ブラック盜賊団の討伐作戦は無事に終了した。

まあ、作戦とは言っても俺が突撃して１人で撃破していっただけだが。

村に凱旋し、捕縛した盜賊たちは村長たちに引き渡した。

近いうちに街まで連れていって、奴隷として売卻する予定だそうだ。

俺も街には興味があるし、ついでに同行しようかな。

そんなことを考えつつ、フィーナとともに彼の家に戻る。

「リキヤさん。本當にありがとうございました」

「いや、お安い用さ。大した手間でもない」

お禮を言うフィーナに対して、俺はそう返す。

「あの盜賊たちには、何度も村の者が襲われていたのです。私自も襲われかけましたし……」

俺と彼が最初に出會ったとき、盜賊たちによって彼は犯されかけていた。

そこを、俺が助けたわけだ。

「あれは危なかったな。を襲うやつらは、俺は気にらない。ボコボコにして當然だ。それに、俺自の鍛錬にもなるしな」

弱い者をいたぶる盜賊たちは気にらない。

男なら、自分よりも強い者に挑むべきだ。

俺はそうやって強くなってきた。

まあ、最近は俺よりも強いやつがいなくなってしまったわけだが。

「リキヤさん……。１つ、お伝えしたいことがあります」

フィーナが改まった顔をしてそう言う。

顔が赤くなっている。

「なんだ？」

「私は、リキヤさんをお慕いしています。どうか、私をにしていただけませんか？」

フィーナがそう言って、顔を近づけてくる。

「ああ。喜んでそうさせてもらおう」

俺はフィーナをそっと抱きしめ、口づけをする。

フィーナは人だ。

こんないいに気にられて、據え膳を食わぬわけがない。

俺は最強を目指しているが、別にそれ以外に興味がないわけではない。

いいがいれば抱くし、うまいものがあれば食うし、いい酒があれば飲む。

それに、いい音楽を聞いたり、各地を旅して巡ったりするのも嫌いではない。

フィーナの口のを堪能する。

そして、俺が彼の下半へと手を這わせようとしたとき……。

「うぉっほん！」

咳払いが聞こえた。

フィーナの父ダインだ。

気配に気づかなかった。

フィーナの魅力にわされて、周囲への警戒を怠ってしまっていたようだ。

俺もまだまだだな。

「お、お父さん！？」

フィーナが慌てて俺から離れる。

ここはフィーナの自宅。

もちろん、彼の両親もここに住んでいる。

はち合わせるのも當然あり得るだろう。

「リキヤ殿。俺は君に謝している。それに、フィーナももう大人だ。別にそういった行為自にとやかく言うつもりはない。ただ……」

ダインが渋い顔でそう言う。

「ただ？」

「時と場合は選んでもらおうか。まだ夕方になったばかりだし、ここは我が家のリビングだ」

ダインがそう言う。

そりゃそうだ。

日が沈まないうちから、リビングで娘と男がおっ始めようとしていたら咳払いの１つもしたくなる。

毆り飛ばされなかっただけマシというところだ。

フィーナの年齢は１０代後半ぐらいだ。

日本の覚では、大人か子どもか微妙な年頃である。

しかしこの世界では、もう立派な大人として扱われるようだ。

「わかった。気を付けよう」

俺は素直にそう言う。

まさか父親が見ている前でおっ始めるわけにはいかない。

ダインは俺の言葉を聞いて安心したのか、去って行った。

俺はフィーナの耳元に顔を近づけてささやく。

「（フィーナ。今夜お前の部屋に行くからな。準備して待ってろ）」

「はうっ！」

フィーナの顔が真っ赤になってしまった。

目がとろんとしている。

あまりこういう経験がないのか？

夜に部屋の中でであれば、ダインからの文句もないだろう。

あまり激しくしてしまうと、それはそれで苦が來るかもしれないが。

俺は最強を目指すことを第一優先としてきた。

第二に好きなのがである。

こういう経験は富だ。

ここは、優しくリードしてやることにしよう。