《獻遊戯 ~エリートな彼とTLちっくな人ごっこ~》「俺はもうし一緒にいたい」1

出発まで、清澄くんに唯一お願いされたお灑落をした。

パックでおをぷるぷるにし、の保も完璧に仕上げる。

袖がレースになっている薄桃のワンピースと、編み上げのショートブーツを合わせた。

にとってデートというのはきっとエッチの前フリだろうから、洋服の下には大人かわいいランジェリーをに付けている。

こんなにデートが楽しみなのは初めてかもしれない。

浮かれているってこういうことかな。

デートの前日はいつも、幻滅されたくない気持ちや、なにか失敗して迷をかけてしまったらどうしようという気持ちでいっぱいになるのに、清澄くんにはそれをじない。

私のことがつまらなくてもきっと退屈そうになんてしないし、け止めてくれるという安心がある。

本當はどう思っているのか気になるけど、でも、彼は私を傷つけることはしないと、もうわかった。

清澄くんはすごいな。

彼の人になる人はとても幸せなんだろうな。

そんなことを考えるとしだけ、切ない気持ちになった。

待ち合わせ場所の定番であるお店のショーウィンドウ前に、三十分はやく著いた。

清澄くんより早くここで待っていては気を遣わせてしまうため一度離れ、しかし來たらすぐに気づけるよう、向かいのカフェにる。

莉」

「えっ」

り口すぐのひとりがけのソファ席に座っている彼は、蓋つきのプラカップにったコーヒー飲んでいた。

「清澄くん!」

彼はカップを持って立ち上がり、そのときとても自然に「かわいい」とつぶやかれ、耳もとに低く響いた。

恥ずかしくなったが、気合いをれてお灑落をしてよかったと思う。

清澄くんの私服は白いインナーに黒いジャケットとパンツの、上品だが抜けのあるコーディネート。

髪もいつものスーツのときとホテルで下ろしたときの中間のような、緩くセットされたスタイルだった。

派手ではないシンプルな服裝なのに、モデルのような著こなしにカフェでは誰よりも目立っている。

彼と同じようなコーディネートをしたら、おそらく私は地味に仕上がっていただろう。

「飲む?」

「あ、ありがとう」

プラカップを向けられ、け取ってストローに口をつけた。

コーヒーだと思ったら、カフェラテだった。

ほんのり甘くておいしい。

ていうか……すごく自然に間接キスをするんだな。

遠慮してカップを返すと彼は殘りを飲み干し、カフェの外にあるゴミ箱にそれを捨ててから、私と肩を並べて歩き出す。

「清澄くんすごく早く來たんだね。待たなかった?」

「全然待ってないよ。莉、今日は気を遣おうとしても無駄だよ?  俺が先回りするからね。負けないよ」

「……な、なにそれ。ふふふ」

冗談めいた意地悪な視線を向けられ、私は思わず笑みがこぼれた。

清澄くんっておもしろい。

言葉選びも上手で、絶妙に肩の荷が降りることを言ってくれる。

「今日、いろいろイベントやってる日みたいなんだ」

「えっ」

「國立タカラ館でモネ展やってるし、アクアナイト水族館ではクラゲのライトアップシアターをやってる。中央スタジアムでアジア雑貨のマーケットもやってるよ。どこか行ってみない?」

「えっ、えっ」

彼は人通りの多い駅の連絡通路で足を止め、壁際に寄ってスマホ畫面をいじりだした。

私を隣に招き寄せ、そのイベントの紹介サイトを順番に見せる。

清澄くんとの距離が近くてドキドキするし、館に水族館、アジアンマーケットのサイトも鮮やかでワクワクした。

「すごい……どれも楽しそう……」

「じゃあ全部行く?」

「えっ!」

私にはとても魅力的な場所ばかりだけど、清澄くんは退屈ではないだろうか。

気を遣われているのかな。

私もどこか、清澄くんが楽しめるところを提案しないと……。

「清澄くんの行きたいところは……?」

「俺はクラゲ見たいな。癒されるだろ。ライトアップシアター行っていい?」

「う、うん。もちろん!  私も行きたい」

「じゃあとりあえず行こうか。あとは時間と力次第で追々決めればいい」

立ち止まっていた私たちは流れに乗って再び歩きだした。

はぐれてしまわないように彼に近づくと、ふいに手を繋がれる。

「デートだから。いいよね」

「……うん」

水族館も楽しみだけど、こうして電車に乗ろうとしているだけでドキドキしてくる。

いつもは相手のために私が計畫を立てて、疲れていないか、ちゃんと楽しんでいるかを気にしていたんだけど。

清澄くんは私が何も考えなくてもスムーズに決めてくれる。

全部回らなくてはいけないとかっちり決めているわけでもないから、気が楽だし。

清澄くん、きっとデート慣れてるんだ……。

その恩恵をけて幸せな気分になっているわけだが、し複雑だ。

どうしてだろう?

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