男４人が復活して、俺をにらんでいる。

「て、てめえ……。自分が何をしたのか分かっているのか？」

「獣風に同したのかもしれねえが……。これは犯罪だぞ、犯罪！」

「こっちには正當な証明書があるんだよ！」

「それとも、てめえにそいつの代金が払えるっていうのか！？　獣風とはいえ、奴隷の購には大金が必要だぞ！！」

男たちが口々にぶ。

「ふむ。ちなみにどれくらいなんだ？」

「あん？　金貨１００枚……いや、２００枚だ！！！」

男がそうぶ。

おそらく、正規の値段は金貨１００枚なのだろう。

だが、俺の態度を見て土壇場でふっかけたといったところか。

「へっ！　払えねえよなあ！　お前みたいなオッサンにはなあ！」

俺は鍛え抜かれたを持っているが、それだけだ。

特別に高級な裝飾品や裝備はにつけていない。

金持ちにはとても見えないだろう。

「おら！　金貨２００枚払えるのかよ！　金貨２００枚ぃ！！」

男がそう凄んでくる。

だが……。

「ほら。金貨２００枚だ」

「おお。ありがとう」

男が、俺から金貨袋をけ取る。

ちょうど２００枚れておいた袋だ。

「って、ええーーっ！？　金貨２００枚だとぉ！？」

男がそうび聲を上げる。

自分でふっかけておいて、そんなに驚くなよ。

まあ、一般的には大金か。

しかし俺にとっては、さほどの金でもない。

先日のゴブリンエンペラーやゴブリンキングの討伐で得た収の一部である。

これが全財産というわけでもないし、金貨２００枚程度はまた稼げばいいだけの話だ。

「それでいいな？　ネネコの主人は俺だ。文句あるか？」

俺は男に言う。

「い、いや……。まさか本當に払うとは思わなかったもので」

男はし引きつった顔で言う。

「じゃあ、さっさと解放しろ。二度と俺たちに関わるんじゃないぞ」

「わ、わかりました！　……と言いたいのは山々なのですが……」

男がそう言う。

口調が丁寧なものに変わっているな。

ボッタクリ価格の金貨２００枚をけ取った今、俺を上客とでも認識したのだろうか。

「まだ何かあるのか？」

「當店に一度お越しください。そっちの奴隷と主従契約を結ばさせていただきます」

「主従契約？　なんだそれは」

俺は首を傾げる。

「そっちの奴隷の所有権を明確に示すためのものです。これがない奴隷は、走奴隷としていつ処分されてもおかしくありません」

ふむ……。

主従契約など要らないと咄嗟に思ったが、そういう理由なら結んでいた方がいいだろうな。

不必要にネネコを危険な目にあわせることもない。

「わかった。案してくれ」

「はい。こちらへどうぞ……」

こうして俺は、ネネコを奴隷として貰いけるために、奴隷商館に向かうのだった。