《ひざまずけ、禮》第1章3話 汝ら、影なる者を追うか

あのあと、駄々をこねる佐和さんを引きずるようにして連れていき、紅き街が出現している場所へ著いた。

佐和「えー・・・本當に行くの?今日はもう疲れたんだけど・・・。」

比影「大して歩いてないのに、何言ってるのさ。ほら、行くよ。」

佐和「ちょっと、待ってよー!」

僕はそそくさと紅き街へっていった。・・・といっても、口がある訳でもないし、突然景が切り替わる形だから、っていくって覚はないんだけども。

こっちから見てもどこから変わるのか分からないし、だからっていくというか、なんというか・・・まぁいっか。

し歩くと、いきなり景が赤黒く変化する。これで3度目なわけだけど、これは慣れる気がしないわ。々とくるものがあるし・・・。

佐和「うっへぇ、やっぱ気持ち悪い世界だなぁ・・・。」

比影「ね。それで、どこに行けばいいんだろ・・・。」

佐和「さぁ?そこまでは言ってなかったし・・・それに、ほら。ここだと電波らないんだよね。」

比影「え?・・・あ、ほんとだ。完全に遮斷された空間ってじなんだね。」

佐和「そうらしいわね・・・そして、どうやらアレっぽいわね。」

佐和さんが言う方向を見ると、何やら影のようなモヤのような、そんなものが見えた。

比影「なんか、霧でもかかってるっぽいね?」

佐和「確かに、郭がつかみにくいわね・・・」

そんなことを思っていると、奴もこっちに気づいたのだろうか。一瞬だけモヤが揺らいた・・・と思った瞬間。

奴は、全力で逃げ出した。・・・は?

佐和「ちょ、逃げるな!」

比影「ああいうのって襲ってくるんじゃないの!?」

佐和「知らないよっ!とにかく追いかけるよ!」

直ぐに追いかけたのだが、距離が全然まらない。しかも、その影の周りの霧が、しづつ強くなっているような・・・。

そしてそれは、比喩でもなんでもなく、霧に飲まれ消えていった。

佐和「・・・うっそぉ」

比影「この狀態じゃ、いくらなんでも無理だね・・・」

その後しばらくして、その場所から紅き街は消えていった。だが、紅き街自が消えた訳ではなく・・・別の場所で現れただけだった。

僕達はレア様に電話をかけた。

レア「お疲れ様~いやぁおしかったなぁ」

佐和「どこがよ!あれじゃ倒せないよ!」

レア「まぁまぁ、そんなカッカすんなや。次があるでな。」

佐和「もう!ちょっと比影くんからも何か言ってよ!」

比影「・・・うん」

僕は疑問に思っていたことを口にした。

比影「そもそも、さ。あの子を消滅させる必要はあるの?」

レア「・・・は?」

レア様の顔が一瞬にして曇った。

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