《問題が発生したため【人生】を強制終了します。 → 『霊使いで再起しました。』》

「えぇっ!?」

この中で一番驚いたのは、エレーナだった。

「な、なんでエレーナがそんなに驚いてるのよ!?」

「だ……だって、初めて聞いたんだもん」

エストリオが、エレーナの言葉に本意を告げる。

「それはね、お前のを守る為だったんだよ。エレーナ……」

「つまり、エストリオさんは諜報員で敵も多かった。かったエレーナに余計な心配をかけないために黙ってた……ってところですかね?」

ハルナは名探偵よろしく、ワザワザ人差し指を立てて推理して見せた。

「えぇ。まぁ、そんなところです……でもこれは事項なので他言無用でお願いしますね」

エストリオは、ハルナの推理に笑いながら答えた。

「――おっと、長居し過ぎたな。黙って抜け出してきたから、そろそろ戻らないと」

「あ。最後にひとつだけ教えてもらえませんか?」

その言葉に、慌ててハルナが質問する。

「ん?なんでしょう、ハルナさん」

「今回のこの問題……これで終わりでしょうか?」

エストリオは、顎をでながら目を瞑る。

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「もう大丈夫です……と言いたいところなのですが、いまのところこれ以降のきの確かな報はっておりません。しかし、王選という儀式は何が起きるかわかりませんし、様々な思が混じり合うものでもあります。油斷はです、気を付けて下さい」

エストリオのこの言葉は、今までの中で一番の重みがあった。

「はい、ありがとうございます!」

ハルナは、真剣にを案じてくれているその言葉に、素直に禮を述べた。

エストリオは、父親の顔になりエレーナに向く。

「お前は、お前なりにやればいい。がんばれよ、エレーナ」

そういって、エレーナの頭をでた。

エレーナは、何も言わずにただその言葉にひとつだけ頷いた。

エストリオは背中を向け、ドアに向かって急ぐ。

「たまには、ラヴィーネに帰ってきてね!」

エレーナが後ろから聲を掛けると、エストリオは振り向いて笑顔で返した。

エストリオは、城に戻っていった。

その夜、王選に參加する霊使いはハイレインに呼び出された。

相変わらず周りの従者は、ハルナたちへの態度は冷たい。

今回の呼び出しは、以前のような堅苦しい儀式ではなく、ただ連絡事項を伝えるためだった。

ハルナとエレーナがった後に、クリエ、ルーシーがってきた。

四人が集まったところで、最後にハイレインがってきた。

「忙しい中、集まってくれて謝する。今日は、これからのことを説明しようと思う……と、祝いの言葉を忘れてたな。これでようやく、王選に參加する四人が確定した、おめでとう。特にハルナ。見極めへの參加、いろいろご苦労だった」

ハルナは、ハイレインの言葉にペコリと頭を下げる。

ルーシーが橫目でハルナを見る。

「そして、これからの事だがいくつかやって貰いたい事がある」

「それは……どのような容でしょう?」

確認したのは、クリエ。

その質問に、ハイレインはニヤリと笑う。

「そうだな……先ずお前たちがやることは、王選お披目パレードに參加してもらおう」

「え?そ……それは何をするもので?」

言葉から、自には苦手なものだと想像するが念のため、ルーシーは確認してみた。

「ん?言葉通りの意味だ。お前たちには民衆の前で、王子と一緒に街中をパレードしてもらう!」

「えっと……こんな格好しか持ってないんですけど」

ハルナは格が隠せるような、ややゆったりめのワンピースを著ていた。

普段著としては良いが、大勢の人前で著れるようなものではない。

あと持ってきたのは、旅用の丈夫なローブくらい。

「安心しろ……そこは私の私を貸し出そう」

今までにないくらいにハイレインが楽しそうにしているのを見て、嫌なじがする四人だった。

裝合わせは後日行うこととなり、この場は解散となった。

と、部屋を出ようとしたとき、ハルナより一回り年上くらいの従者がハルナに話しかけにきた。

「ハルナ様ですね……」

「あ、はい。そうですけど……」

「わたくしハイレイン様一筋なのですが、あなたのことが気になるの……なんだか、以前かわいがっていた子にじが似ているのよ」

(ちょっと、ペットに似てるなんて失禮ね!?でも、貓か犬かしら?)

「……そうなんですね。その子は、オスでした?メスでした?」

「あら、あなたも”そっち”の方なの?……うふふふ、うれしいわ。以前飼っていたのはメスよ」

「メスなんですね、可かったでしょうね!」

「そうなの、この子がまた”いい聲”で鳴いてたのよ」

「いまは、どうされたんですか?その子」

「もう……辭めちゃったのよね。田舎に帰るとかで」

「辭めた?……あの、犬か貓じゃないんですか?」

「うふふふ、近いけど違うわね。……メイドよ」

「え!?」

「もし何か困ったことがあったら、いらっしゃいな。うちの家で面倒見るように言ってあげるわ」

従者はぺろりとをなめる。

「は……はい。”もしも”そういう時があればよろしくお願いします」

「それとね……ハイレイン様の趣味はあの格とギャップがあるのよ、驚くと気分を損ねるから気をつけなさいね」

それじゃ、といいながら話しかけてくれた従者は部屋を出ていった。

「ハル姉どうしたの?合が悪いの?顔が真っ青だよ」

「ん、大丈夫よ。し驚いただけだから……」

「ふーん……」

ハルナはフウカと一緒に部屋を出てい。

気が付けば、最後の一人だった。

          

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