《格闘チャンプの異世界無雙 〜地球最強の男、異世界で更なる高みを目指して無雙する〜》48話 赤い三連星からの提案

冒険者ギルドにて、ゴブリンの巣の殲滅を計畫しているところだ。

付嬢が心配げに俺を止めていたとき、背後から三人組の下品な聲が聞こえた。

俺は振り向く。

3人組のチンピラがそこに立っていた。

どこかで見覚えのある顔だ。

「またお前らか。確か、”赤い三馬鹿”だったか」

「違う! ”赤い三連星”だ!」

リーダー格の男がそうぶ。

「そっちの方が覚えにくいな。とにかく、同じことだ」

「同じじゃねえ! ……まあいい。そんなことより、ゴブリンの件だ」

リーダー格の男の髪型はモヒカンだ。

これからはモヒカンと呼ぼう。

「ああ。ちょうどいいところに來たな。今日……はもう遅いか。明日にでも行くつもりだったんだ」

俺の言葉を聞いた3人の表が険しくなる。

「正気か? ゴブリンに殺される可能が高いぞ」

「ほう……。俺の実力を忘れたのか? またボコボコにされたいようだな」

俺はニヤリと笑う。

指をボキボキと鳴らし、三馬鹿に近づいていく。

「ま、待て! そういう意味じゃねえよ!」

「ふむ? 実力不足という意味でなければ、どういう意味なんだ?」

「ゴブリンの巣は、當然やつらに地の利がある。そこで囲まれたら、いくら個人の実力が秀でていても限界があるってことだ!」

モヒカンがそうぶ。

「なるほど。一理なくもないな」

ゴブリンは弱い。

あの程度に囲まれたとしても、俺が負けることがないように思う。

しかし、油斷はだ。

自分に自信を持つことと、相手を侮り油斷することは異なる。

それに、警戒することと弱気なことも異なる。

ここは俺が知らない異世界で、ゴブリンという生もこの世界に來て初めて知った。

まだまだ生態系や戦闘能力を把握できていない面がある。

特定の地形できがよくなるとか、ゴブリンでも多の個差があるとか。

もしかすると、弓や魔法を使用するゴブリンすら存在する可能はある。

俺がそういう報に疎い點を踏まえれば、三馬鹿の意見を聞く価値はあるだろう。

「そうだろ? だから、俺たちと一緒に行こうぜ?」

「いいだろう。特別に許可してやる」

俺にとってこいつらはザコだが、一応はCランク冒険者として中堅上位の実力を持つらしい。

ゴブリンの生態系を把握して確実に殲滅するために、いて困るわけでもないだろう。

俺1人でも99パーセントは問題ないと思うが、こいつらが同行することで99.1パーセントの功率となるイメージだ。

「おおっ! オッサン! 話がわかるじゃねえか!」

「ギャハハハハ! これでゴブリンどもを皆殺しにできる!」

「荒稼ぎしてやるぜ!」

こうして、俺は赤い三連星とともにゴブリンの巣へと向かうことになったのだった。

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