《転生したらロボットの中だった(ただし、出る事はできません)》プロローグ 勇者と魔王の災難 2

『問題が起きました』

「だね!!」

この機械音聲とかが言う前にわかってる。自分へと向かってくる二人。この場合はどうしたらいいのか? 彼らは魔王と勇者である。自分が倒してしまっていいのかどうか……なにせ最終決戦をしてた所に自分は割り込んでしまった。

まああの時、そのままにしてたらこの世界が大きなダメージを負っていた(らしい)。だからしょうがなかった。魔王はともかく、勇者はそこはきにしろよ……と言いたいが、世界が壊れるなんてイメージは抱きにくいからまあしょうがない部分はあると思う。

けどだからってこっちを共通の敵と認識するとは。自分は二人を止める為に力を見せた。多分それで危機じたんだろう。

二人は魔王と勇者だけあって、この世界最強らしい。その最強の前に、更に強いと思える奴がいきなりやってきた。しかも最終決戦の場である。こうやって考えてみると自分は裏ボスか? と言いたい。二人からしたらそんなじなんだろう。

だから今、ここに夢のタッグが完した。

『問題は彼らの様な小ではありません』

「小って……」

仮にも魔王と勇者だよ? この世界最強だよ? 小はひどくない? 彼らだって一生懸命戦ってるんだよ? さっきから自分に傷一つつけられてないけどね。薄々わかってた。だって彼等二人の最強攻撃、自分は腕でけて別段ちょっとだけ痛いかな? チクッとするかな? 程度だった。

なら通常の攻撃が自分に効くわけない。自分にとってははっきり言って彼らの攻撃なんて蚊以下である。二人は自分の周りを飛んだり跳ねたりしながら攻撃を繰り返してる。さっきようやく気づいたが、なんか尺おかしくない? 二人共小さいんですけど?

自分はの子になってた筈だ。普通に考えては男よりも小さい。魔王は男かどうか怪しいというか、別があるかも怪しいが、見た目は男よりである。そして勇者もやっぱり形だ。そして戦うだけあって魔王はムキムキ、多分勇者だってがりがりじゃないだろう。

重そうな鎧著てるし……絶対に自分よりも二人の方が背が高いはずだ。

(まあけど、見下げすぎなんだけどね)

この対比ははっきり言って同じ尺ではない。人がありえそうな二メートルまでの壁を余裕でぶち破ってる。それで言うと、魔王は勇者よりもけっこ大きくて、二メートルよりも大きそうだ。そんな魔王は恐れらるだろうなってわかるじだ。

でもね……でも、そんな魔王も自分から見たら小さい。はっきり言って手の中に納まりそうである。そのくらいの尺の差がある。多分今の自分十メートル超えてるよ? それって生? ってじだ。でも二本の足で立ってるんだよね。けど自分は確か半浴してて、足はそこで浮いてるじだった筈。もう訳が分からないよ。

『問題というのはさっきの攻撃の影響です』

そういう無機質な聲。そして自分の視界にいきなり別窓が現れた。本當に自分はどうなってしまったのか。とりあえずそこには何か空中にひび割れみたいなのが出來てるのが見えた。そしてそれはぼろほろと空間が欠けてのか拡張していってる?

「なにあれ?」

『このままでは『空獣』が現れます。やつ等は空間の狹間に巣食う奴らですので』

「え? ちょっとわけわからない」

何を言ってるのか理解不能。ちゃんとわかる様に言ってほしい。そう思ってると、いきなりしずつ崩れてた亀裂が一気に広がった。その行いに音はない。衝撃もなかった。けど……世界が震えたのは分かった。そしてそれは魔王と勇者も同じだったようだ。

「何が起こってる!?」

「何か……いるのか?」

二人共空間が大きく裂けた場所に視線を向けてる。二人には見えてない? あの腕が? 自分には空間を引き裂いた兇悪な腕がばっちり見えてた。

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