《アイアンクロス》反撃
攻勢限界まであと3日に迫ったその日、連合軍本営に思いもよらない報告が飛び込む。
「報告します。殘りの帝國軍陣地ですが、敵の姿が見當たらないとの報告が…」
「敵が居ないだと…?」
前日の段階で2つの陣地を制圧した連合軍の前に殘る帝國軍陣地は殘り3つとなり、連合軍の斥候が調べたところ、どの陣地にも帝國軍の姿は無く、両脇の山脈にも帝國軍の姿は確認出來なかった。
「敵の罠の可能もある。1つづつ念りに調べて慎重に兵を進めよと前線に伝えよ」
結局どの陣地にも罠という罠は仕掛けられていかった。しかし慎重に事を進めた結果、連合軍はその3つの陣地を完全に制圧、その安全を確保するのに2日を要してしまった。
もし順當に帝國軍が配置されていて力押しすれば連合軍側に被害はあったものの、1日でその3つを落とせた計算ではあったはずだったが、帝國軍が存在しないと言う心理的不安が連合軍側の足を鈍らせた。
それと同時に連合軍司令部には帝國軍はもはや組織的な反抗は出來ない程の損害が出ており、この隘路を放棄したに等しいとまで考える者まで出てきていた。
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むしろ作戦立案したミュラーにとっての狙いはそこで、あえて空白の地帯を作ることにより、最初は敵の進軍を鈍らせつつ、帝國軍が反撃を加える頃には連合軍側に楽観的な思考を持たせることが目的であった。
そのため連合軍の攻勢限界とされる最終日、連合軍は隘路を大々的に突破した。
連合軍の末端まで浸していた楽観的思考とこれ以上長引かせられないと言う心理的圧迫は隘路を通り抜けた瞬間に無秩序を生み、その瞬間を帝國軍は見逃さなかった。
「全軍!隘路の出口に攻撃を集中せよ!連合軍を殲滅する!」
ハインケル中將の號令の下、帝國軍の列車砲を主とした攻撃は連合軍を一挙に殲滅した。
混した連合軍は最前線は地獄の様な景が広がり、その後ろは後退を初め、中衛にいた部隊は前後の部隊の板挾みとなり、そこへ両脇に伏せていたスナイパー部隊の攻撃が加わり的確に連合軍側の指揮を沈黙させた。その結果さらなる混が連合軍側に広がり、至る所で同士討ちが始まった。
一方かろうじて突破出來た部隊もいたが、帝國軍歩兵部隊に全て絡め取られて、そのほとんどが捕虜となった。
この帝國軍の反撃により連合軍は數千の被害を出し、攻勢限界を迎えた。同時に帝國軍も列車砲の弾頭並びに、その他の資のほとんどを使い果たし、現在の地形と人員からしてもこれ以上の戦闘継続は不可能な狀態であった。
連合軍は隘路を放棄し、北に向かって撤退を始めた。帝國軍はそれを追撃せず、程なくして全軍帝都に帰還することとなる。
連合軍の死傷者は累計3萬近くにのぼり、中でも前線指揮の被害の割合が他の戦地とは比べにならないほど酷く、その戦果は帝國軍スナイパー部隊が全員二階級特進するのではないかと噂されるほどだった。
対する帝國軍も1萬人近い死傷者を出していた。しかしその半數は本國からの予備役が占めており、帝國“軍”としての人的損害は數字よりも軽いものではあった。
しかし將軍級の人が総司令ブルクハルト上級大將、第1師団ヒムラー中將の二名負傷しており、2人の戦線離は帝國軍にとっても厳しいものであった。
北部からの侵攻が失敗に終わり、西部の合衆國軍は撤退を開始した。
しかし東部の連邦軍は撤退どころか兵力を更に員し攻勢を強めた。
この事態に帝國は西部に展開していた第1軍の全軍を東部に派遣、更には皇國も帝國側として連邦に宣戦布告。帝國南東部における大戦の火蓋が切られるのであった。
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