《ひざまずけ、禮》第1章6話 準備のためのデート

その後、しの間世間話をしたあと、僕たちの話は作戦會議へと移った。もちろん、例の影に対抗するための手段である。

比影「といっても、なにか有効策はあるのかなぁ・・・。」

佐和「ね。近づくと逃げられちゃうんだもの、なかなか手強いよあれは・・・」

比影「どうにかして転ばせることは出來ないかな。例えば、必ず通るところに石並べとくとか。」

佐和「そんなので引っかかると思う?あいつ、なかなか知高そうよ?」

簡単に想像してみる。全力ダッシュしてるところに、不自然な位置に配置されてる小石につまづく様子・・・いや、やっぱり難しいな。

比影「うーん・・・そこなんだよね。前のゾンビは、それこそThe・ゾンビってじ・・・ではなかったね、全力ダッシュかましてたし。あの空間では、僕たちの常識は通用しないのかも。」

佐和「そう考えたことが妥當ね。うーん・・・どうしましょうか。足に向かってパチンコでも打ってみる?」

比影「パチンコ・・・あぁ、石とか飛ばす方のね。どうだろ、あんな早い足に當てられるかな・・・。」

佐和「そっかぁ・・・いい案だと思ったのに。」

佐和さんはしょんぼりと項垂れた。なんとか簡単に転ばせられて、尚且つ唱えるだけの余裕が出來ないだろうか・・・。

そんなことを考えていたところ、スっとある妙案を思いついた。だが、必ずなんとかなるということではなく、あくまで運が関係してくるけど・・・。

その方法を伝えると、最初は「何を言ってるんだ」というような表だったが、ししてから考えるような素振りをし、佐和さんからも同意を得たのだった。

その方法には、々下準備が必要になり、家にあるものだけでは難しいため、買いへ行く必要がある。その瞬間、男として、重要なミッションが僕に課されることに。

そう、「異とのデート」である。

友達と出かけるだけなのに、何がデートかと怒られるかもしれないが、と出かけるだけでも、僕にとっては一大事なのだ。

てなわけで・・・

佐和「へぇ、こんな所にショッピングモールなんてあったの。」

比影「う、うん。結構なんでも揃うよ。」

佐和「じゃあものも多いし、手分けして探しましょ。」

なんですって?てっきり一緒にまわるものだと考えていたから、し驚いた。

比影「・・・え?大丈夫?僕荷持ちしようと思ってたんだけど・・・。」

佐和「大丈夫、重そうなのはそっちに任せるから。」

比影「でも、地図とか・・・」

佐和「それならエスカレータ付近に・・・ほら、親切にも現在地まで書いてあるし、迷わないって。じゃあお願いねー!」

比影「え、ちょっと・・・!」

引き留めようとした時にはすでに、佐和さんは人混みに隠れていた。

結局、デートだのなんだのと思っていたのは僕のみだったというわけですね。・・・知ってましたよ、えぇ。

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