《格闘チャンプの異世界無雙 〜地球最強の男、異世界で更なる高みを目指して無雙する〜》52話 vsゴブリンエンペラー

ゴブリンキングを討伐して窟の外に戻ってきたところ、三馬鹿が倒れ込んでいた。

さらには、俺に向けて離れたところから投石が放たれた。

「新手のゴブリンか? ゴブリンキングとやらは倒したし、殘黨狩りといくか」

「待てオッサン。それどころの相手じゃねえ」

モヒカンがそう言う。

「それどころの相手じゃない? いったい何だというのだ」

俺は投石が投げられた方向の気配を探る。

……ふむ。

確かに、なかなかの強大な気配をじる。

先ほど撃破したゴブリンキングよりもさらに上だ。

「ゴアアァッ!!」

突然、大きな雄たけびが上がる。

同時に、巖に隠れていた巨大な魔が姿を現した。

「……むっ!? こいつは……」

ゴブリンキングと雰囲気は似ている。

しかし格は一回り大きく、顔つきも禍々しい。

おそらく上位種だろう。

「ふふふ。ようやく骨のある奴が現れたようだな」

俺はニヤリと笑みを浮かべる。

ゴブリンキングですら、俺にとっては雑魚以外の何ものでもない。

だが、こいつの強さはかなりのものだろう。

久しぶりに楽しめるかもしれん。

「三馬鹿は下がっていろ。くことぐらいはできるだろう?」

俺はそう言う。

「よ、よせ……。無謀だぜ、オッサン」

「そいつはゴブリンエンペラー。Cランク冒険者である俺たち”赤い三連星”ですら荷が重い。ギャハハハハ……」

「逃げるしかねえ……」

三馬鹿が口々にそう言い始める。

「そうか。ならばお前たちはそこで寢ていろ。じきに終わる」

俺はそう言って、ゴブリンエンペラーに向かって歩いて行く。

ゴブリンエンペラーが俺に向かって突進してくる。

ブンッ!!

ドガアァンッ!!

俺は奴の攻撃を難なく回避する。

「……ほう」

こいつの攻撃……なかなか速いな。

それにパワーもある。

ゴブリンキングとは比べにならないレベルだ。

「だが、まだまだ足りん」

俺は瞬時に間合いを詰めると、ゴブリンエンペラーの顔面に拳を叩き込む。

「グギャアッ!」

ゴブリンエンペラーは悲鳴を上げると同時に、數メートル吹き飛ばされる。

……まさかこれで終わらないよな?

「さあ、もっと俺の相手をしてくれ」

俺はゴブリンエンペラーに向けて、笑いかけた。

「ゴアアァッ!!」

ゴブリンエンペラーは怒り狂ったようにぶ。

そして、再び突撃してきた。

俺はそれを余裕を持って避ける。

「ふむ。きは大したものだが、技がないな」

俺はそう呟いた。

ゴブリンキングもただパンチを放ってくる程度の知能しかなかった。

名前にキングだのエンペラーだのついている割には、たいしたことないな。

もっと俺を楽しませてくれ!!

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