《婚約破棄予定と言われたので明になって見たら婚約者の本を知り悩んでいます》
馬車が王都の學園に著き、ため息と共に馬車を降りて校門を潛るくぐると後ろから走ってきた人にぶつかり、私は弾き飛ばされ、真新しいまあたらしい制服が水溜りにバシャンと跳ねて泥がついた!
見ると…水のストレートな艶髪つやがみに白のカチューシャをして綺麗なアクアマリンの瞳をしたがいた。
「あら、ごめんなさいね?気付かなくて?」
と言い一応助け起こしたけど、私の手に泥がついていたのか念りにハンカチで拭き
「汚れちゃったわ、あげる!」
とその汚れたハンカチを私に渡す。
どこの令嬢かは知らないが結構失禮なんじゃないか?
と思ったけど彼はふふっと笑い行っていってしまう。
すると後ろから唯一の友達の、ハイデマリー…通稱マリーが
「大丈夫?イサベル!…見てたよ!今の完全に押したよね?あれ、一つ上うえの先輩だよ…。確か社界で見たよ?いろんな男に聲かけてた、アンナ・オブ・クレックナー伯爵令嬢だよ!
イサベルの婚約者のニルス様にも聲掛けてたよ!?注意した方ほうがいいよ!?」
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と怒ったが
「いや、私がボーとしてたから通行の邪魔だったんだよ…。先に行ってていいよ、私ちょっと制服の泥、落としてくるね」
と言うとマリーはため息を吐いた。
「あのね!私がそんな薄なわけないでしょ?付き合うわよ!一緒に遅刻しよ!」
と言ってくれたの最高に嬉しい。
「あ、ありがとうマリーごめんね?」
と言うと
「謝るのは要らない。ほら行こう!」
と水場みずばまで行き、一緒に私達わたしたちは學早々そうそう式に遅刻した。
*
遅刻して學式の行われている部屋にコソコソとり、後ろの列に並ぶと、壇上には生徒會の面々めんめんがいる。
明るい金髪が二人いたから、どっちかが私の婚約者だけど、そのうちの一人が
「生徒會長であり、この國の王太子となる予定の、ヘルベルト・ヨーゼフ・ワイスである!學おめでとう!1學年生よ!勉學とに勵み、青春を謳歌せよ!」
と、うざい程の元気であり、キラキラなオーラが凄い青年だ。
後ろの方ほうに控えている同じ金髪の人が、私の婚約者のニルス様で有り、確かに子供の頃の姿絵すがたえに似ていた。ああ、あれが長なさった実のニルス様か…。
と思って見ていたら、何故かこちらを見た。
え?気のせいかと思っていたが、確かに見ている。遅れてきたから?
どうしよ。なんか凄い威圧をじる。そしてふいっと目を逸らされてホッとした。
遅刻してきた恥かしい婚約者に気付いたのかな?私の姿絵も向こうに送られてるだろうしな。
ようやく式が終わり教室へと向かう途中、誰か凄い威圧でこちらにやってきたかと思うと…肩を摑まれた。
「おい!!お前…お前が!!……イサベル・マリア・キルシュか!?」
と聞かれた!!
「は、…はい…そ、そうですが?」
とビクビクしながら答えると…
「俺は生徒會會計の、ニルス・ダーヴィト・シャーヴァンだ。お前が俺の婚約者だな?」
と怖い顔で言う。
「は、はい…遅刻してすみません」
と謝ると
「………恥ずかしい真似をするな!學式から遅刻など侯爵家け令嬢として恥だと…」
と言うニルス様に
「お、お言葉ですが!!イサベルは今朝けさトラブルがあり、やむなく……」
「黙れ庶民が!!これは婚約者として忠告してやってるんだ!このにな!!」
とニルス様は綺麗な顔で怒る。
「いいか!?今後、俺の周りをうろちょろするな!お前みたいな研究バカと俺は違うんだ!國の重鎮となるんだ!後、お前とも婚約は破棄する予定だから、そのつもりでいろ!どうせ親同士が勝手に決めたものだからな!」
「學園で會ったら言おうと思っていた!俺が卒業と共に婚約解消すること肝に命じておけよ!」
と言い、ニルス様は去っていった。人だかりがいつの間まにか出來ており、その中に今朝のあの水の髪のアンナ・オブ・クレックナー伯爵令嬢が隣の男に寄り添いクスクスと笑っていたのが見えた!
というかこの人だかりで、私は吐きそうになり目眩がした。
「イサベル!!顔が真っ青!大変!!」
とマリーが私を支えようとしたが時とき遅く、私は盛大に廊下に吐いた!!
それに対して皆の嘲笑ちょうしょうや嫌な聲が聞こえてきた。
「何あれ!きったない!」
「くさあ!!」
「誰が掃除すんのよ?」
「顔が綺麗でもあれじゃねえー!」
「あはは!慘め!婚約者に振られて吐いてるわ」
との聲にクラクラする。
「…うるさいわねぇ…捕まって!イサベル!醫務室へ行こう!」
とマリーに摑まり、よろよろと立ち上がり醫務室へ行った。
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