《悪役令嬢は斷罪され禿げた青年伯爵に嫁ぎました。》第9話 初めての快眠と再會

なんてことだろう!!

まさかセシリアさんと同じ部屋で眠ることになるなんて!僕は人生一慌てた。

今までずっと一人で眠っていた。

しかも寢付くまでに時間がかかりあまりよく眠れたこともない。嫌なことばかり考えてしまうからだ。

宿の夕飯が済むとセシリアさんは洗面所で軽く湯浴みをして可らしいネグリジェに著替えており薄暗い蝋燭が揺れる部屋で僕の為にリラックス出來る茶をいれた。

僕は男用の寢巻き…シャツが長くなったものの下に薄いパンツ膝迄のを履いている。

「ありがとうございます…」

とお禮を言い張して溢さないよう飲み干す。

どうしよう!セシリアさんと一緒のベッドで眠るなどダメだ!一睡もできない!

とは何もないだろうけどの人と一緒に眠るなんて初めてでどうしたらいいのか!

「ローレンス様…長旅で疲れているのでは?ぐっすり眠れるツボを押して差し上げますから橫になってくださいな」

とセシリアさんが手を引っ張りベッドへとあっさり連れて行かれうつ伏せに寢かせられた。

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そして彼は僕ののツボを指圧で押して行く。

「まぁ!こんなに石みたいにガチガチに凝らせて!!まるで、昔亡くなったお祖母様の肩凝りと腰痛のようだわ。ガチガチの石みたいに凝っていますもの!

これでは行が悪く頭にも良くありませんわ!」

とセシリアさんはせっせとマッサージで解していく。

「うう…」

はわあー!!き、気持ちいい!!

この所は疲れていたから…。優しい手付きでマッサージされると…段々と眠く……。

僕はその數分後にはもうすやすや寢てしまった…。

翌朝とてもスッキリ目覚めた。

いつもなら多くのが枕に抜け落ちているがない!!

そして隣を見ると絶世のがすやすやと眠っていて驚き昨日のことを思い出して赤くなる。寢ていてもしい!!

め、神!!

いや、僕のお嫁さんで妻だ。

朝からドキドキして寢ている彼を起こさないよう洗面所へと支度に行く。

なんて素晴らしき朝!

ブラシを取り出してトントンと頭皮マッサージをして禿頭を綺麗にする。

まぁ禿げているけど。

今日は…とうとう王宮に著いてしまう。

王子とも顔を合わすし笑われるだろう。しっかりしよう!セシリアさんの為にも!

今日だけは…ちょっと頑張ってみるんだ。

僕だけなら笑われたって構わないがセシリアさんは何もしてないのに笑われたり馬鹿にされたりする必要はない!自慢の妻だ!これ以上ない!

気合をれた。

セシリアさんが眠い目をこすり起きてきた。

寢起きのセシリアさんもドキッとするくらいしい!!

「おおおおおは、おはようございます!!さ、昨夜はありがとうございます!!」

と言うとノックと共にアグネスさんがってきた。

「うふふ、おはようございます!旦那様奧様!奧様の支度をお手伝いに參りましたわ!」

と言う。ドレスを著なくてはならないからだ。

慌てて僕は部屋を出る。

著替え終わるとセシリアさんはしく著飾ったドレスをにつけていた。やはり似合っている。セシリアさんはおはようの挨拶のキスをくれた。僕も辿々しく返した。

それから朝食を済ませてリネットさんの所に行き出発を告げる。

「お嬢様!!旦那様!!くれぐれもお気を付けて!!アグネスさん!お二人をよろしく!昨日お伝えした通りです!」

と言う。きっと僕らのことを伝えたのかアグネスさんは

「リネットさん、任せて下さい!私も奧様達をしっかりサポートしますわ!変な飲みや食べにも注意します!」

を張る。

ホッとしたリネットさんは橫たわり、見送った。

馬車にアグネスさんやセシリアさんに僕と乗り込む。

アグネスさんは青い髪を一つに纏めて茶の瞳でリネットさんのドレスを著込み、行方知れずの弟のことを話した。

「ある日幸せに暮らしていた東の村ダナンで賊に襲われて…私達姉弟は何とか裏口から逃げ出して一緒に逃げていたのですが…弟が吊り橋から落ちてしまい…川に流されてしまいました!」

と顔を覆う。必死で追いかけたけど弟は何処にもおらず、近くの村にも死が上がってないことを聞きホッとしたそうだ。

「きっと生きていると信じています!私は諦めません!」

とアグネスさんは言う。

「そうね!きっと生きているわよ!希を捨てないことは良いことだわ!私達も捜すのに協力はするわ!」

とセシリアさんも僕もうなづいた。

そうこう話しているうちに王宮に到著してしまった!!

馬車から降り、兵士達が既に僕の後頭部を見て笑い耐えていた。

セシリアさんはさっと僕の腕に引っ付いてドキッとした。

そうだ!ちゃんとエスコートしなくては!あんなに練習したのに!!

キリッとして進み、後からジョルジュやアグネスさん護衛騎士さんも付いてくる。

會場にると視線が痛い。皆しいセシリアさんと僕を見比べ禿げを発見すると予想通りクスクスと笑われていた。

しかし堂々とすることにした!何を言われたって気にするか!!

と、そこで

「セシリアじゃないか!」

と聲をかけられて振り向くと同じ銀髪の男と橫に妻らしきを伴った人がいる。

「あら!グレンお兄様!!それにクラリス様!お久しぶりですわ!」

セシリアさんのお兄様!?

僕は頭を下げた。

「ああ…久しぶりだな!我が妹セシリア。伯爵夫人としてしっかりやってるかね?伯爵…妹が何かやらかしてませんでしょうか?私はグレン・エドガー・チェスタートン侯爵家嫡男だ。こっちは婚約者のクラリス・ニコラ・キングスコート子爵令嬢だ」

とグレン様が言う。

「い、いえ!そんな!セシリアさんはしっかりとしております!!ローレンス・アラスター・ファーニヴァルです!ご挨拶が遅れました!」

と言うとセシリアさんは

「そうですわ!私はとても幸せに暮らしております!何も心配なさることはございませんわ!ほほほ」

と笑うセシリアさん。

グレン様はそれを見て

「………本當にセシリアは幸せそうな顔をしているな。俺やお父様達はし心配していたんだが…ローレンス様が良い方で良かった。不甲斐ない妹をよろしく頼む」

と言う。

「は、はい!!セシリアさんはいつもびとしておられます!不自由のないように過ごされております!」

と頭を下げ続けると

「判ったかららもういい。本當に貴方が良い人で良かった」

グレン様はそう言うと自分とクラリス様の結婚式の日取りなどを話し始めた。

しばらくすると音楽が鳴りついに夜會の開始が告げられた。

そして國王様や王妃様に王子と婚約者のが靜かにってきた。王子はチラリとこちらを見ていた。その目は鋭くってセシリアさんを見つめていた。

          

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