《問題が発生したため【人生】を強制終了します。 → 『霊使いで再起しました。』》
コボルドの長は、その場所に向かって走り出す。
その後を隣にいた一匹と、ここまで案してくれたコボルドが後を追い掛けていった。
「私たちも向かいましょう!」
ルーシーがそう告げて、走り出そうとする。
「し険しい道ですが、最短で向かいます。私についてきてください」
ソフィーネはそういうと、ハルナたちを迎えに來た方向へ走り出した。
ハルナたちは、ソフィーネの後を追って走り出す。
「ソルベティさんたちは?」
「あの場所で待機していたメンバーは全員、上に向かっています。カルディ様が水の霊なので消火できるとのことでした」
急な勾配をほぼ全速力で登っている。
息があがっているが、足は止まらない。
徐々に、黒煙のふもとに近付いていくのがわかる。
そこからは、木々が燃える音の中に混じって金屬音がぶつかり合う音が聞こえる。
「アルベルト!」
エレーナがその姿を見つけんだ。
アルベルトは、西の王國の兵と剣を打ち合っている。
アルベルトは、目の前の兵士の剣を弾く。
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そのままヘルメットの側頭部に回し蹴りで、兵士の意識を奪った。
「エレーナ!無事だったか?」
「えぇ、大丈夫よ……それよりこれは一どういうことのなの?」
アルベルトから説明をけるよりも、アーリスが一人の兵と剣をえているのが視界にってきた。
その男の裝備は、普通の兵よりも立派であることから隊長クラスの人であることが伺える。
「アーリスさん!」
ルーシーも聲を掛ける。
アーリスは一旦打ち合っている男から距離を置き、ハルナたちの姿を確認した。
「すみません、お伝えした日よりも早く西側の兵が行を起こしてしまいました」
「いいのです!それより被害狀況は?」
ルーシーはソルベティに対して、確認する。
が、ソルベティも兵士との打ち合いで、手が離せない……というより、押され気味だった。
――ガギッ!
ソルベティの剣が上に弾かれ、無防備となった腹部に蹴りがる。
橫に倒れたソルベティを、剣で突き刺そうとしたその時。
止めを刺すことに油斷していた兵士のを、大きな巖の塊が吹き飛ばした。
「ソルベティさん!」
「ありがとうございます、クリエさん。助かりました」
クリエは、ソルベティの無事を確認して火の狀況を確認しようとした。
「カルディさん!カルディさんはどこ!?」
「クリエ様、ここに」
カルディは消火活をやめて、クリエの元に寄っていく。
「どうですか?火事は消せないの?」
「勢いが強すぎて……私の水の力だと火の進行を止めるのがやっとで」
「では、私といきましょう!案してください!」
エレーナがカルディにお願いする。
「わかりました、こちらです!」
「私も援護に行きます」
アルベルトが、二人の護衛のためについて行く。
ハルナは辺りを見渡すと、兵士ではない人が森の中で火を點けて回っているのが見えた。
その人は手當たり次第に、火を放っていく。
(まずは、あの人たちを止めないと……!)
進み始めようとしたとき、ハルナは肩を摑まれた。
「あの者は私が止めてきますので、ハルナ様は燃えている木の枝を切って他に燃え移らない様にしてもらえますか?」
「わかりました!」
そういうと、二人は森に向かって駆け出す。
ハルナは危険がない距離から、火の付いた枝を切り落としていく。
遠くでは、エレーナたちが水で消火しているのが見える。
エレーナはハルナが切り落としていくのを見て、ハルナに近寄ってきた。
どうやら水を上空から掛けているが、火の勢いが早く、追いついていないとのことだった。
そこで、大量の水で放水する役目はエレーナが行い、カルディはハルナが落としていった枝の消火で分擔した。
その役割が功を奏し、火が広がる速度に追いついてきた。
そして、次第に火の手が上がる範囲が小し、カルディとエレーナで充分消火できるようになった。
ハルナは、アーリスのところへ戻ろうとしたが、ソフィーネが見事に放火をしていた雑兵三人をロープで縛りあげていた。
「はー……ソフィーネさんも、強いですね」
「あら、ハルナ様。問題ありませんね……この程度なら。それよりも、急いでらしたのでは?」
「あ!そうでした。アーリスさんの様子を見てきます!」
ハルナは、アーリスたちの元へ走っていった。
戻ってみると、狀況は変化していた。
地面のあちらこちらに、真黒な焦げ跡がいくつも見えていた。
そして、今まで兵の隊長らしき人を相手にしていたアーリスが端の方でソフィーネとルーシーと一緒に座り込んでいた。
「どうしたんですか!?大丈夫――」
そういう前に、ルーシーはハルナの背後を指さす。
振り向くと、そこには二匹のコボルドが戦っていた。
「くそっ、なんだこいつら!?」
男は、コボルドの攻撃に戸う。
コボルドのきは素早く、ハルナはなかなか追いついていけない。
そこに、長の火の攻撃がってくるため、余裕とはいかない様子だった。
しかし、先ほどであったコボルドたちと違い傷だらけの姿に、ハルナは援護しようとした。
「ハルナさん、ダメ!」
「ど……どうしてですか!?」
ソルベティはハルナを止める。
「先程から私たちも何度も手助けしようとしました。しかし、その度に、こちらを威嚇攻撃して手を出させないようにしてたのです」
そして、ルーシーは続けてハルナに伝える。
「コボルドは何かを伝えようとしていたのでが、フウカ様がいなかっため言葉は通じませんでした。しかし、明らかに間にってくることを彼らは拒んでいます」
ハルナはその話を聞き、コボルドたちの戦いを振り向いて見守る。
「お前ら、いい加減にしろ!!」
隊長は、剣で素早くいていたコボルドの防の上から叩きつけた。
――ゴォ!
その大振りを狙って、長は隊長を炎の柱で包み込んだ。
「うわぁぁああぁ!!」
隊長は火が舞い上がる座標からずれて、炎から逃れた。
「あ!あれ……」
ハルナは気付く。
「そうなの……また、あの黒い炎が……」
ルーシーは殘念そうに告げる。
隊長は、熱せられた鉄製の防をぎ捨てやけどを免れようとした。
『これで終わりだ……』
コボルドは隊長の背後に立ち、首に剣先を當てる。
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