《格闘チャンプの異世界無雙 〜地球最強の男、異世界で更なる高みを目指して無雙する〜》63話 主従契約
ネネコを引き取ることになった俺は、奴隷商館を訪れることにした。
理由は一つ。
ネネコが走奴隷じゃないと公に示すためである。
男に案され、俺は奴隷商館にる。
応接室でしばらく待つ。
そして、數分ほどで店長がってきた。
「お待たせ致しました。お久しぶりですね。リキヤ殿」
「おう。前に売ってやった男たちは売れたか?」
俺がこの奴隷商館に來るのは、二度目だ。
フィーナの村の近郊を城にしていた盜賊の男たちをこの奴隷商館で売ったことがある。
「ええ。全て売れましたよ。そのうちのほとんどは鉱山行きでしたので、既に何人かは死んでいてもおかしくありませんが……」
「そうなのか。まあ、死んだところで俺には関係のないことだな」
男の行末など、俺の知ったことではない。
見込みがある男なら話は別だが、あの盜賊たちは大したことなかったしな。
「ところで、今日はそちらの獣人を買い取りたいとのことでしたが……」
「そうだ。既に金はあの男に渡している。聞いているか?」
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「もちろんでございます。リキヤ殿の意思がご確かであれば、こちらとしては売卻に否はありません」
「そうか。では、手続きを始めてくれ」
これほどスムーズに話が進むのであれば、わざわざ戦う必要もなかったか?
うーん……。
しかし、あれはあれで仕方のないことだっただろう。
最強を目指す俺は、爭いごとの気配をじれば首を突っ込まずにいられないのだ。
また、強さの次に好むのがだ。
まだしいとはいえ、がひどい扱いをされていたのでは助ける気持ちをなかなか抑えがたい。
「かしこまりました。それでは早速始めましょうか。……よっ、と」
店長が魔法陣が描かれた紙を持ち、ネネコの首にれる。
彼が何やら呪文のようなものを唱えたかと思うと、首が発し始めた。
「では、こちらの獣人の首にを一滴垂らしてください」
「ふむ。こうでいいのか?」
俺は用意されていたナイフを用いて、指先に傷をつける。
ぷっくりと赤いが浮き出るのを確認してから、それをネネコの首に一滴だけ落とし込む。
店長が再び何やら呪文のようなものを唱えていく。
ネネコの首が一際強く発する。
そして、しばらくしては収まった。
「はい。これで登録完了です。おめでとうございます」
これだけか。
ずいぶんとあっさりしたものである。
「ありがとう。それで、いくらになるんだ?」
「いえ、お代は売買代金の方に含まれておりますので」
「そうなのか。それは助かる」
別料金が発生するのかと思っていた。
「それと……こちらの方もお返し致しましょう」
「ん?」
見ると、金貨100枚ほどがテーブルの上に並べられていた。
「これは?」
「當店の従業員が、お値段の方を高めに間違えて伝えてしまったようでして……。申し訳ありませんでした」
店長が深々と頭を下げる。
あの男がぼったくり価格で俺に吹っかけてきたということは察していた。
「要らん。男が、一度出した金を引っ込めるわけにはいかん」
「ですが……」
「いいから、け取れ」
「は、はあ……。分かりました……」
釈然としない様子だったが、店長は金貨を片付ける。
「この借りはどうやってお返ししたらよろしいのでしょうか……?」
店長がそう言う。
ずいぶんと殊勝な態度だな?
黙って金貨100枚を丸儲けにしておけばいいというのに。
いや、もしかすると、俺の冒険者としての活躍が広まりつつあるのかもしれないな。
高い戦闘能力を持つ高ランク冒険者と敵対すれば、店ごと潰される恐れがある。
実際、この店の用心棒的なあの男たちは、俺にまったく歯が立たなかったわけだし。
だからこうして下手に出ようというのだろうか。
「そうだな……。俺がぶちのめした男たちがいただろう? あいつらの治療費にあててやれ」
ネネコに対する態度は気にらないが、あいつらは自らの職務を遂行していただけだしな。
「それはそれは……。ありがたいお言葉です。あの者たちも、謝することでしょう」
「ああ、ただし、獣人にはもうし優しくしてやれと言っておけ」
「獣に優しくですか? 確かに、遠方の國では獣と人族が同格として暮らしている國もあると聞いたことがありますが……。リキヤ殿はそちらのご出で?」
「ん? そういうわけではないのだが……。まあ、そう思ってもらっても不都合はない」
店長やあの用心棒たちの覚だと、獣人は劣等種のようなものらしいな。
いきなり優しく扱えと言われても、なかなか難しいかもしれない。
「分かりました。他ならぬリキヤ殿のご意向です。善処致しましょう」
「ああ。よろしく頼むぞ」
こうして俺は、ネネコを連れて奴隷商館を出たのだった。
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