《異世界でもプログラム》第七十八話 地上で
転移してきたのは、他の階層から戻ってくる時の同じ場所だ。
周りには誰も居なかった。もしかしたら、深夜帯なのかもしれない。24時間で待機はしているのだが、深夜は冒険者のきもないので、監視員の數がなくなっている。
カードを示して、外に出る。周りは暗くまだ夜の時間帯だが、東の空が朝焼けに染まりつつ有るので、日の出が近いのかもしれない。
ホームには向かわずに、そのまま、街の外に作った、村に向かう。
村はすでにき出している。鍛冶職が多いので、晝夜の區別をしないで人がいている。それに生活スタイルが合わせっているので、朝焼けの時間でも人がいているようだ。
俺のカードを提示すれば、ウーレンフートと同様に村にも、すんなりとることが出來た。
待ち合わせ場所に指定したのは、ホームの出張所だ。場所も以前に來ているので、問題はない。奴隷だった者たちは、問題がない者は全て解放した。そのうえで、この村に住むのなら、見合った給金を支払うように伝えた。紛れ込んでいた、貴族のスパイも排除した。塀を高くして、堀も設置した。鍛冶屋が集まる場所となったので、武や防を求める者たちが多く集まっている。
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鍛冶屋は、武や防以外にも日用品の作を行っている。ホームで使うために製品を専屬で作ってもらっている鍛冶屋も多く有る。
「あっマスター!」
ホームで付をしているのは、元奴隷だったの子だ。
奴隷から解放後に、孤児院にったのだが、仕事をしたいと言われたので、ホームの付を擔當させている。
「こっちに來ていたのか?」
「はい!鍛冶に興味があったので、こちらで勉強をさせてもらっています」
「そうか、楽しいか?」
「はい!すごく楽しいです。前は、仕事が嫌だったのですが、今はすごく楽しいです。マスターのおかげです!」
「そう言ってもらえると嬉しいけど、俺が渡したのはきっかけだけで、それを摑んだのは君だからな」
「はい!ありがとうございます。これかも、マスターの為に、ホームの為に、そして何よりも自分自の為にがんばります」
「うん。俺の為とか必要はない。まずは、自分の為に頑張ってくれ」
「はい!ありがとうございます。それで、マスター、何か用ですか?」
「そうだった。アルバンが來ていると思うけど、いつも、何時くらいに來る?」
「晝前には來ます」
「わかった。待っているよ。どっかに空いている部屋はある?」
「マスターの部屋があります。ご案します」
必要ないと言っていたのに、作ったのだな。
文句を言ってもしょうがないし、ありがたく使わせてもらおう。
案された部屋はホームの二階の奧に作られていた部屋だ。調度品は、華なはなく好が持てる作りになっている。
機や資料を置く場所はなく、ソファーとテーブルが置かれているだけだ。會議室に使うには丁度いい作りだ。
「アルバンが來ましたら、通しします」
「うん。お願い。それから、アルバンが誰かを呼びに行くと言ったら、先にそっちを優先させるように言ってくれ、俺はやることがあるから気にしなくていい」
「わかりました。何か、お飲みやお食事をお持ちしましょうか?」
「そうだな。紅茶があればお願い。食事は、摂ってきたからいいよ」
「わかりました」
付をしていたの子は、一禮して部屋から出ていった。
ソファーに座って、FX-870PとW-ZERO3を取り出す。
FX-870Pは使える。BASICでのプログラムも作出來る。CASLは使えるが、魔法の発には使えないようだ。ライブラリのコールが出來ない。元々、決められた言語系で學習(報処理試験)用のアセンブリ言語だ。しょうがないのだろう。BASICでは、魔法のインターフェースがコール出來る。”RUN”命令で魔法定義したファイルを呼び出すことが出來るようだ。日本語が使えないので、呼び出し時には、アスキー文字で作られた定義だけだが、俺が定義したも呼び出して実行することが出來る。條件文や繰り返しが使える。それだけで強力な魔法をプログラミング出來る。力インターフェースが限られているので、條件は自分が主になってしまっているが、それでも、長々詠唱しなければならない問題は解決する。
それだけではなく、蔵されているメモリに作したプログラムを保存して”デバッグ”作業が出來るのが嬉しい。C言語モードでも同じようなことが出來る。
楽しくなってきた。
W-ZERO3は、起き出すまで時間が必要だった。
バッテリーも使えるようだ。き出している。電話帳を確認すると、アイが登録されている。
『もしもし』
昔の癖で、電話だと”もしもし”と言ってしまう。
”マスター?!どうやって!?”
『アイなのか?』
”はい”
『最下層だよな?』
”もちろんです。マスターが、念話で繋がるのですか?”
『あぁ・・・。長くなりそうだから、次に戻った時に、話をするよ』
電話を切ると、アイの言葉が聞こえなくなった。
電話は念話なのか?検証は必要だけど、最下層に居るアイと繋がれたのは嬉しい。念話が無理な場合でも、攜帯電話やスマホを探して持たせれば、遠隔地でも話ができる。どの位の距離で念話が立するのか試しておいたほうがいいだろう。W-ZERO3の中には、ネットワークを必要とする機能は消えているが、W-ZERO3だけで作するは殘されている。開発環境を用意するのは難しいから、Android系列のスマホが流れ著いていないか確認してみよう。アプリの作が可能で、転送方法があれば、魔法の発としての需要はあるだろう。
モバイルパソコンも起するが、しっかりと使えるようだ。
嬉しく思えてしまう。ただ、ダンジョンから離れてしまっているのが原因だとは思うが、接続のエラーが出てしまっている。よく見ると、ダンジョンの監視用のプログラムが起していた。タスクマネージャーからプログラムを終了させたら、エラーの表示もなくなった。ウルトラモバイルパソコンでサイズも小さいと言っても、ノートパソコンから比べたら十分に大きい。魔法の発と考えれば、モバイルパソコンは複雑なプログラムを組めることから候補なのだが、小さいと言っても持ち運ぶのは難しい。戦闘中に、目をパソコンに向けなければならない。戦闘には向かないだろう。拠點防衛には丁度いいのかもしれない。
持ち込んだ、3つの端末が正常に使えたので、実験の第一段階は終了した。
あとは、バッテリーの保ちがどのくらいになるのか調べる。簡単にってかした所では、バッテリーが減った様子はない。
ここまで検証した時に、タイミングが良くドアがノックされた。
「マスター。アルバンとカルラです」
「わかった。部屋にってもらってくれ」
ドアが相手、二人が中にってくる。
「にいちゃん!」
「アルバン。マナベ様でしょ」
「いいよ。アルは、アルだからな。それに、カルラは”はじめまして”だよな?」
「はい。はじめまして、カ・ル・ラ・です。今年で1・7・歳です」
「カルラ姉ちゃん。確か、去年も17歳と言っていたよな?」
「アルバン。は17歳から年を取らないのです」
「え・・・」「アル。カルラが17歳と言っているのだから、17歳だ。いいな」
一つの間違いを指摘したら、10になって文句が返ってくるタイプだ。
「マナベ様。ありがとうございます。概ねの容は、クリスティーネ様から聞いています。私たちは、まずは何をしたらよろしいのですか?」
「まずは、説明をする。その後で、やってほしいことを伝える。いいか?」
「問題はありません」「うん。わかった」
ダンジョンの最下層までの話を簡潔に説明した。クリスたちを別れてからの攻略は、ホームとして報を持っておいたほうがいいだろう。30階層以前は駆け足で説明したが、31階層からは丁寧に説明した。
「わかりました。報は、まとめてホームに渡します。公開してよろしいのですか?」
「大丈夫だ。これで、死者が減るのなら、公開した意味が出てくる」
「かしこまりました。し・・・。2-3日の時間を頂けますか?」
「わかった。さて、31階層からの話は、丁寧に話をするな。ホームとしても、冒険者ギルドにしても有意義な容だろう」
「はい。お願いします」
カルラとのやり取りになった。アルは、眠そうにしている。興味はあるが、難しい話が多く頭の処理が追いつかなくなってしまっている。
最下層までの説明を終えて、一息をれることにした。部屋付きのメイドを呼んで、飲みを頼んだ。
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