《格闘チャンプの異世界無雙 〜地球最強の男、異世界で更なる高みを目指して無雙する〜》84話 弟子り志願者

「……97、98、99、100! っと……」

俺は右足での、荷重付き片足スクワットを終える。

400パワーのスクワットを100回。

つまり40000パワー!

いや、左右それぞれの足でやったから、80000パワーだ!!!

俺は汗を拭いながら、スクワットを中斷する。

「改めてようこそ、俺の部屋へ。お前たちは弟子り志願者ということで良いのか?」

「……はっ? え? いや……」

男が言いよどむ。

ああ、いや……。

コイツらは襲撃者だったか。

だが、実際に見てみると、思っていた以上にいいをしている。

見どころがありそうだ。

「なかなか鍛えているじゃないか。ん?」

「ぎゃっ!」

俺は男に近づき、太ももをる。

なかなかに付きだ。

だけなら、ネネコよりも上。

Cランク冒険者の『赤い三連星』と比べても遜ない。

「いい太ももをしているじゃないか。それで、弟子り志願者なんだな?」

「いや、俺たちは……」

「ん?」

弟子りではないと言うのか?

それはもったいない。

鍛えてやれば、10年後ぐらいには俺のライバルになれる可能があるのに。

俺は思わず、男の太ももを摑む手の力を強めてしまう。

「ひぃっ! は、はい……。弟子り志願者です……」

「おぉっ! それは素晴らしいことだ!」

俺はついテンションが上がってしまう。

元は襲撃者だろうが、こうなれば話は別だ。

しっかりと鍛えて、道を正してやろう。

健全な神は健全なに宿る!

俺がまごころを込めて鍛えてやれば、ちゃんと真っ當な生き方を見つけてくれるはずだ。

「リーダー?」

「おいおい、何を言って……」

「俺たちはそんなことのために集まったんじゃねぇぜ?」

他の者たちが何やら文句を言っているが、細かいことはいいだろう。

リーダー格の男の了承が得られたのだ。

つまり、この集団がまるごと俺に弟子りしたと言っても過言ではない。

「ふふふ。こんなに沢山集まってくれるとは! みんな、先生がビシバシ鍛えてやるからな! 覚悟しておくといいぞ!」

「……はぁ?」

「コイツ、何を言ってるんだ?」

「イカれてやがる……」

男たちがそんなことを言う。

うん?

おかしなことを言ったかな?

俺は、自分で言うのもなんだが極めて常識人だ。

しかし、たまにはハメを外すときもある。

筋トレや戦闘時の俺は、気分がハイになって々おかしくなることがあるのだ。

まあ、深く気にすることはない。

楽しければそれでいいだろう。

「そんなに張する必要はないぞ。俺がお前たちを一流に育て上げてやろう。さて……」

俺は彼らを見回し、最初のレッスン容を考え始めたのだった。

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