マキナの部裝甲付近までリフトで持ち上げられる、するとマキナはイゼが近づいてきたのを知したかのように部裝甲が開きコックピットが現れる。

「…なるほど、生知型なのかな？今時珍しいんだよね、縦者がいないとメンテナンスがすごいめんどくさいから」

「そうなんだ…？」

イゼはよく分かってない顔をしながらも楓の説明を聞いていく、次に本當に所有者かどうか確認したいからコックピットの中にらせてくれと頼まれた。斷る必要も特にないので了承し、一緒にコックピットにる。楓が複數工を取り出しながら前方のパネルをいじり始める、その様子を見ながらイゼは今回購した服や荷を丁寧にまとめる作業をする。

作業が始まって數十分後パネルとにらめっこをしていた楓が顔を上げ息をつく、どうやら作業は終了したようだ。晩飯用に食べていた固形食糧と串焼きを飲み込み楓に近づく。

「ふぅ！終わったぁ！やっぱりったことのない機を調べるのは大変だけどワクワクするね！イゼちゃん、何かの端末貸してもらっていい？」

そう言うのでイゼは端末を差し出す。端末をけ取った楓は楓の持っていた端末とコードで繋ぎ何かしらの作業を數分行うと笑顔で端末を返してきた。

「はい！これで機証明発行しておいたからここをタッチして…ここを開けば出てくるからこれで次から大丈夫」

「ありがとう！はぁ、これで捕まらずに済むよ…」

はははと苦笑しながらこちらを見る楓、そんな楓についでにできないかとイゼは目的だった片腕の渉を始めた。これで萬事解決…とはならずどうやら予約必須なうえ急務でマキナをここに置いているためこれ以上置いておくことはできないとのこと、そのためイゼはこの都市から立ち去らなければいけない狀態となった。

楓はどうにかできればよかったとは言っていたものの流石にこればかりはどうにもならないらしい、すると楓はしばらくの間考える素振りを見せメモ用紙に毆り書きそれを渡してきた。そこには第三地區ゲート付近の小高い丘に早朝集合！とだけ書かれていた。

マキナの中にりガントレットを付けマキナを起させる、そこからは導に従い第八地區ゲートに向かって移し外へと出ることとなった。

外はすでに日がとっぷりと暮れており、真っ暗な夜道の中マキナを外壁を目印に第三地區ゲート付近の丘まで移させ今日はそこでマキナを座らせイゼもその中で寢ることとなった。

「ふあぁ、ここ數日でいろんなことがあって疲れたなぁ…おやすみぃ」

丘の上で鎮座するマキナは星に照らされ淡白く輝いていた。

早朝、日が昇り地上が照らされマキナもその輝きをける中イゼは起床の時間を迎えた。眠い目をこすりつつ新しく買った櫛で髪を梳き固形食糧と水分を取る、荷の中を確かめマキナを完全に起させる。周りを見渡すも今の所何の変化もないのでしばらく待っていると第三地區ゲートの方から何か巨大なものが近づいていて來るのが見えた。それは徐々に近づいてきておりマキナの目の前で停止する。それはマキナより巨大であり都市で飛び回っていた中でも最大サイズの超大型反重力車のようだ。

次いでそれから先日聞いた聲が聞こえてくる。

「イゼちゃん後ろに回って、ハッチを開けてるからそこにマキナをれてもらえればオッケーだよ！」

そう楓だった。イゼは指示通りに後ろに回り超大型反重力車後部の開いているハッチにマキナをれる、中は第八地區で見た工房の様な裝となっておりここでメンテナンスとかが出來るのだろうそうイゼは捉えた。マキナが固定されたのを確認しガントレットを外しコックピットから降りる、その先に楓はいた。

「楓、さん…？それにしてもどうしてここに呼び出したの？工房は良いの？」

「さん付けはしなくていいよ。工房の方はそうだねぇ、ねぇこれから先どうするつもりなの？」

そう楓が笑いながら聞いてくる。

「とりあえず片腕を作ってくれる場所を探したいのと、あとは…宇宙に行きたい！」

「そっかそっかぁ…じゃあさ私も連れて行ってよ！工房にはとりあえず置手紙しといたからさ、それに私がいればこの機のメンテナンスも請け負うよ。ね？悪くない話でしょ！

本音はもっとこの見たこともない機をいじりたいだけだけど(ボソッ)」

最後に何か言っていたようだがイゼは報量の多さに呆けていた、そして今言われた言葉を反芻し考え直すと。

「え、えええええぇぇぇぇぇ！？」

早朝から工業都市ルピス近郊の小高い丘に絶が響くこととなった。