《問題が発生したため【人生】を強制終了します。 → 『霊使いで再起しました。』》
數臺の馬車が、お城の中へっていく。
招待されたのは、アーテリアとティアドだった。
併せて、今回の王選參加者の四人とその付き添い人についても招待されていた。
馬車は城のエントランスに止まり、者がそれぞれの馬車の踏み臺を設置していく。
「皆様いらっしゃいませ、ようこそおいでくださいました」
一同を出迎えたのは、王妃であるローリエンだった。
「お邪魔します、ローリエン様!」
ハルナは見極めの時にお世話になっていた。
その時のお禮をと思い、ハルナはローリエンに近付こうとする。
そして、後ろから聲を掛けられた。
「ハルナさん!」
振り向くとそこに、リリィは王宮霊使いの白いローブを纏っていた。
あの後リリィは、王宮霊使いの見習いとして使えることになっていた。
これは、コルセイルからも王國に対して、お願いをしていたようだった。
「ハルナさん、この前はかっこよかったです!私もハルナさんに投票したんですが、殘念でした……」
リリィは、心底がっかりしている様子だ。
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そんな姿を見て、ハルナは申し訳なく思いつつもそんなに大した人間じゃないのという気持ちがり混じるのをじる。
「……でも、凄いんですねハルナさん。あのエフェドーラ家の方を味方につけるなんて!?」
「エフェドーラ?……あ、マーホンさんのことですね?」
リリィは、ハルナの問いに頷く。
「あの……良く分からないんですけど、マーホンさんってすごい方なんですか?」
「え?ハルナさん……エフェドーラ家のことご存じないんですか!?」
エフェドーラ家、王國の貴族たちの中でも上位の発言力を持つ。
この家も、産業農業商業において通している。
かといって、その力を政治や、権力爭いに利用したりはしない。
そういう類のことは、面倒にじていた。
そのため、マーホンは自由に楽しく生きることに決めた。
「……そして、息の合ったハイレイン様とお近づきになられ、あの施設の中で従者として働かれているのです」
ハルナは、一つ納得がいかないところがあり、リリィに聞いてみる。
「でも、そんなに資産があれば、別に働かなくってもいいんじゃないのかなぁ?」
「そこはお金、云々ではないのでしょうね。人と関わることで、その中で何か見つけるものがあったり、自分のやりたいことを見つけられたりするのでしょうね」
「私なら、何もせずに……」
途中で、モイスティアから帰ってきた一週間何もせずに過ごした日を思い出す。
「いえ、何もしないで過ごすのは辛いわ。やっぱり……」
直前の意見をすぐに否定する、ハルナをリリィは笑う。
「やっぱり、ハルナさんって変わってますね!」
ハルナは恥ずかしがり、照れ隠しで頭を掻く。
周りを見渡すと、全員馬車を降りてそれぞれ固まっていた。
「それでは、そろそろ行きましょうか?ご案しますね」
リリィは、ハルナ達を導する。
「どうでした?”お披目パレード”は?」
ここは、王妃の部屋。
ローリエンも四人と一緒のテーブルに座り、話しを楽しんでいる。
「さすがに王國としても二回目でしたし、お祭りのようなじでとっても楽しかったですわ」
ローリエンの問いかけに、アーテリアは応えた。
「初めて聞いたあの時は驚いたものだが、いざやってみると楽しいものだな!」
「これは、本當に姉が言い出したものなのでしょうか?」
恐る恐るティアドが聞く。
「そうですよ、ティアドさん。パレードは、カメリアさんのアイデアです。これにより、王選以外にも王政と市民が近い存在となり國に親しみをじやすくなったと評判ですよ」
「カメリアは、いろんなアイデアを持っており人を見る目も一流だったな……正直王妃になるのはカメリアだと思っていたくらい……」
「ハイレイン、ローリエン様がいるのにそれはちょっと」
「いいのですよ、アーテリア。今でもカメリアに敵うとは思っていません。ですが、私は私なりに王を支え、國を支えるために努力をしています……カメリアだったらなんて思わせないようにしてみせますよ!」
「それなら何も問題はないだろう。ローリエンは、十分すぎるくらい王妃として立派に頑張っているさ。近くで見ているから、良く分かるよ」
「そうですよ……妹のわたくしから言わせてもらえれば、姉は王妃のじゃないです!多分、じっとしていることなんかできないですし」
四人は、その言葉に対して顔を合わせて笑う。
「ところで、どうなの……今回の霊使い達は?」
ローリエンは、ハイレインに聞いてみた。
「そうだね……人選としては間違ってはいないかな?ただ……」
「ただ?」
奧歯にが挾まった言い方に、アーテリアが短く問い直す。
「個々の技能の高さについては何の問題もじてはいないが、やはりチーム戦になったときの連攜については、問題點も多いようにじられるな」
これについては、アーテリアも同意した。
エレーナとハルナのペアであれば、既に経験もあるためある程度の任務であれば問題ないであろう。
ただ、他のペアと組んだ際にどのような反応を示すかは、まったく想像できない狀況だった。
「これは、いろいろ試した方がいいのかしらね……」
ローリエンはそう告げる。
アーテリアは目の前に注がれていたお茶を口に付けている。
「いいことを思い付いたぞ……」
ハイレインはそういうと、出している片目で笑う。
他の三人の視線が、ハイレインに集まっていく。
「何を思い付いたの?」
アーテリアは、ハイレインに告げる。
「それはな……王宮霊使い達に、あの四人をし任せてみようと思うのだ」
          
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