《遙か夢こうのデウス・エクス・マキナ》
とある地球のスラム街、建造群の上に一人この辺りでは非常に珍しく似つかわしくない銀髪のが座っており空を眺めていた。の名はイゼ、ここに住んでいる人間の一人である。は瞬く星をそのき通った瞳で眺める。
何度見ても星は綺麗だ、飽きることはない。
曇りの日が多いこの地域では中々星を見ることはできない、だから晴れている日はこうして欠かさず屋に上り空を眺めている。いつか私もあの星々の先まで行くことが出來るのだろうか、そう考えていると。
「おいイゼ、そろそろ降りてこい」
下から聲が聞こえてくる。聲の主は煙管きせるを吹かしながら窓からこちらを覗き込んでいる。
「ひょう爺…、もうちょっと見てちゃダメ?」
ひょう爺と呼ばれた男が煙を吐き出す。この男はここら一のスラム街を取り仕切っており穏やかな目、スキンヘッドに立派な髭。ひょうたんの様な形をしていることから多くの者から親しみを込めてひょう爺と呼ばれている。
「ダメだ、もう寢る時間だ」
「…はぁい」
そうイゼは不貞腐れながらも返事しするすると屋から部屋の中へとっていった。タオルケットを手に持ちボロボロのソファに橫になる。この様子から察するに二人は一緒に住ごしていることが分かる。
「ひょう爺、寢る前にまたあの話してくれる?」
「またか?お前はあの話が本當に好きだな…まぁいいだろう、聞いたら寢るんだぞ?」
ひょう爺は頭をポリポリとかきながらイゼに何度も聞かせたことのある話、一人の男と一機のロボットの話を始めたのであった。
ある時は災厄と呼ばれ
ある時は救世主となり
駆ける姿は流星のよう
一人の男と一機は
一世を風靡する
その機は乗せる者の夢を抱え
その夢を葉える手足となる
しかし男は
その者は手足を捥がれ
失墜する
命からがら逃げた先は
変わり果てた故郷
形あるものほぼ無く
己の歩んだ道を顧みる
殘ったものは何かと
男は恨んだ
己のした事と手足を
一世を風靡したその姿は
今やどこにもない
殘るは魂の抜けた機のみ
男と機の消えたその地には
今や何があるのか
鬼が出るか蛇が出るか
帰らぬ気のある者
のみぞ知る
「…寢たか」
ひょう爺が立ち上がりその場を立ち去る。イゼはすぅすぅと寢息を立てており時折穏やかな笑みを浮かべている。何か良い夢でも見ているのだろうか、今夜はやけに星が綺麗に見える、その先に見えたのは
禍ツ星
「ッ!?」
見た者に不幸が訪れると言われる伝説のある兇星、もしイゼもこの星を見ていたとするのならば…嫌な汗が中を伝う。ただの伝説ではないとひょう爺は知っていた、若いころをもって験したことがあるからだ。ひょう爺は急いでその大きなを揺らして奧の扉へとっていきどこかへ行ってしまった。星は回りまた新たな一日を迎える不就日となるかは神のみぞ知る。
[書籍化]最低ランクの冒険者、勇者少女を育てる 〜俺って數合わせのおっさんじゃなかったか?〜【舊題】おい勇者、さっさと俺を解雇しろ!
ホビージャパン様より書籍化することになりました。 書籍化作業にあたりタイトルを変更することになりました。 3月1日にhj文庫より発売されます。 —————— 「俺は冒険者なんてさっさと辭めたいんだ。最初の約束どおり、俺は辭めるぞ」 「そんなこと言わないでください。後少し……後少しだけで良いですから、お願いします! 私たちを捨てないでください!」 「人聞きの悪いこと言ってんじゃねえよ! 俺は辭めるからな!」 「……でも実際のところ、チームリーダーの許可がないと抜けられませんよね? 絶対に許可なんてしませんから」 「くそっ! さっさと俺を解雇しろ! このクソ勇者!」 今より少し先の未來。エネルギー資源の枯渇をどうにかしようとある実験をしていた國があった。 だがその実験は失敗し、だがある意味では成功した。當初の目的どおり新たなエネルギーを見つけることに成功したのだ──望んだ形ではなかったが。 実験の失敗の結果、地球は異世界と繋がった。 異世界と繋がったことで魔力というエネルギーと出會うことができたが、代わりにその異世界と繋がった場所からモンスターと呼ばれる化け物達が地球側へと侵攻し始めた。 それを食い止めるべく魔力を扱う才に目覚めた冒険者。主人公はそんな冒険者の一人であるが、冒険者の中でも最低位の才能しかないと判斷された者の一人だった。 そんな主人公が、冒険者を育てるための學校に通う少女達と同じチームを組むこととなり、嫌々ながらも協力していく。そんな物語。
8 59まちがいなく、僕の青春ラブコメは実況されている
不幸な生い立ちを背負い、 虐められ続けてきた高1の少年、乙幡剛。 そんな剛にも密かに想いを寄せる女のコができた。 だが、そんなある日、 剛の頭にだけ聴こえる謎の実況が聴こえ始め、 ことごとく彼の毎日を亂し始める。。。 果たして、剛の青春は?ラブコメは?
8 100名無しの英雄
主人公アークと幼馴染のランはある日、町が盜賊によって滅ぼされてしまう。ランは盜賊に連れ去られるが、アークは無事に王國騎士団長に保護される。しかし… この作品は筆者の処女作です。生暖かい目で見てやって下さい(✿。◡ ◡。) *誤字、脫字がありましたら教えていただけると幸いです。 毎日0時に更新しています
8 87何もできない貴方が大好き。
なーんにもできなくていい。 すごく弱蟲でいい。 何も守れなくていい。 私の前では隠さなくていいんだよ? そのままの君でいいの。 何もできない貴方のことが好き。 こうしていつまでも閉じ込めておきたい。 私だけは、貴方を愛するから。 『…ふふっ 寢顔かーわい』 純粋な愛のはずだった。 しかしある日を境に、少女の愛は狂気へと変わっていく。
8 173歩くだけでレベルアップ!~駄女神と一緒に異世界旅行~
極々平凡なサラリーマンの『舞日 歩』は、駄女神こと『アテナ』のいい加減な神罰によって、異世界旅行の付き人となってしまう。 そこで、主人公に與えられた加護は、なんと歩くだけでレベルが上がってしまうというとんでもチートだった。 しかし、せっかくとんでもないチートを貰えたにも関わらず、思った以上に異世界無雙が出來ないどころか、むしろ様々な問題が主人公を襲う結果に.....。 これは平凡なサラリーマンだった青年と駄女神が繰り広げるちょっとHな異世界旅行。 ※今現在はこちらがメインとなっております ※アルファポリス様でも掲載しております
8 144転生したらロボットの中だった(ただし、出る事はできません)
自分が目覚めたらわけわからない空間にいた。なんか半身浴してるし、変な聲聞こえるし……更には外が囂々してる。外の様子がわかるようになると、なんと魔王と勇者が最終決戦してた。その場にいる自分ってなんなんだ? って感じだけと、変な聲の話では二人の戦闘でこの世界がヤバイ!? 止めなくちゃ――と動き出す自分。それから事態はおかしな方向に進んでいくことに!?
8 195