《格闘チャンプの異世界無雙 〜地球最強の男、異世界で更なる高みを目指して無雙する〜》71話 ネネコの鍛錬

ネネコを購して1か月ほどが経過した。

「はあっ!」

が正拳突きを放つ。

ここは宿屋の裏庭である。

は俺の奴隷となって以來、毎日のように鍛錬を行っている。

「ふむ……。いいじに仕上がってきたようだな」

きを観察しつつ、俺はつぶやく。

1か月前とは比べにならないほどのきを見せている。

ちゃんとした食事を摂るようになったこともあり、の各部に筋しずつ付いてきている。

「ありがとうございますぅ!」

ネネコは嬉しそうな笑顔を見せた。

「よし。では、そろそろ冒険者デビューをしてもらおうか」

「わかりました! ……でも、大丈夫でしょうか?」

ネネコが不安げな顔になる。

「まあ、何とかなるさ。危ないときは俺が守るしな」

獣人のネネコには、ぜひとも強くなってもらい、將來的に俺のライバルになってほしい。

とはいえ、いきなり厳しい実戦に放り込むほど俺も鬼ではない。

まずはこうして鍛錬に時間を割いた。

その次は実戦だが、極端に危ない魔とはまだ戦わせるつもりはない。

「だが、そうだな。ネネコの不安も分かる。……ふむ。いいことを思いついたぞ」

俺の視界に、ちょうどいい人ってきた。

赤い三連星の奴らだ。

「今日も時間通りに來たな。なかなか殊勝じゃないか」

俺はそう聲を掛ける。

こいつらには、ゴブリンの討伐作戦以來、定期的に稽古をつけてやっている。

以前よりも多はマシなきになってきたところだ。

「けっ。來ねえと、ゴチャゴチャうるせえからな」

「オッサンのしつこさは知っている。ギャハハハハ!」

「そーそ。もう諦めてるってわけ」

3人がそれぞれ答える。

「そうかそうか。お前らが素直で助かるよ」

俺は微笑みながら言う。

「ところで、また何か企んでいるのか?」

リーダー格の男が尋ねてくる。

「別に企んでいるわけではないがな。ネネコに試合をさせてやろうと思っているのだ」

「ネネコっつーと、そっちの獣人のことだったな? いくら獣人とはいえ、こんなガキが俺たちの相手になるとは思えねえんだがな」

「ふっ。それはどうかな?」

俺はこの1か月間、付きっきりでネネコに指導をしてきた。

獣人は、かし方を覚えるのが早い。

みるみるうちに吸収していった。

対する赤い三連星の3人に対する指導の頻度は、それほど高くなかった。

元々がCランク冒険者なので最低限の戦闘能力はあるが、それが急激にびたわけではない。

果たして、今のネネコと彼らではどちらが強いか。

微妙なところだと思っている。

Cランク冒険者に勝つか善戦できれば、ネネコの自信に繋がるだろう。

「ネネコに負けるのが怖いか?」

「なっ!? 誰がそんなこと言った!?」

「では、試合をできるな?」

「できらぁっ!!」

売り言葉に買い言葉。

こうして、赤い三連星のリーダー対ネネコの試合が決まったのだった。

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