《問題が発生したため【人生】を強制終了します。 → 『霊使いで再起しました。』》
「な……なんなの、あの人!?」
謁見式の終わりが告げられて、まずエレーナが発した言葉がこれだった。
「エレーナ落ち著いて……それより、お父様って聞こえたんだけど?」
ハルナの言葉に思い出して、後ろを振り向きぞろぞろと出口に向かう人の塊の中に父親の姿を探す。
しかし、エレーナの父親(エストリオ)が立っていた場所の集団は既に退室しており、その姿はなかった。
エレーナはなぜ、コルセイルの味方をしているのか問いたかったが、それはかなわなかった。
とにかく、今はハルナが何とか候補者から落とされない様にしなければという思いに切り替えた。
エレーナとハルナ達は今後の対応について考えるため、玉座の間を後にした。
ルーシーとクリエは今回の騒に対して、実のところホッとしていた。
調べていた報の容が、候補者全にかかる問題ではなくある特定の人だけで収まったためだ。
だが、まだ気が抜けない狀況が続いているのも確かだった。
ハルナが敗れリリィが候補者に選ばれた場合には、これからの王選への影響は大きなものであると考えられる。
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なので、これからハルナ達と協力していくべきかどうかを踏まえて考えなければならなかった。
王が大きな書斎に座る。
ドアの近くに立つ、メイドに告げた。、
「妃とハイレインを呼んでまいれ」
メイドは下腹部の前で手を合わせて、お辭儀をして退室した。
しばらくして、ドアをノックする音がした。
王は室を許可し、メイドとその後ろにいる人が部屋にる。
「お呼びですが、グレイネス様」
「忙しいところ呼び出してすまんな、ハイレイン。ローリエンも」
「いいのですよ、グレイネス様。それより、今回の”あの”お二人のことでしょ?」
グレイネスは二人にテーブルの席に腰かける様に促した。
「そうなのだ、今回し水晶の力を借りようと思うのだが……どう思うか?」
「私は良いと思いますよ、グレイネス王。いろいろな方面から判斷することは、とても良いことかと思います」
ハイレインは賛する。
「そうか。……ローリエンはどうだ?」
「そうですね、”元”霊使いとしてもハイレインの意見に賛ですわ」
「そうか!では早速、伺いを立てに行くか」
三人は、二大種族の神を祀る禮拝の間へと移した。
祭壇の中心には、大きな水晶が載せてあり明ではあるがやや青みがかった玉が備えてある。
グレイネスはその水晶を臺座ごと、持ち上げ祭壇より下ろした。
高い祭壇の後ろ側には、小さな小部屋が用意してある。
そこに王または、王が許したもの以外の者はることは決して許されない。
三人は、その小部屋の中にり扉を閉めた。
これで中の音が外にれることはない。
その部屋にはテーブルと數人が座れる椅子が置いてあるだけだった。
その部屋自に何かがあるわけではなかった。
グレイネスは、その水晶をテーブルの上に靜かに置いた。
三人はその水晶を囲って座った。
グレイネスは頭に付けていた王冠を外し、テーブルの上に置いて水晶に話しかけた。
「モイス様、ご無沙汰しております……」
話しかけた水晶の中に水の流れのような、不規則な渦が巻いているのが見える。
「……だ、ワレ……ぶのは……」
「モイス様、グレイネスです、ご無沙汰しております」
「……ぉ、グレ……スか、隨分……久しぶり……ゃの」
水晶から聞こえる聲が徐々に安定してきた。
「モイス様もお変わりはないでしょうか?」
「ふはははは!変わりはない、ほんのし居眠りをしておったところだ……それよりお主は王になれたのか?」
「モイス様。王に即位し、もうすぐ三十年程になります」
「そうか……人間の時間は短いからのぉ。その時間が長いのか良く分からんわ。我と會ったのもついこの前な気がするんだがな。そうじゃ、他の者は息災か?」
その問いに、ハイレインが答えた。
「モイス様、ハイレインです。ご無沙汰しております、隣にはローリエンもおりまして何事もなく過ごしておりますよ」
モイスは、機嫌よく笑った。
「そうかそうか!それはよかった。我と會える人間はなくて、名前もすぐ忘れてしまうがお前たちの名前はよく憶えておるぞ」
「有難うございます、モイス様。栄の極みでございます」
そう返したのはローリエンだった。
「今回モイス様をお呼びしたのは、次期王選の件でお力添え頂きたいことがございまして……」
グレイネスが本題を切り出す。
「もう、そんな時期なのか?あっという間だの……で、我は何をすればよいのだ?」
グレイネスは今までの経緯をモイスに話して聞かせた。
「なるほどな……では、その人間の見極めを行えばよいのだな?」
「はい。今回はモイス様が認められた方の霊使いに決定したいと思っております」
「任せるがよい、その役目承ったぞ!……最後に聞くが”何をしても”良いのだな?」
「はい。その者たちを傷つけることがなければ、方法はお任せいたします」
「あい、分かった。我に任せるがよい!悪いようにはせん。では、また準備が出來たら、我を呼ぶがよい!」
「ご協力謝致します……モイス様」
水晶はまた、きれいな青くき通る明な玉に戻った。
「……では、さっそく準備に取り掛かるとするか」
グレイネスの言葉に、二人は頷いて椅子から腰を上げた。
水晶を祭壇の上に戻し、グレイネスは書斎に戻る。
そして、城の敷地の奧にある祠の安全を確認させべく指示を出す。
謁見式から三日後に、ハルナの元に書簡が屆く。
王選候補者の見極めに関する案狀であった。
          
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