は出來ていただろう。

それはお菓子のお店だけは全店店できていたことからも明らかだ。

「.....卻下」

「.....姉さまはし自重せよ」

「なんでー!?Σ(・ω・*ノ)ノ」

俺の言葉はまだしも、妹であるドールからも反対されたことに、アテナは揺のを隠せないようだ。

本當どちらが姉なのかわからなくなる。

「という訳で、これ」

とりあえずアテナは放っておいて、俺は袋をドールに渡した。

「なんじゃ、これは?」

「フルールにいた頃からずっと考えていたんだ。いずれはこういう日も來るんじゃないかって。

フルールは奴隷にそこまで酷い町じゃなかったから渡す機會もなかったんだが・・・」

ドールは俺に斷りもなく、早速袋の中を確認している。

.....いちお俺に聞こうぜ?まぁ、ドールの為に買ったやつだから別にいいけどさ・・・

「こ、これは?」

「帽子は耳を、スカーフは首を、服は尾を隠せるだろ?」

俺がドールに渡したのは、赤のニット帽と赤のスカーフ、そして白のロングワンピースだ。

「・・・」

「奴隷であることを隠せれば、多分大丈夫だと思うんだ」

「・・・」

「.....あれ?どうした?」

ドールが俯いている。その表は伺い知れない。

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尾は.....しなだれてはいないようだが、それでも振られてもいない。

な、なんだ?やっちまったか?

耳や尾を隠すなんて獣人族としての誇りがーーーーー!とかか?

俺が戦々恐々としていたら・・・

「.....センスが絶的なのじゃ」

「.....え?」

「ワンピースにニット帽とか有り得ないのじゃ。

しかもニット帽とスカーフが赤なのに、ワンピースは白?

上の合いが重すぎて、下とのバランスが不釣り合いになる。そうは思わなかったのか?」

「お、おう・・・。すまん」

よくわからないが、どうやら俺は怒られているらしい。

てっきり謝されるとばかり思っていたので、意外な展開にどう対応したらいいのかわからない。

「なぜニット帽なのじゃ?」

「え、えっと.....それなら確実に耳を隠せるし、風とかに飛ばされにくいかなって思ったんだが・・・」

「機能面を重視したと?」

「あ、あぁ・・・」

「.....はぁ。それで?なぜ赤なのじゃ?」

ちょっ!?溜め息!?

そんなにダメだったのか!?だって風で帽子が飛ばされたら大騒ぎになるだろ!?

「い、はドールのきれいな黃髪に似合いそうってだけの理由なんだが・・・」

「む?.....そ、そうか?わ、妾に似合うかの?」

「多分。俺はそう思ったんだけど.....ダメだったか?」

「ふ、ふん!まぁは良いのじゃ!スカーフも良い!.....わからぬのはなぜワンピースなのじゃ?」

「それは至って簡単な理由だな」

俺はそう言うと、膝上に座っているアテナの脇の下に手を差し込み持ち上げた。

「おおおおおおおおおお Σ(・ω・*ノ)ノあーはははははー!たかーい!たかーい!」

脇の下に手を差し込めば當然・・・

───むにゅ

アテナのでかぱいにさりげなくれることができる。

脇腹ではなく、敢えて脇の下を持ったのはその為だ。

.....アテナのおっぱいは最高だぜ!

しかもこの位置関係なら、正面にいるドールには俺の表を悟られずに済む。

まさに完璧な作戦。

「.....つまりは姉さまとお揃いにしたと?」

「そういう訳だ。姉妹なんだし、おかしくはないだろ?ちなみにアテナの分の帽子とかも買ってある」

「ほんとにー!?やったー!コンちゃんとおそろいだねー( ´∀` )」

下著は嫌がるくせに、帽子とかは問題ないようだ。

いや、ドールとお揃いというのが嬉しいのか・・・。

「まぁ、それならそれで良い。

それと.....妾がわからぬとでも思っておるのか?いい加減、姉さまから手を離さんか」

「!?」

「主の考えなど、顔を見ずともお見通しなのじゃ。妾を侮るでない」

.....なにそれ!?怖いんですけど!?もしかして一蓮托生となった影響か!?

ドールに名前を與えたことで、ドールは俺と一蓮托生となった。

これは一方通行的なもので、仮に俺が死ねばドールも死ぬが、ドールが死んでも俺は死なない。

つまりその影響はドールにしか及ばない。

言い方を変えれば、一蓮托生となった際に生じた可能のある副次的な影響は、ドールにしかわからないということになる。

「主らはあくまでも、神様とその従者という関係であろう?

それならば、あまりベタベタするでない!」

「なんでコンちゃんは怒ってるのー(。´・ω・)?」

「お、怒ってなどおらぬ!

.....姉さまは仕方ないとしても、主が注意すればいいだけであろう?」

「俺!?俺の責任なの!?」

「そもそも従者の分際で、神様とベタベタしておるのがおかしいのじゃ!

そ、そんなに誰かとベタベタしたいのなら・・・」

「したいなら?」

「わ、妾にベタベタすれば良かろう!特別に許してやるのじゃ!」

「・・・」

ドールのことがよくわからない。

怒っているのか、怒っていないのか・・・。

見たじ怒っているように見えるのだが、尾はご機嫌よろしく激しく振られている。

とにもかくにも、ドールはもっと構ってしいということだろうか。

主人と奴隷という関係であり、一蓮托生にまでなってくれたドールだ。面倒を見るのは主人として當然の義務だ。

「じゃあ、お言葉に甘えて・・・今からるけど大丈夫か?」

「う、うむ」

膝上にいるアテナをどかして、ドールに手をばす。

───ビクッ!

案の定、俺にれられたドールのが一瞬強張った。

「.....す、すまぬ」

「いいから。いいから。しずつ慣れていこう」

そのまま膝上に座らせる。

ふわりとドールのいい匂いが鼻をくすぐった。心が跳ねる。

ドールの男恐怖癥の克服の一環として、ブラッシングをする時はいつもこうするようにしている。

そうしようと二人で決めたことだ。接する機會を増やして、しずつを慣らしていく一般療法。

・・・。

ブラッシング効果もあったようで、ドールの謎のおしゃれ講座も終わった。

いよいよ教會に向けて出発しようとしたその時・・・

「.....ふむ。やはりいまいちなのじゃ」

さっそく著替えてもらって、この一言。

「悪かったな」

「まぁ、主人としての心遣いという點に関しては合格だから許してやろう」

「あ、ありがとう?」

「あくまで許しただけで、その罪は免れぬ。

罰として、妾が気にるものを改めて買いに行くのじゃ!」

「はあああああ!?」

結局また余計に出費させられることが決まってしまった。

本來なら主人として奴隷のわがままに怒るべきなんだろうが・・・

年相応のかわいらしい笑顔を向けられてしまっては、怒るものも怒れない。かわいいし。

.....きっと娘を持った父親ってのはこういう気持ちなんだろうな。

貞のくせに、既に娘を持った父親の気分に浸りながら教會を目指した。

□□□□ ~教會~ □□□□

大聖堂。

目の前に大聖堂がある。

実際は映畫などでしか見たことがないが、それでも一目で大聖堂だとわかるものがそこにそびえ建っている。

そして、ザビエル。

教會り口前にはザビエル、もとい神父様が立っている。

その昔、教科書で見たことがあるザビエルのような出で立ちをした神父様がり口前で禮拝者を出迎えている。

「・・・」

こういう場面を見ると、改めて教會に來たのだと実する。

すると同時に張もする。場違いなところに來てしまったのではないかと・・・。

.....くっ!小市民のが騒ぐぜ!

俺が小市民モードになっていることを知ってか知らずか、當然アテナやドールもこの荘厳な雰囲気に気後れを・・・するはずもなく、すたこらと歩いてさっさと中にっていってしまった。

「!?」

アテナはまだいいとしても、奴隷であるドールの豪膽さには驚かされる。

微塵も不安がっている素振りがない。堂々としていて、むしろ貴族然とすらしている。.....さすが大妖怪。

俺なんて、ドールが奴隷だとバレやしないか、とハラハラしているというのに・・・。

自分の小膽さにしょんぼりしつつ、教會の中にった。

り口でザビエルに聲を掛けられた時なんて、あまりの張に心臓がバクバクしたものだ。

・・・。

教會の中は想像通りというか、まんま想像してたのとドンピシャ過ぎて驚いた。

教會は深い縦長の構造をしている。

天井はこうもりの羽みたいな形で、空間を天上へとっているような印象さえける。

左右にある支柱の並びがつくりだす視的な効果で、思わず陣の祭壇に視線が引き寄せられてしまう。 

そしてゴシック式というのだろうか、ステンドグラスによって作られた神的なが荘厳さ、重厚さを醸し出している。

そして何よりも特徴的なのが・・・

祭壇の後ろにそびえ立つ、12の巨大な彫刻ならぬ像だ。

「.....これは?」

「神の像に決まっておろう」

あまりの大きさに思わず見上げてしまった。

「こら!やめんか!他の場所ならともかく、ここで神の像を見上げるとか不敬も不敬。

神を恐れぬ所業として罰せられるのじゃ!知らぬこととは言え、主は無用心すぎるのじゃ!」

「!?」

.....マジか。やっぱりそういうのあるんだな。めんどくせえ。

「歩はもっと私を敬いなさーいヽ(`Д´#)ノ敬ってないからそんな非常識なことしちゃうんだよー!」

「・・・」

.....その前に俺に注意點などを教えろよ!このくそ駄神!何かあってからじゃ遅いだろ!

特に何も信仰していない俺にとって、そういうしきたりなどはよくわからない。

土臺理解することも、注意を払うことも無理な話だ。

「神って言ってたよな?アテナ達のことだろ?」

「もっちろーん( ´∀` )私の世界だしねー」

「どれがアテナなんだ?」

「これこれー!どうー?きれいー(。´・ω・)?」

アテナが指さしたのは、一番右端にある像。これがアテナ・・・?

それはいい。それはいいのだが・・・

々おかしい。

アテナの像に限ったことではないのだが、今はそれは置いておく。

まずこの世界はアテナの世界だというのに、なぜその象徴たるアテナが一番右端にあるのか。

こういうのは普通真ん中に置くべきではないのだろうか。

そしてなによりも一番おかしいのは・・・

「.....なんでこんなポーズしてんの?」

「かわいいでしょー( ´∀` )」

かわいいかどうかは重要じゃない。

とにかく教會には似つかわしくないと思う。

アテナの像は、右手を頭の後ろに回し左手はおの後ろに、そしてをくねらせた、所謂グラビアポーズと呼ばれるポージングをしている。

いや、別にアテナの像だけがおかしいのではないのだが・・・

マッチョがよくするポージングだったり、なぜか隣同士で肩を繋いでいたり、終いには豹のポーズの像もある。

.....ちょっと自由過ぎないか?いいのか教會よ、こんな自由な神達を信仰してても・・・

俺が教會に疑問を抱いていたら、

「ねぇーねぇー。どうー?きれいー(。´・ω・)?」

正直言ってよくわからない。蕓とかに興味はない。

館などに行って有名な絵を見ても、ぶっちゃけ子供の落書きとしか思えなかったりするような人間だ。

だから・・・

「きれいじゃない」

「ふええ(´;ω;`)」

───ぽふっ。ぽんぽん

「だって、本のほうがずっときれいだしな」

「にへへー(*´∀`*)ありがとー。歩だいすきー!」

頭をぽんぽんされたアテナは、いつものように八重歯を覗かせながらにぱー☆と微笑んだ。かわいい。

ちゃんとしてれば可い子なんだよな~。大きいし

「だ・か・ら!何度も言うておろう!いちゃいちゃするでないと!第一、場所を弁えよ!」

.....怒るなよ。てか、ドールの大聲のほうがきっと迷だぞ?

・・・。

ドールをなだめて、早速本題に移る。

教會にきた目的は、攻略の証を捧げてニケさんに會う為だ。

「それで?どうすればいいんだ?」

「神の像の前で祈れば良いのじゃ」

「どの像?」

「信仰している神でよい。例えば、妾なら森の神であるこのお方なのじゃ」

そう言ってドールが指差したのは、アテナの像の右隣にある弓を引っ提げた勇ましい神像だ。

像からは、確かに活発そうでどこか猟奇的な妖しさのある印象をける。

.....アテナの姉だよな?何番目の姉だ?

それはいいとして、本的な問題がある。

俺は誰の像の前で祈ればいいのだろう。誰にも信仰なんてしちゃいないんだが・・・

「むきーヽ(`Д´#)ノ私にきまってるでしょー!」

「.....え?信仰なんてこれっぽっちもしていないのに祈っても効果あるのか?

せっかくここまできたのに空振りとかはやめてくれよ?」

「敬ってよー!敬ってー!敬えーヽ(`Д´#)ノ」

アテナが悔しがって地団太を踏んでいる。

ともすれば當然・・・

───ぶるんぶるん

地団太を踏む度に、別の意味で敬えと主張してくる大正義大きなおっぱい。

.....さすがアテナ!おっぱいだけは敬うに値するな!

俺がその行に釘付けになっていたら・・・

「.....主と姉さまは、本當に一度、神罰を喰らったほうがよいのではないか?」

.....それ死んじゃうから!そしたらドールも一緒に道連れだから!

・・・。

ドールの機嫌がすこぶる悪いし、いい加減ザビエルにも怒られそうなので、仕方なくアテナの像の前で祈る。

・・・。

・・・・・・。

・・・・・・・・・。

『?』

なにも起こらない。

なにも変化がない。

『なにも起こらないんだが?

やっぱりアテナの像に祈ったのは失敗だったんじゃないのか?』

・・・。

誰からの返事もない。

無視されたと思って右隣を見てみると、ドールは一心に祈っている。

祈る姿もかわいい。

.....聞こえていないのか?

『アテナ。どういうことだ?』

・・・。

當然返事がない。

同じく左隣を見てみると、アテナも一心に祈っている。

ドール同様、祈る姿もかわいい。

.....アテナも聞こえていないのか?

そして・・・

俺自を見てみると、俺自も一心に祈っている。

フツメンだと思う。中の下または下の上なはず。最悪、下の中。

客観的に自分自を見てみると、こういうふうに見えているもんなんだな、と改めて心した。

そう今俺は、俺自理的な意味合いで、本當に客観視している最中だ。

『・・・』

まぁ所謂、幽ってやつですな。

・・・。

ちょっと!ちょっと!ちょっと!?

なんだよこれ!?シャレにならないんだが!?

大聖堂で幽って、あれしか脳裏に浮かばないんだけど!?

そして、やけくそになった俺は・・・

『パ〇ラッシュ……疲れたろう。僕も疲れたんだ。なんだかとても眠いんだ……パト〇ッシュ……』

その言葉を合図に、天から一人の天使がゆっくりと舞い降りてきた。

『おまたせー( ´∀` )じゃー、さっそくいこっかー!』

『早く出て來いよ!不安になるだろ!』

『あーはははははーo(≧∇≦)o歩もしっかり楽しんでたじゃなーい!お約束お約束ー!』

こうして俺は、アテナに導かれるまま天へと昇っていった。

何かが壊れるような音とともに。

『讃歌でも鳴らすー(。´・ω・)?』

『いいから早く案しろ!』

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後書き

次回、神!

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今日のひとこま

~素直に喜べないドール~

「ごめんな。センスのないもの渡しちゃって」

「うむ。もっと々と勉強するが良い」

「いや~。そもそもの子に服のプレゼントとかしたことないからな~」

「.....む?そ、そうなのか?」

「他のなら、付き合い上あったりはするんだが、服はさすがにな」

「.....となると、妾が初めてなのじゃな?」

「さっきそう言ったろ?やっぱりこういうのはちゃんと好みを聞くべきだったな。

変にサプライズを意識したのが失敗だったか・・・」

「そ、そうじゃな」

「一応お金にはまだ余裕があるし、新しいのを購したら、それは神殿に寄付するか」

「!?」

「どうした?新しいのを購したら、それはいらないだろ?ドールもセンスがないって言ってたし。

貧しい子達ならセンスうんぬんなんて気にせず著れるはずだしな。寄付だから一応善行にもなるし」

「な、なにもそこまでする必要はあるまい!?」

「いらないを殘しておくよりも、活用してくれる人に寄付したほうがいいだろ?」

「べ、別にいらないとは言っておらぬ!」

「そうなのか?でも著ないなら一緒じゃね?やっぱり寄付しよう」

「き、著ないとも言っておらぬであろう!」

「.....え?著るの?あんなに酷評してたのに?」

「わ、妾が著ずとも主が著れるであろう?」

「著ねえよ!なんで俺が著るんだよ!?ワンピース著た俺とか通報されるだろ!」

「ぐぬぬ・・・」

「?.....よくわからんが、ドールが著るつもりがないなら寄付するからな」

「いやじゃ!いやなのじゃ!!絶対寄付しないのじゃ!!!」

だったら著ろよ・・・。なにがしたいんだよ、ドールは。

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