《問題が発生したため【人生】を強制終了します。 → 『霊使いで再起しました。』》
――コンコン
アルベルトはドアをノックする。
そして、中から室を許可される聲が聞こえる。
カチャ
「失禮します、お忙しいところ大変申し訳ございません」
「うむ、よい。それよりどうした?何かあったのか?」
騎士団長はペンを置き、アルベルトたちにそう尋ねた。
自も、部下の持ってきた書類にサインをするだけの仕事に、し飽きがきていた頃だった。
「今回、騎士団での訓練に參加させていただく許可を頂いておりましたが、しお時間を頂きたく」
「その理由は?」
訓練を熱していたと思っていたが、急に話が異なり不信を覚える騎士団長だが、アルベルトの真摯な態度に何か理由があるのではとじ取った。
「はい。この度、ディヴァイド山脈のルート上に魔が発生している問題で討伐隊として參加したく」
「ほぅ……」
騎士団長は一言だけ、口にした。
確かに、王宮霊使い長が警備隊から同一の件に対して、協力要請が來ていると聞いた。
それにより商人や警備兵に実害が生じているとも聞いている。
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ただ戦力に問題があり、結果的に霊使いを送り出すことが出來ていないとも聞いている。
さらには、警備隊は王宮の管轄である騎士団に偏見を持っており、一方的に嫌っている。
そのため警備隊は、騎士団側には決して協力要請を出さない。
騎士団も王宮霊使いも、王家の管轄であり王家の命令のみ活するため自由にはくことはできない。
手を貸すには、警備隊から王に協力依頼を要してもらうしかないのだ。
だが、この者たちなら”まだ”騎士団員ではない。
それに、王選に參加する霊使いの付き添いとして來ているなら、ある程度の腕はあるだろう。
この者たちはいつか、風通しのよい王政を作ってくれのでは……
そんな淡い期待も抱いてしまう。
出會ってそんなにも経っていない、男たちなのに。
”掛けてみたい”そんな気持ちが生まれてくるのが不思議だった。
「よし、それに関しては許可しよう。ただし……」
條件を付けようとする騎士団長に、アリルビートの目が鋭くなる。
「……無事に帰ってこい、お前たちはまだまだ鍛えなければならないのだからな!」
「はい!」
アルベルトたちは、その言葉に最大限の謝の気持ちを込めて返答し退室した。
「……頼んだぞ」
閉まりかけたドアに向かい、小さな聲でつぶやいた。
そしてまた、剣の代わりにペンを握りひたすら書類にサインをしていく作業に戻っていった。
その表は、とても穏やかで明るかった。
レイビルは大変喜んだ。
リリィからの報告で、あの者達が討伐へ協力してくれるという報告をけた。
レイビルは、そのことを直接シエラへ報告しに行った。
「え!?」
その一報をけ、シエラは驚く。
(なぜ王選の霊使い達が魔討伐という危険な任務に!?)
「ど……どうされました、シエラ様?」
事を理解していないレイビルは、不思議そうな顔でシエラを見つめる。
「い……いや、何でもない。そうか……協力できる霊使いが見つかってよかったな」
「はい!」
嬉しそうに返事をするレイビルの姿を見て、シエラは何も言えなくなった。
「……今後その件に関しては、私が引き継ぐ。大丈夫、悪いようにはしない。なので、レイビルは引き続き指導に力を注いでほしい」
「畏まりました!」
満足そうに、シエラの部屋を退室していくレイビル。
「ハイレイン様とローリエン様に指示を仰ぐか……」
ため息じりに、そうつぶやいた。
「やっぱりあの者たちは、何か持っているな!」
聲を高くして笑うのは、ハイレインだった。
「確かあのルートで問題になっているのは、集団で行するコボルドでしたよね?」
「はい、そう聞いております」
ローリエンの質問に答えるシエラ。
「初めてのパーティにしては、ちょうどよいかもしれませんね」
「そうだな。難易度としては申し分ないな」
「え!?し……しかし。何か起これば、王選に影響が出る可能もあるのでは!?」
何の問題もないといったじで話す二人に、シエラは驚きを隠せない。
「王選の旅の時は、もっといろんな出來事が起こりえるのだよ……シエラ」
「そうです。この程度で大事になるなら、王選なんて絶対に無理ですよ」
「で……では?」
シエラは、恐る恐る確認する。
「問題はない。そのまま、充分に準備をさせて討伐に向かわせるがいい」
「か……畏まりました!」
「……というわけで、討伐隊への參加の許可が下りた。お前たちは警備隊と協力し、見事討伐対象を壊滅させてみせよ!」
シエラは、部屋に集まったハルナ達にそう告げた。
「それと今回は、リリィを同行させる。準備に関する問題や要があれば、リリィに申し付けるがいい。それとリリィは、作戦の容やスケジュールなど決定したことは、逐一報告しなさい」
「はい、シエラ様」
「それでは、詳細をドイルさんと打ち合わせに行きましょうか」
ルーシーがそう告げて、一同はルーシーの後を追い部屋を出ていく。
「頼んだぞ……」
締まったドアをに向かって、シエラはため息のような獨り言をつぶやく。
ここはお城の敷地にある、城からしだけ離れた場所にある警備隊本部。
ドイルはここにいた。
ハルナ達は警備隊本部のり口に到著し、前にいる警備へに頼んでドイルを呼び出してもらおうとした。
がしかし、なかなか取り次いでくれず、逆に不信に思われている。
そこにリリィが遅れて到著し、いまだドイルと會えていない狀況に驚いた。
「だって、いくら言っても信じてくれないんだもん!!」
エレーナが起こり気味に、リリィに説明する。
「わかりました。私が話してきます……」
リリィはり口の警備兵に、王宮霊使いにけた協力要請に応じてやってきたことを告げた。
警備兵はようやく、話しを信じてドイルに取り次いでもらえた。
結局信用されたのは、王宮霊使いの白いローブを著用しているというところだった。
ようやくドイルと出會えたのは、ハルナ達が來てから三十分も後のことだった。
          
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