《異世界でもプログラム》第四章 ダンジョン・プログラム 第一話 地下で
「マナベ様?」
カルラが困した表で質問してくる。アルバンは、周りを眺めているが、壁をって”すげぇ”と騒いでいる。
「とりあえず、二人共、問題はなさそうだな」
「にいちゃん!ここは?」
「ダンジョンの最下層。ボスを倒した後の通路だ。戻ると、ボスの部屋だ」
「本當!」
アルバンは、後ろの扉を開けようとする。カルラが止めようとするが、既に扉に手をかけている。
「アルバン!」
カルラが慌てる。當然だ。
ダンジョンの最下層。それも、ボスの部屋に通じる扉を開けようとしているのだ。
「え?あれ?開かない」
當然、アルバンは攻略者でないから、裏側から扉を開けることは出來ない。アイが言っていた通りの結果になる。
「アルバン!貴方は、何をしようとしたのか解っているのですか!」
カルラがアルバンの腕を強く引っ張って、強めに注意をしている。確かに、問題がある行だ。
「カルラ。もういいよ。アルも勝手に行をするな。危険な場所もあるからな!」
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「うん。ごめん」「しかし・・・」
カルラは、何か言いたいような雰囲気を出しているが、黙らせる。
俺としては、アルバンのおかげで、アルバンとカルラが転移以外では戻ることができないとわかっただけでも収穫だ。
次は、一人で戻ってこられるのかを確認すればいい。
「カルラ。アルバン。著いてきてくれ」
カルラは、アルバンを注意するのを保留して、俺の後ろに付いてくる。アルバンは、何が珍しいのか、周りをキョロキョロ見ている。カルラが注意しているが、好奇心が止められないのだろう。
「アル!今は、おとなしくしてくれ、後で探検させてやる」
「本當!」
「先に、寢床と作業を教える。それと、カルラは、クリスに連絡をしなければならないだろう?」
カルラが小さな聲で”はい”と応じる。
「地上に帰る方法を教える。その時に、一人で戻ってこられるのか、試してしい」
「はい。わかりました」
二人のために用意した部屋に連れて行く。
「ここは、カルラが使ってくれ」
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「私が?」
「そうだけど、問題があるのか?」
「いえ、マナベ様。これだけの設備の部屋を?いいのですか?」
「あぁ。アルの部屋も殆ど同じだ。俺の使う部屋は、しだけ離れた場所にしているけど、アルバンの部屋はカルラの隣だ。正面は、倉庫にしている場所だ」
「にいちゃん!俺にも部屋があるのか?」
「あぁ」
「やったぁ!なぁなぁ早く行こう」
「アル。待て。カルラ。問題がありそうなら言ってくれ」
「え・・・。あっ大丈夫です」
「そうか、荷の整理をする必要があるだろう?」
「いえ、大丈夫です。うるさいので、先に、アルバンの部屋に移しましょう」
部屋を出て、アルバンの部屋に移する。
鍵のかけ方や、部屋に備え付けられている”家電”の使い方を説明する。空調もあるので、好きな溫度に設定ができるだろう。空調は、カルラが解りにくかったが喜んでいた。貓の獣人だと、寒いのが苦手なのかもしれない。”こたつ”とか配置したら丸くなるか実験してみたいな。
「マナベ様。今、何か失禮なことを考えましたか?私は、貓の獣人で、貓ではありません」
「え?ん?何も考えてないぞ」
「そうですか?それなら、問題はありません。失禮いたしました」
勘が鋭いのか?
「あぁ次にやってほしいことだけど、実際に見てもらった方がいいだろう。そう言えば、マナー違反だとは思うけど、”鑑定”は持っているのか?」
「マナベ様。私とアルバンのステータスの報です。どうぞ覧ください」
カルラは、ステータスが書かれた紙を俺に差し出してきた。名前の問題があるから、直接見られるよりは紙に書き出したほうがいいのだろう。
「いいのか?」
「はい」
アルバンは、腕を頭の上にもっていって、笑っている。
///名前:カルラ
///鑑定 1.00
///魔法制 1.20
///霊の加護
/// 水の加護 0.21
/// 風の加護 0.45
/// 闇の加護 1.01
/// 武の加護
/// 槍の加護 0.13
/// 剣の加護 1.00
///名前:アルバン
///魔法制 0.97
///霊の加護
/// 聖の加護 0.51
/// 闇の加護 0.75
/// 武の加護
/// 槍の加護 0.33
/// 守の加護
/// 盾の加護 0.13
「よかった。カルラが、鑑定を使えるのだな」
「はい」
魔道の整理に、カルラの鑑定が使える。
鑑定が無いと俺が確認しないとならないからな。だいぶ楽になりそうだ。
「それにしても、闇の加護を持っているのだな。戦闘も大丈夫だと思っても良さそうだな」
「はい。基礎の訓練をけております」
「それじゃ、俺の頼み事の合間に、アルは魔法制の訓練だな。1を超えるようになってほしい。カルラは、後で魔法の袋を作るよ」
「え?にいちゃん!訓練してくれるのか?」
「アル。ここは、どこだ?」
「え?ダンジョン?」
「そうだ。ダンジョンなら、魔との戦闘が発生するだろう?」
「え?」
「二人ともそんな顔をしなくてもいい。ここは、安全だ。後で説明するけど、どこかの部屋で魔と戦えるような場所を用意する。暇な時には、そこで訓練してくれ」
「はい!」「わかりました。マナベ様」
アルバンの部屋を出て、倉庫につれていく。
「!!ゴブリン!」
「あっ!カルラ!アル!ちょっとまて!」
”マスター。アイ様がお待ちです”
「カルラ。アル。武をしまって大丈夫だ。このヒューマノイド・ゴブリンは、俺の配下だ」
”はじめまして、ヒューマノイド・ゴブリンです。マスターの指示で倉庫に荷を運んできています”
ヒューマノイド・ゴブリンが俺に會釈してから、カルラとアルバンに頭を下げる。挨拶をしているが、二人に聞こえているのかわからない。荷を持っているので、倉庫に納に來たのだろう。問題がないと伝えて、先に倉庫に移させた。
カルラとアルバンは武を収めたが、どこか落ち著かない表をしている。
「二人とも大丈夫だ」
「はい」「うん」
「二人は、ヒューマノイド・ゴブリンが話している容が聞こえたのか?」
「いえ」
カルラは、明確に答えたが、アルバンは首を橫に振って聞こえていないと表現した。
「そうか、今後の課題だな。わかった」
「マナベ様。他にも、魔が作業をしているのですか?」
「あぁヒューマノイド・ゴブリンとヒューマノイド・コボルトとヒューマノイド・オークとヒューマノイド・オーガが居る」
「人型の魔が居ると考えればいいのですか?」
「そうだな。後で、案する部屋以外では、襲ってこないと思っていい。ヒューマノイド種は、俺の配下だ。カルラなら鑑定でわかるだろう?」
「はい。判斷は出來ます。わかりました。アルバンも、納得しなさい」
「うん。わかった」
過去に”なに”か有ったのだろう。何もない人間の方が珍しいのかもしれない。
二人に施設を案した。
やはり、奧に続く扉を開くことは出來なかった。
カルラには、ヒューマノイド種が運んできた魔道の鑑定を頼んだ。
「マナベ様。殆どが、見たことがないです。どういったなのですか?」
「説明が難しいな。簡単に説明はするけど・・・。カルラに頼みたいのは、地上で使っても、問題がなさそうなを調べてしい。あと、地上にあったら便利そうなの選別だ。ヒューマノイド種に指示を出せるようにしておく、覚えさせてしい」
「はい。かしこまりました」
「アルは、カルラの手伝いと、カルラから指示があった魔道のテストを頼む」
「わかった!戦闘訓練は?」
「カルラも、整理だけでは飽きてしまうだろうから、適度に休んでくれ、その時に、戦闘訓練をしてもいい。部屋は用意しておく」
「マナベ様?」
「俺は、奧の部屋で作りたいがある。出來るだけ、戻ってくるけど、戻ってこなくても気にしなでくれ、何か用事がある時には、ヒューマノイド種に聞いてくれ」
「わかりました」
他にある部屋の説明と魔道の説明が一段落したので、地上に戻る魔法陣がある部屋に二人を連れて行った。
「これは?」
「ダンジョンの中にある1階層に戻る魔法陣と同じだ」
「1階層に戻れるのですか?」
「カルラ。クリスに報告を出すのだろう?」
「はい。でも、まだ・・・」
「その時になって出來ませんでしたでは問題になるだろうから、地上に戻って、報告を行ってから戻ってくればいい。中を見て、必要なも出てきただろう?」
「はい。マナベ様。食料の補給と服の補充をしたいと考えています」
「そうだよな」
紙に、俺の名前と”頼む”と記載したメモをカルラに渡す。俺のサインを見れば、商會なら買いが出來るだろう。
「マナベ商會なら、ある程度のが集まるだろう。これを見せれば、買いも出來るだろう」
「ありがとうございます」
「カルラが必要とじたを買ってきてくれ」
「はい」
「地上での買いの時間も必要だろう。3日間待って、戻ってこなかったら迎えに行く。うまく戻ってこられるか不安があるからな」
「わかりました。お願いします。アルバンは、マナベ様と一緒に殘りなさい」
「うん。わかった」
カルラが、俺に頭を下げて、”それでは行ってきます”と言って、魔法陣に乗って魔力を流した。基本的な作は解っているようだ。
カルラの姿を消えたことを確認して、アルバンと倉庫に戻った。
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