《歩くだけでレベルアップ!~駄神と一緒に異世界旅行~》第90歩目 はじめての稱號!
前回までのあらすじ
アルテミス様に無禮を働いてしまったが、最終的にはキスをされた。
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□□□□ ~相変わらずな大家族~ □□□□
アルテミス様が帰界された翌日、俺はギルドを訪れていた。
目的はEランクダンジョンについての報収集とランクアップ試験の申し込みをする為だ。
「なぜ主ほどの実力者がAランクなのじゃ?妾の元主人など実力もないくせにSランクであったぞ?」
「Sランク以上からは、その國の首都でないとランクアップできないんだってよ」
「ふむ。めんどくさいのう。では此度申請すれば、主はSSかSSSになれるのか?」
「飛び級もできないらしい。そういう決まりなんだとか」
「決まり、決まり.....煩わしいのじゃ!そんなものどうにでもなろう!妾に任せよ!」
いやいや。任せろと言われましても・・・。決まりなんだから仕方がないだろ。
俺が呆れる中、ドールは両の拳をの前で握り締め、やる気に燃えていた。
尾もいつもよりも激しく振られている。
先日のアルテミス様とのやり取りを見ていてわかったのだが、ドールの忠誠心は凄まじいものがある。
こうなんと言うか、使命に燃えている的な?
こんな俺にそこまで忠誠を捧げる価値があるのかどうかはわからないが、それでも嬉しいものである。
本當に俺には過ぎた奴隷だと改めて思い知らされる。
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ぽんぽんしてあげたいが、ドールの場合はいきなりるのはマズいので、
───もふもふ
「ありがとうな」
「なんの禮なのじゃ?妾は當然のことをしておるまで。主は大船に乗った気でいるがよい!」
尾をもふもふされた妖狐は、尾を嬉しそうにたなびかせながら両手を口にあてる仕草でかわいく微笑んだ。かわいい。
ちゃんとしてれば可い子なんだよな~。もふもふしてるし。
・・・。
ギルドに著いた。
都市の大きさにも驚いたが、このギルドの大きさにも驚かされた。
今までの町のギルドの倍以上の大きさはあるのではないだろうか。
付窓口は今までで最多の5つもある。さすが王都。
しかし・・・
「うるさーいヽ(`Д´#)ノ」
アテナが怒る気持ちもわかる。
騒々し過ぎる。なんだか渋谷センター街に來たじで、どうにも落ち著かない。
早速、5つあるの1つの付窓口を見ると・・・
「もっとよ!もっと貢ぎなさい!この程度のはした金で私が喜ぶと思って!?」
「もっと~、もっと踏んでください~」
そこには、明らかに場所間違えてますよね?、と言わざるを得ない景が、付の一角で行われていた。
この有り得ない事態。多分.....きっとそうなのだろう。
のネームプレートを見ると、『付擔當 クシーネ』との文字が・・・。
出たよ、出た。五十音姉妹。どこの町にも必ずいる、なにかしら問題を抱えている傍迷な大家族。
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きっと、このクシーネさんは王様気質なのだろう。
一定の冒険者が並んでいる辺り、人気はあるのだろうが俺はパス。俺は決してMではないはずだ。
隣の付窓口を見ると、クシーネさんよりも行列をしている窓口を発見。
しばらく様子を窺う。
「依頼の結果を報告にきました」
「・・・(微笑み)」
「ありがとうございました」
「・・・(営業スマイル)」
無言。一言も話していない。
表はすごいかなのだが、一切口を開こうとはしない。
また別の冒険者には、
「ちょっと尋ねたいことがあるんですが・・・」
「・・・(困)」
「あ、あの・・・」
「・・・(泣きそう)」
終始無言を貫き通している。
一なんだと言うのだろうか。障害持ちとかだろうか。
俺も、付嬢のケシーネさんも、そして冒険者も困っていたら、隣の付窓口を擔當しているコシーネさんが事を説明してくれた。
「姉さんは旦那さんとしか話さないんです。子供や私達家族とも話そうとしないんですから。
なにかご用があるなら、私の窓口までお越しください」
どうやらそうらしい。
子供や家族とも話さないとかある意味仰天する。
後に知ったことだが、晴れ舞臺である結婚式ですら、旦那さん以外には口を利かなかったらしい。
ここも殘念ながらパス。
急いでいる時とかは業務がスムーズに流れているので便利そうだが、報収集には向かないだろう。
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そうなると、更に隣のコシーネさん辺りが適任だろうか。
しばらく様子を窺う。
「おめでとうございます。本日ランクアップされました。今後も頑張ってくださいね」
「.....あ、ありがとうございます」
至って普通なのではないだろうか。
ただ付嬢という仕事にしてはし表が固いような気がする。
また別の冒険者では、
「お疲れさまでした。を十分に休めて、怪我などされませぬよう気を付けてくださいね」
「.....は、はい。お、お気遣いありがとうございます」
表が固すぎる。しも変化していない。
言うなれば能面。まさにそれだ。
言葉は丁寧なのに、表が一切変化しないというのもある意味怖い。
ここもできることなら避けたい。
無表というのが、あんなに怖いものだとは思わなかった。
ただ、現狀はここが最有力候補だろう。
更に隣の付窓口を見る。
擔當はサシーネさんらしい。
しかし誰も並んでいない。と言うか、並べない。
だって悪びれる様子もなく、窓口を堂々と閉めているのだから。
今までんな付嬢を見てきたが、ちゃんと仕事していたかどうかは別としても仕事はしていた。
それが、このサシーネさんに至ってはついに仕事放棄ときたもんだ。
.....え?なに?この世界はリストラとかってないの?仕事放棄しているのにいいのか?
結局、ここもパス。
と言うよりも、窓口が開いていない以上どうしようもない。
そして最後の窓口なのだが.....ここは嫌だなぁ。
「きゃあああああ!スシーネ君、こっち見てえええええ!」
「マジかわいいんですけど!スシーネ君、仕事終わったらお姉さんと呑みに行かない?」
「今日はあたしと宿屋に行く予定なんだよね~?だから邪魔しないでよ!」
「.....あ、あの。ぼ、僕はそんな約束はしていないんだけど・・・」
こんなじで、さっきからずっと、黃い聲援ならぬ下品なおいが続いている。
この窓口の擔當はスシーネ君。大家族初の男付だ。
見た目がショタっぽいので、冒険者が群がっている。
男だし、特に問題も抱えていなさそうなのに実に惜しい.....と言うか、冒険者の目付きが怖い。
結局、能面付嬢コシーネさんに擔當してもらうことになった。
コシーネさん、笑って!笑って!無表な上に、漆黒な瞳が怖すぎるから!
□□□□ ~王律の壁~ □□□□
能面付嬢コシーネさんにビクビクしながらも、報を収集する。
「この王都って冒険者の質はかなりいいのに、どうしてダンジョンのクリア者が出ないんですか?」
ずっと気になっていた。
他の町では當たり前のようにクリアされているダンジョンが、この王都では全く為されてはいない。
王都と呼ばれているだけあって、道行く冒険者のレベルや力量はかなり高い。
それこそFやEランク程度のダンジョンなら、1日や2日でクリアできてしまいそうな程に・・・。
「それは王律で、クリアしてはならないと決められているからですよ」
「また決まり.....いい加減うんざりなのじゃ」
ドールは本當にうんざりといった表をしている。
それでもかわいいのだから、ってのはお得だよなぁ。
「ダンジョンはそもそも都市の経済を擔っておりますので、
それを攻略されてしまいますと、経済が停滯してしまう恐れがあります。
それを防ぐ為にも、ダンジョンをクリアしてはならないと定められています」
言いたいことはわかる。
実際ダンジョンをクリアしてしまったことで、ラズリさんのいた町パレスでは多くの冒険者が流出してしまった訳だし。
しかしそれならなぜ・・・
「俺は他の町のダンジョンをクリアしてしまったんですが・・・」
「他の町なら構いません。ここ王都ではしてはならないということですから」
「王都ではダメで、他の町ではいいってのがよくわからないんですが・・・」
「他の町のダンジョン攻略はむしろ推奨されています。そうすれば、自然とこの王都に人が集まる訳ですから」
き、汚すぎる・・・。
つまり人を集める為に、いや、利益を獨占したいが為に、王都と他の町の差別化をしている訳だ。
他の町の経済が停滯しても、経済の元となるダンジョンを確保していれば、自分のお膝元は潤ったままになる。
それが可能となるのも、5つものダンジョンを保有している王都ならではなのだろう。
他人などお構いなしの、如何にも人間が、貴族が考えそうな糞悪くなる施策だ。
だからこそ・・・
金に汚い人間が、貴族が考えそうなことだからこそ、きっとあるに違いない。抜けというのものが・・・
「.....本當にクリアしてはいけないんですか?なにかあるんですよね?」
俺の言葉に、なぜかドールが嬉しそうに微笑んだ。かわいい。
ちなみにアテナはよくわかってはいないようだ。でも、そのバカ面もかわいい。
「はい。こちらも王律にあるのですが、
同ランクのダンジョンの場合は金銭を支払うことで、片方のダンジョンにのみクリアを許されております」
この場合のランクとは、ダンジョンのランク(FとかE)のことではなく、冒険者が立ちることが許されているダンジョンのランクのことを指すらしい。
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【立ちり制限あり】
資格:冒険者Aランク以上
(冒険者ランク)(立ちり許可ダンジョンランク)
『Aランク』 F、E
『Sランク』 F、E、D、C
『SSランク』 F、E、D、C、B、A
『SSSランク』F、E、D、C、B、A、S、SS
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例えば俺の場合、Aランク冒険者なので立ちることができるダンジョンはFかEランクになる。
この場合、FとEを一纏めに同ランクと見なす。
ちなみにSランク冒険者の場合は、FとEで一纏め、DとCで一纏めということになる。
つまり金さえ払えば、俺はFかEどちらかをクリアしてしまっても問題ないことになる。
ただ問題は・・・
「.....金銭っていくらですか?」
「一つのダンジョンにつき、1億です」
「い、いちおく!?」
「一年間経済が停滯しますので・・・」
言っていることは理解できる。
理解できるけど.....さすがにボリすぎではないだろうか。
誰もダンジョンをクリアしない理由がよくわかった。
例えクリアしても1億をも稼げる訳ではない。経験上、いいとこ1000萬や2000萬程度だ。
・・・。
困った。
非常に困った。
アルテミス様のクリスタルを手にれるだけなら、神の試練をクリアするだけでいい。
しかしそれだけでは不十分だ。神界に行くためには、ダンジョン制覇の証『攻略の証』が必要となる。
つまり、ダンジョンを必ずクリアしなければならない。
しかし・・・
クリアしてはならないとの王律に、それを曲げるには目の玉が飛び出る程の大金が必要。
全く當てがない訳でもないのだが、ただ・・・。
かくなる上は王都を出るか?と思考していたら・・・
「どうしたのー(。´・ω・)?」
困った時には必ず俺の視界の中にってくる存在がいた。
狙っているのだろうか。それとも偶然か。
「.....ダンジョンをクリアしたいんだけど、金がない。全くない。用意できるとも思えない」
「そんなことー?悩むこともないじゃなーい( ´∀` )」
アテナからしてみれば、俺の悩みなんて『そんなこと』レベルらしい。恐ろしい子だ。
「.....どうすればいい?」
「簡単じゃーん!ドラゴンを売ればいいんだよー!」
「・・・」
それは俺も考えた。
ただあのドラゴンは俺の所有ではなく、アルテミス様のものだ。俺は一時的に預かっているに過ぎない。
しかも先日、俺は相を働いたばかりだ。だからおいそれと勝手に、アルテミス様のものに手を出すことには躊躇われる。
「なにいってるのー(。´・ω・)?
アルテミスお姉ちゃんが必要としてるのはおだけでしょー。それ以外は歩がもらっちゃえばいいじゃーん」
「.....え?そんなんでいいの?」
「アルテミスお姉ちゃんにはそもそもお金いらないでしょー。ほかの部分なんてきっと捨てちゃうよー?」
「お、おぅ・・・」
言われてみればその通りだ。
そもそもアルテミス様は呑み比べで酒代をせしめるのだろうから、金なんてもんは必要ないだろう。
アルテミス様を畏れるがあまり、考えが狹まっていたようだ。
それでも保険はかけておくべきだ。
「勝手に売ったことで、もしアルテミス様が怒るようなら、アテナも一緒に謝ってくれるんだよな?」
「怒る訳ないじゃーん!歩は心配しすぎー( ´∀` )」
「.....謝ってくれるんだよな?」
「怒らないってー!歩はすっかり牙を抜かれた虎さんだねー」
アテナは、(「・ω・)「ガオー、←こんな仕草をして、俺を小バカにしてくる。
本來ならつねるところなのだが.....かわいい。思わず、頬が弛んでしまった。
「(「・ω・)「ガオー、(「・ω・)「ガオー」
「.....主?なんか頬が弛んでおらぬか?」
「.....ゆ、弛んでない」
アテナかわいいよアテナ。
虎の裝とかを著せたら、相當似合うに違いない。
.....コスプレ裝って、魔道店にないのだろうか。
「(「・ω・)「ガオー、(「・ω・)「ガオー」
「弛んでおるではないか!」
「弛んでない!」
「コンちゃんも一緒にやろー!たのしいよー!(「・ω・)「ガオー」
「それはいい!きっとかわいいに違いない!ぜひ頼む!」
ナイス!アテナ!
訳のわからないドールの怒りの矛先を変える絶妙な提案だ!
「.....む?か、かわいいかの?」
「アテナがこんなにもかわいいんだから、ドールがかわいくないはずがないだろ?」
「.....あ、主は見たいのか?」
「是非ともお願いします!」
「ふ、ふん!そ、そこまでお願いされたのなら、願いを聞き屆けてやってもいいのじゃ!」
どうやら俺の熱きソウルが屆いたらしい。
実際は拝み倒したようなものだけど・・・。
そして・・・
「(「・ω・)「ガオー」
「が、がお~」
かわいい。かわいすぎる。
姉妹による、(「・ω・)「ガオー、は強力だ。
そう、強力なのだが、ついつい思ってしまった。
「.....ど、どうじゃ?」
「かわいいぞ。でも・・・」
「な、なんじゃ!?せっかくしてやったのに不満なのか!?」
「ドールは『がお~』じゃなくて、『こん』だよな。種族的にも」
「今更なのじゃ!」
ドールは『こん』で、もう一回お願いします!
コシーネさんをそっちのけで、俺達の演劇は続いていく。
□□□□ ~竜殺し~ □□□□
ドラゴンを売卻したと噂になると困るので、場所を変えてもらった。
所謂、決闘場という場所らしく、その名の通り決闘をする為に用いられるところだ。
広さは田舎の平均的な小中學校の育館ぐらいで、天井はない。
この他にも、王都のギルドには様々な施設があるらしい。
魔法を訓練や実験する為の訓練場や実験場、冒険者の卵を育てる為の合宿場、ランクアップの際に使用される試験會場等々。
俺がSランクになる際には、その試験會場とやらを使うのだろう。
「ご希通り広々とした場所を用意しました。早速査定しますので、素材をお願いします」
「わかりました。大きいですので、気を付けてくださいね」
そしてアイテムボックスから一匹?、もう死んでいるから一つ?、のドラゴンを取り出す。
───ズドオオオオオン!
決闘場に鳴り響く大轟音と、決闘場を揺るがす大地鳴り。
死んでいるとは言っても、そこはやはりドラゴン。得も言われぬ迫力がある。
そして・・・
「おおきいねー(o゜ω゜o)」
「うむ。壯観なのじゃ」
アテナやドールが言う通り大きい。
比較的小さいやつを選んでこれである。
そんな飄々としている俺達とは違って、コシーネさんは・・・
「・・・」
能面のまま、その場に立ち盡くしていた。怖すぎ!
驚いているのは間違いないのに、それでも能面が崩れない辺りはさすがプロだと言える。なんのプロかはわからないが・・・。
そして現実に戻ってきて一言。
「.....こ、これは?」
「見ての通り、ドラゴンです」
「ドラゴン・・・」
コシーネさんの能面の表が崩れ、呆け顔に.....はならなかった。手強い!
「え、えっと.....冒険者さんのランクは?」
「Aです」
「A!?Aでドラゴンを!?」
ついにコシーネさんの能面の表が崩れ、驚き顔に.....もならなかった。手強すぎ!
「.....どうやら冒険者さんはランク以上の力があるようですね。これは適正に判斷する必要があるでしょう」
「.....え?」
なにかおかしい。
なんか俺がドラゴンを倒したことになっている。これは否定しないとマズいやつでは?
「なにか勘違いされて・・・」
「どうじゃ?すごいであろう?我が主は!こんなトカゲ程度では主の足元にも及ばぬ。
しかもこやつ1匹ではないぞ?40じゃ!40ものトカゲを始末したのじゃ!」
「ちょっ!?おまっ!?」
ドールがとんでもないことを言い出した。
冒頭で「任せよ」とか言っていたのはこういうことか!
「よ、40!?本當ですか!?」
さしものコシーネさんもついにはその能面の表が崩れ、慌て顔に.....どうしてもならなかった。あんたもすごいな!
「本當なのじゃ。我が主にかかれば、トカゲの100や200、朝催す前に片付けられる程度のものである」
「そ、それほどまでに冒険者さんはすごいのですか!?」
「ねー( ´∀` )私の歩にかかれば朝飯前だよねー」
「ふぁ!?アテナ、お前もか!」
アテナのまさかの裏切り。
きっとカエサルもこんな気持ちだったのだろう。
それにしても、マズい流れになった。
ドールだけではなく、アテナも參戦してくるとは思ってもみなかった。
しかもこんな子供にしか見えない連中の言葉を、コシーネさんががっつりと信じているのも余計にマズい。
「う、疑う訳ではないのですが.....全部とは言いません。他のも出してもらってもよろしいですか?」
「さぁ、主!ばば~んと出すのじゃ!この者に、主の偉大さを見せつけてやるのじゃ!」
「はやくはやくー!ばばーんだよー、ばばーん!ずどーんだよー、ずどーん!」
「・・・」
マズい流れを斷ち切るのなら、今をおいて他にはない。
ここで「あるわけないじゃないですか~」とか言えば、きっとドラゴンを倒したのも偶然の産程度で話は済むことだろう。
これ以上目立ちたくはないし、やっかいごとを抱えたくはない。
だから・・・
───ズドオオオオオン!
───ズドオオオオオン!
───ズドオオオオオン!
───ズドオオオオオン!
───ズドオオオオオン!
合計10匹、豪快に取り出した。
「!!?」
この場を埋め盡くすドラゴンのあまりの凄まじさに、あまりの豪快さに、あまりの異様さに、能面のプロとまで言わさしめたコシーネさんもついには帽だろう。
端正な顔立ちから作られたその能面の表が崩れ、畏敬顔に.....なんでならないの!顔の筋ないんじゃないのか!?
「これが俺の実力です。まだまだありますが、この場でこれ以上出すのは危ないですからね」
「ふっふ~ん。だから言ったであろう?我が主がAランクなど有り得ぬのじゃ!ランクを見直すがよい!」
「ふぁーすごーい!ずどーん!ずどーん!ずどーん!あーはははははo(≧∇≦)o」
俺とアテナ、そしてドールは最早得意満面だった。
・・・。
確かにマズい流れだった。
斷ち切るのなら、今をおいて他にはなかった。
そう、ちゃんと理解していた。
理解していたのだが・・・
アテナやドールの期待するような眼差しには勝てなかった。
いわんや、コシーネさんですらも、きらきらした眼差しで見つめてきたら斷ち切れようか。いや、斷ち切れない!
に何かを期待されるような眼差しで見つめられた経験など皆無に等しい俺にとって、3人のそれは・・・
強烈だった。
新鮮だった。
快だった。
そして・・・
した!
だからこそ冷靜な判斷などは吹っ飛び、ちょっといい格好をしたいと悪い芽が出てしまったのだ。
後におおいに後悔することになるのだが・・・。
「お一人で全部.....本の竜殺しドラゴンスレイヤーです。
伝説の5英雄にも匹敵する大英雄です。.....こんな人が今の世にも本當にいるんですね・・・」
竜殺しドラゴンスレイヤーってなんだよ!?
それに5英雄!?大英雄!?どういうことだってばよ!?
多くの噓と謎、そして後悔を殘しつつ、俺は竜殺しドラゴンスレイヤーという稱號を獲得した。
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後書き
次回、ランクアップ!
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今日のひとこま
~竜はの味方~
時は朝食前に遡る。
「あれー?アルテミスお姉ちゃんはー(。´・ω・)?」
「帰った。アテナによろしくだってよ」
「ふーん。帰るのはやかったねー」
「あ、あぁ。ちょっと怒らせちゃってさ」
「.....む?主が何かしようとしたのか!?それとも何かされたのか!?」
「してないし、されてない」
「ふ、ふむ。それならばよい」
「心配してくれてありがとな」
「と、當然のことなのじゃ!それで?妾達に見せたいものとは?」
「これ」
───ズドオオオオオン!
「おおきいねー(o゜ω゜o)」
「なっ!?ド、ドラゴンではないか!」
「アルテミス様の置き土産ってやつだな。もしなら食べていいらしい」
「な、なんと!まことか!?」
「お、おぅ.....どうした?」
「聞いておらぬのか?竜は容にいいのじゃ!
一口食べればが艶やかに、二口食べればらかに、三口食べればけるとまで言われておるのじゃ!」
「けたらダメだろ!?」
「.....くふふ。これで妾の玉のようなが更に磨かれるというもの。主との尾も近いのじゃ」
「おもいっきり聞こえているんだが?」
「主も、妾がきれいになったら嬉しいであろう?」
「それはそうだが・・・」
「なんじゃ?なにが不満なのじゃ?」
「ドールは竜なんかに頼らなくても、これ以上はないってぐらい今でも十分きれいだぞ?」
「む?そ、そうか?それでも.....(好いた男の為にも、もっときれいになりたいのじゃ!)」
「なんか言ったか?」
「な、なんでもない!早速竜を食べるのじゃ!」
「朝から!?」
「當然であろう!竜はの味方なのじゃ!」
ドールの言った通り、確かにがけていた。アテナのほっぺただが・・・。
マルチな才能を発揮してますが、顔出しはNGで
お遊びバンドがあっという間にメジャーデビュー、あれよあれよでトップアーティストの仲間入りを果たしてしまう。 主人公の入月勇志(イリヅキ ユウシ)は、そんな彗星の如く現れたバンド、Godly Place(ガッドリープレイス)のボーカル兼、ギターだが、もっぱら趣味はゲームやアニメで、平穏な生活を失いたくないがために顔出しはNGで突き通していく。 ボーカルの桐島歩美(キリシマアユミ)を始め、たくさんの女の子たちとドキドキワクワクなラブコメディになる予定。
8 140どうやら勇者は(真祖)になった様です。
異世界に勇者として召喚された高野勝人は、 激戦の末、ついに魔王を倒す。 そして2年後、吸血鬼の真祖の討伐に向かった勝人は────。 第1章完結。 改稿しました。
8 145妹と転移したんだが何で俺だけ狼何だ?…まじで
妹と一緒に転移した筈なのに狼?になってしまった少年の話
8 79最強転生者は無限の魔力で世界を征服することにしました ~勘違い魔王による魔物の國再興記~
うっかりビルから落ちて死んだ男は、次に目を覚ますと、無限の魔力を持つ少年マオ・リンドブルムとして転生していた。 無限の魔力――それはどんな魔法でも詠唱せずに、頭でイメージするだけで使うことができる夢のような力。 この力さえあれば勝ち組人生は約束されたようなもの……と思いきや、マオはひょんなことから魔王と勘違いされ、人間の世界を追い出されてしまうことに。 マオは人間から逃げるうちに、かつて世界を恐怖に陥れた魔王の城へとたどり著く。 「お待ちしておりました、魔王さま」 そこで出會った魔物もまた、彼を魔王扱いしてくる。 開き直ったマオは自ら魔王となることを決め、無限の魔力を駆使して世界を支配することを決意した。 ただし、彼は戦爭もしなければ人間を滅ぼしたりもしない。 まずは汚い魔王城の掃除から、次はライフラインを復舊して、そのあとは畑を耕して―― こうして、変な魔導書や様々な魔物、可愛い女の子に囲まれながらの、新たな魔王による割と平和な世界征服は始まったのであった。
8 84戦力より戦略。
ただの引きこもりニートゲーマーがゲームの世界に入ってしまった! ただしそのレベルは予想外の??レベル! そっちかよ!!と思いつつ、とりあえず周りの世界を見物していると衝撃の事実が?!
8 74現実で無敵を誇った男は異世界でも無雙する
あらゆる格闘技において世界最強の実力を持つ主人公 柊 陽翔は、とある出來事により異世界に転移する。そして、転移する直前、自分を転移させた何者かの言った、自分の幼馴染が死ぬのは『世界の意思』という言葉の意味を知るべく行動を開始。しかし、そんな陽翔を待ち受けるのは魔王や邪神、だけではなく、たくさんのヒロインたちで━━━ ※幼馴染死んでません。
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