《2番目の村娘は竜の生贄(嫁)にされる》

お晝になり、著替えて食事をすることにした。天気もいいから、庭の木の下にマットを敷いてピクニック風ふうにしようとクレイグが言い出した。

そういやリストに、私が食べさせるって書いてあった。あれか。よくある、あーんってやつ?クソ恥かしいあれか!!

アマンダさんがサンドイッチを用意してバスケットにれてくれ紅茶と共に持ち、マットに座る。

「食べさせるんだっけ?じゃあ口を開けて?」

と言うとクレイグがその通りに従い口を開けたので

「はい!あーん!!」

と言いながら、ズボッと突っ込んだ!!

あれ?何なんか違くね??

「んーんー!!」

と苦しそうだ!!息詰まっていきつまってね!?

慌てて背中をさすり、ようやく飲み込むクレイグ。

「ごめん!大丈夫??」

「は、はい…ありがとうございます…。これが嫁からの、あーんなんですね…」

違うと思う…。

と言う言葉を飲み込みつつも、次はゆっくりと食べさせた。力加減大事だよな。

自分のは普通に食べた。

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クレイグが何なにかに気付いて私の頰ほおからサンドイッチのカスを取り除いた。

「ふふ、ついてましたよ」

と細い目で笑う。なんだかしいいじね。暖かい気持ちになったわ。

畑を作った疲れか、暖かい木れ日の中で眠くなり、目をってこすって大欠おおあくびをしていると

「眠いのですか?し寢られてもいいんですよ」

と言うから

「ありがとう…じゃあ、お言葉に甘えてしだけ…」

と私は木に寄りかかり寢ようとした。

「……ジュリエットさん、私に頭を預けて下さい」

えっ!?まさか、あの伝説のお晝寢寄りかかりってヤツ!?(伝説でもなんでもねー)

ちょっとだけドキドキしながら、コクリとうなづくと、何故なぜかクレイグが一回転し竜になり、私の側そばで丸まった。

んん?

「さあどうぞ」

とこちらに尾を出した。

いや、さあどうぞじゃねーよ!!?

しかし何なんか言うのもおかしいので、私は大人しくクレイグ竜の尾を枕にゴロリと寢転んだ。

もうどうでもいいかとぐっすり眠ってしまう。

ったジュリエットさんを橫目にドキドキしていた。これは…何だろう。竜族の人同士の間では、眠る時、互いの尾を絡ませるというのがある。尾は戦闘等以外では大切なものであると同時に、気のおける者にしからせたりしない。

ジュリエットさんは人間だし、お嫁さんだから気のおける者だし、いいだろう。彼が何も言わずに、よいしょと橫になって尾に頭を預けてきた時に、私はし興してしまった。

ピンクゴールドの髪が風かぜにしサワサワと揺れていた。可い寢顔かも。と思っていたら、突風でゴッとジュリエットさんのスカートがブワリとめくれてしまった!!白い腳がチラ見えた!

ぎゃっ!!

と思わず目を逸らし、目を瞑りつむり私は寢たフリを続けた!

數時間後、目覚めた彼

「ふぎゃっおおお!!」

と言いながら、めくれたスカートを直していた。

お晝寢から覚めるともう九時ここのつどきで、おやつを食べながら會話を実踐…(自分で書いたことに従うことにした)

しかし、おやつを怖い顔したマイルズさんが運んできた。人間の彼には甘いものを置き、私には當然のようにおだ。

ジュリエットさんはキョトーンとして

「あれ?何でなんでクレイグさんのはなの?」

「えっ!?」

マイルズさんが

「奧様…當たり前のことを…。竜族は蟲歯になる恐れがある甘いものを率先して食べたりしやせんよ。バカじゃない奴な限りね」

と余計なことを言い下がったさがった。

フルフルとジュリエットさんは震えて

「どういうこと??こないだのクッキー…。わ、私!!?」

と悟り、恥ずかしさで震えていた。

「ち、違うんです!!あれはあれで嬉しかった??ので…一生懸命作られたのでしょう?貴方あなたが竜族のことについて知らないのも當然だし!気にしないで下さい!」

と言うと

「ごめんなさい…もう甘いものは作らない…」

と立ち上がり私の所にやってきて

「ひっ膝に…座ればいいの?」

と言うから私は、ああ、そうだったと思い出した。

「じゃあ!どうぞ!!」

と両手を広げ、待ち制で構えると何故なぜかドン引きされたような顔で

「ああ…うん…」

と、とりあえずちょこりんと座る。軽いなぁ…。ジュリエットさんの匂いがする。だ、ダメだ!!ここでジュリエットさんにもドキドキして私のことを意識してもらわないと!

王子は、よくフィリス様を膝に乗せ、甘い言葉を囁きつつ、キスしたりおやつを()食べさせ合っていたのを盜み見していた。

あれを手本にしようとしたのだ。

なのに何故なぜ私の方がこんなドキドキするのか!

はナイフでをギギギと切り分けていた。結構いドードー鳥ちょうのおだからなぁ。竜族なら簡単だけど、人間の娘にはもしや力がいるのかも!

と気付いて

「ああ、すみません。私がやりましょう」

とナイフと一緒に彼の手を持ち、をあっさり切り分けた。ジュリエットさんが何かなにかぎこちなく私の方を向くと、赤くなっていてかわ…。

「じゃあ…また食べさせるわ…」

震えながらゆっくり差し出す。私はおにパクリとかじりついた。ペロリと口元を舐めたらジュリエットさんはバタバタ悶えた。

「ジュリエットさんにも食べさせましょうか?貴方あなたの分のおやつ」

と甘いプリンを救い、口元に持ってくとパクリと彼は食べた。何なんだろうこの気持ち。

昔飼ってた犬に膝上で、ご飯を食べさせ餌付けした記憶が脳に…。

って違う!!ダメなやつだこれ!餌付けとか!!ダメですって!!

しかし、おやつが済んでサッサと膝から降りようと、ご馳走様をする彼を何となくなんとなく離したくなく、腰に手を回して見ると、ボフっと煙が噴いたように赤くなり

「な、何なに??どうしたの??」

「えっ!!?あ、あの…何かなんか…會話をしていなかったので…」

「ええ?このまま話すの?」

「嫌…でしょうか??」

「ううん…べ…別に…」

あれ…あれ?可い。

し俯いている彼が可じられ、私はがドキドキした。

「ジュリエットさん…」

急に思考がおかしくなり、手が勝手にびて、彼の頰ほおをこちらに向かせた。赤いままの彼と、目と目が合ってしまった。見つめ合い、私はゆっくり彼に近付いた、その時…

「奧様ーーー!!!旦那様ーーー!!!」

とアマンダさんが全力でこちらにかけてきたから、ジュリエットさんは思い切り凄い速さで膝から飛び退き、反対側はんたいがわに座り直した。

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