《チート能力を持った高校生の生き殘りをかけた長く短い七日間》幕間 現地のドタバタ

/* 助かった生徒の話 */

乗っていたバスが事故ったらしい。

らしいというのは、僕が目を覚ましたのが、病院のベッドの上だった。

傷らしい傷がなかったが、衝撃で気を失っていた。數時間だったらしいが、事故の後、運転手を始め”すべて”の乗員が病院に搬送される狀態だったようだ。現場となった場所には、事故を起こした二臺のバス以外には被害はなかったが、その二臺に乗っていた全員が気を失っていた。

大きな事故でバスはけない狀態だったが、同級生と先生を併せて90名が”全員”気を失っているのは異常な事だとおもう。

実際に軽傷だった僕を始め、目を覚ました73名はもう立つ事も出來るし、歩くことも出來る。

しかし、重癥だと言う21名はまだ集中治療室での治療が続いている。僕の居る病院だけではなく、近隣の病院にも搬送されていたらしい。

そもそも、こういう報も、警察から話を聞いたわけではなく、看護師が話しているのを盜み聞きした結果だ。

僕の所に來た警察は、”森下桜”と、名乗っていった。何か思い出したら教えてしいと言われたが、僕が覚えているのは、気がついたら、病院のベッドの上で寢かされていた事だけだった。事故の瞬間も知らなければ、事故の前の記憶も曖昧な狀態になっている。そう伝えると、頭を掻きながらし困った顔をして『皆さん同じ事をおっしゃるのですよ。不思議ですよね?』っと、時間が出來たので、警察が言っていた不思議な事を考えてみた。

・高校二年生の”同級生が86名”と”引率の先生が4名”と”運転手と添乗員が4名”が、バスに乗っていた

・研修旅行に參加していた

・一つ目の見學を終えて次の見學先に向かっていた

・バスが2臺とも何らかの原因で事故に合う

・乗っていた全員94名が意識を失う

・軽傷だった73名は意識を取り戻す

・21名は未だ集中治療室で意識不明の狀態

・意識を取り戻した全員が『気がついたらベッドだった』『事故の瞬間は解らない』

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こんな所だろうか?

確かにこうして考えてみると警察が不思議だと言う理由が解ってくる。

TVのニュースでバス事故や乗りの大きな事故を取り上げられているが、”全員が一時的とは意識を失う”なんて聞いたことがない。そして、”運転手を含めて”事故の瞬間が解らない。なんて事はあり得るのだろうか?ドライブレコーダも調査したらしいが、目の前で何かがった所で録畫が終わっているらしい。

數名だったらあるのかもしれないが、全員が”別々に聞かれて”同じように答えるなんて事があるとは思えない。

當事者として考えても、違和があり不思議な現象だとおもう。

これ以上考えても、答えが出ないのは解っている。考えるのを止めて白い天井を見つめていた。

看護師が近くに來たので、何時までここにいれば良いのかと聞いてみた。比較的軽傷だった僕は、意識不明だった事もあり暫くは院するように言われた。それでも、1~2日程度で、検査を行えば退院出來るだろうとの事だった。他に、一緒に運ばれた同級生がどこに居るのを聞いてみたら、あっさり教えてくれた。

僕と同じ病棟に居る人間は、意識を取り戻しているらしいが、警察の取り調べが一通り終わるまでは面會を止められているとの事だった。

後1-2時間で、警察との面談も終わるだろうと、言われた。そうしたら自由に出歩いても、問題無いだろうとの事だった。

看護師さんにお禮を言って、聞き忘れていた事を思い出して聞いてみた

「僕の著ていた服や荷はどこにあるのですか?」

看護師さんは微妙な表を浮かべて、服は検査の時にがして病院が用意した寢間著に著替えてもらった。服は、誰のなのかわかったら、返してくれるとの事だったが、荷に関しては手荷を含めて、警察が調べてから返ってくる事になっているようだった。

やはり、警察は何らかの事件が有ったのだと疑っているのだろう?

そうじゃなければ、バスだけじゃなくて手荷や荷を含めて押収して調べる様な事は無いだろう。

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時計を見た。

時間は12時をし回った所を指していた。バスに乗ったのが、10時30分位だったとおもう。移していた事は覚えているので、1時間近く意識がなかった事になる。

いろいろ考えたが、僕はこれ以上考えるのをやめた。

考えるだけ無駄なような気がしてきた。

それに、遠くから母さんの聲が聞こえてくる。

事故の話を聞いて駆けつけたのだろう。パートは休みだったのかな?

そんな事を考えながら”白い天井”を眺めていた。何故か同じような壁を見ていたような気がしたが....。

/* バス會社 */

私の所に第一報がったのは、11時過ぎだった。

そろそろ、高校生を載せたバスが次の目的地に付く頃だと思った矢先の事だった。

運転手からの連絡ではなく、現地対応を行った警察からのものだった。森下と名乗った警察の言っている事がよくわからなかった。

運転手を始め乗員すべての人間が意識不明で病院に運ばれたとの事だった。

事故現場は、県道52號線だと言う事だった。

警察に聞かれたのは次のような事だった

・バスの運行スケジュールはどうなっていたのか?

・運転手の健康狀態や出発前のチェック狀態は?

・バスの點検狀況は?

や危険を載せるような事は?

・乗員の名簿はあるのか?

そんな通り一遍の事を聞かれて、できれば、狀況を確認したいので、現場に來てしいとの事だった。

私は、警察に言われた資料をまとめるように社員に伝えて、現地に向かう事にした。

県道52號だと言う事だから、運行スケジュール通りに進んでいた事になる。運転手も10年のベテラン二人で、健康狀態も過去の違反も、なんの問題ない。今まで客からのクレームも皆無な狀態だ。バスに関しても法定點検とは別に提攜している工場で1ヶ月毎に點検をお願いしている。小さな町だから、工場の社長も知っているし、手抜きをするような人ではない。警察から連絡が行く前に一報れておく事にする。事故をなくす事は出來ないが、事故が発生しないように注意する事は出來る。

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まず何よりも、高校生の安否が気になる。警察では”すべての人間”が意識不明だと言う事しか解っていない。そんな事あるのだろうか?

1臺の事故で、全員が行方不明とかなら考えられるが、”意識不明”だと言う事が考えられる狀況なのだろうか?

不安しか出てこない。これからの會社の事も不安なのだが、大きな事故である事には違いはない。マスコミも來るだろう。ここ暫く、高速バスの事故が続いている狀況で、またバス會社の事故だと言われてしまうのが心配だ。乗員・乗客が全員無事ならいいが、意識不明という重篤な狀況だと難しいだろう。

それに、娘が乗っている。娘の安否を警察に訪ねたかったが、今はそれをしてはダメだと思った。焦る気持ちとは裏腹に目的地が遠くじてしまう。

目的地に著いて事故を起こした現場を確認させてもらった。

対応した警察も不思議に思っていたのだろうが、私も事故現場を見て最初に思ったのは、これで何故、乗員・乗客の全員が意識不明にならなければならないのか?だった。

事故を起こしたと言われたバスは、”ほぼ無傷”な狀態だった。登坂車線に二臺のバスが連なった形で止まっていた。

前に止まっていた場所の右側前がパンクしている以外には、止まった時に出來る傷や後ろのバスが軽く衝突した後がある位で、衝撃によるダメージも見つけられない。

そして、不可解なのが、”右前がパンクしている”狀態なのに、登坂車線からはみ出した様子も無くブレーキ痕もなくバスが左側側面の崖に當った様子も無く停車している事にある。

どうやってバスが止まったのか?パンクの原因は?そもそも、これが事故なのか?

停車した狀態から考えられるのは、パンクが発生してもブレーキを掛けなくても止まれる速度で走行していた。そう考えれば、バスの狀態には納得できる。しかし、それでは、乗員・乗客が意識不明になる事象が発生する事が考えられない。

私はバスの前で頭を抱えてしまった。

警察にもいろいろ聞いたが何一つわからなかった。

事故を通報してくれた人も不明な狀態らしい。この道は比較的通量があるが、今日は空いていたようで目撃者もまだ見つかっていないらしい。

途方にくれる、私に警察が、運転手や高校生の意識が戻ったとの連絡があり、搬送された病院を教えてもらった、娘の事も心配だったが、まずは運転手に話を聞きたいと思い。

二人の運転手の病院を教えてもらって向かう事にした。

/* 學校関係者 */

この高校の校長になって3年が経った、年度末で定年退職が決定している。

今年一年、無事過ぎてくれれば、長い、長い、老後が待っている。

今日は、2年生の一部が研修に出ている。

研修先も例年通りで、問題になる事は考えられない。昨今バス會社の問題が世間を賑やかして居るが、毎年の事で安心出來る。それに、聞いた話では、今年の二年生にバス會社の社長の娘さんが居るらしい。余計に安心していられる。

安心していた。

し前、2時間目の終わり近い時間に、職員室の電話が鳴り響いた。全部の先生が出ているわけではないので、誰かが出たのだとおもう。それから、數分後。若い先生が、校長室に教頭先生を伴ってってきた。

教頭が、『今日研修に出た二年生が乗ったバスが事故を起こした』と、耳を疑う事を報告してきた。

警察からの電話で、バスが事故を起こしたらしい事。そして、乗員・乗客の全員が意識不明で病院に運ばれた。

全員が意識不明?そんな大きな事故が発生してしまったのか?

警察が、引率した先生と生徒の氏名が解るしいとの事だった。

すぐに、教頭先生に指示を出した。名簿はすぐに準備が出來る。他に何をしなければならないのか....。

父兄への連絡は必須だが、先生の安否が解らない。病院側にも相談しなければならない。警察への対応も必要になってくる。バス會社に現狀確認をしなければならない。

最後の最後でこんな事になってしまった。暫くは気が休まるじがしない。

まずは、生徒と先生の安否確認をしなければならないが、運ばれた病院が解らない事には話が出來ない。警察に問い合わせる前に名簿が必要だろう。

対策室を設置して対応する方が良いだろうか?

なんで私が校長の時に....と言う思いが湧き上がってくる。

これからの対応やマスコミへの発表を含めて教育委員會に相談しなければならない。

本當なら父兄対応が大切だが、”自分が優先されなかった”と、へそを曲げる馬鹿が多い教育委員會と役所に一報をれた。警察に確認して連絡するまで、父兄の連絡は避けるようにと言われた。

そんな事は出來ない。

教頭先生を呼んで、校に殘っている先生を集めてもらって、車移できる先生や二年生をけ持っている教員を中心にして対策への指示を出す事にした。

教頭先生と若い先生に名簿を持たせて警察署に急がせた。警察では、名簿を元に元確認を行っていくとの話だった。

そこで安心出來る報として、運転手や生徒が、徐々に意識を取り戻しているとの話がってきた。

意識を取り戻した生徒の父兄に連絡する様にした。

病院に行かせた先生から連絡がった

立花議員の息子さんや、この地域の産業をささえる會社の社長の息子さんが、まだ意識を取り戻していない事を連絡してきた。

重くなる気持ちをい立たせて、學校側の対処として意識を取り戻さない21名の生徒の確認と父兄への連絡を指示した。

教育委員會からの連絡はないが、高校の正面にマスコミらしい車も來はじめている。

生徒の中にも何か有ったのかと、かんじる子も出てくるだろう、マスコミから知らされる前に生徒に伝えたほうが良いだろう。

そう判斷して、12時30分と言う丁度いいタイミングである事から、登校している生徒全員を育館に集まるように放送した。

全校生徒の前で今解っている事を発表した。

そして、下校時にマスコミに何を聞かれても、今言った容を答えるようにお願いした。

私の長い、長い、一日はこうして始まった。

/* 被害者家族 */

今日、息子が高校のバス旅行に出ている。

一泊だと言う事だから、今日の夕ごはんは一人で簡単に終わらせるつもりで居る。

普段よりも30分早く息子を起こした。途中で立ち寄る施設で、食事をする予定になっているのでお弁當はいらないと言われた。

今日はパートに行っているクリーニング店の開店からって、晝過ぎに終わる予定になっている。

お世話になっているクリーニング店は、個人の顧客よりも大口のお客さんが多い為に、窓口に居ても殆ど客が來る事はない。

まだし時間はあるが、早く幾分には文句を言われる事もないだろうし、開店準備と言ってもする事はないが、早めにクリーニング店に向かう事にした。旦那にお供えをして、車でむかう事にした。

10時になったので、店番をする事になった。

毎日來るような客は居ない。10時し回った時に、電話がって、クリーニングをお願いしたいから取りに來てしいと言う連絡だった。

お得意さんだし承諾して、社長にメモを渡した。外回りをしている、社員さんがついでにけ取りに行く事になる。これもいつもの事だった。

普段と同じように時間が過ぎていく、社長の奧さんと話をしたり、お茶を飲んだりして過ごしていた。

急に私のスマホがなりだした。

知らない番號からの著信だった。息子と話をして、登録していない番號からの著信は無視する事にしていた。

著信が終わってし経ってから、スマホにまた著信があった。息子の學校からの電話だった。

若い聲の男教諭だった、名前を名乗られた気がするが、電話の容ですべてが飛んでしまった。

息子の乗ったバスが事故に有った。それだけで十分だ。

最初は意識不明だったが、意識を取り戻しているので心配しないでくれとの事だったが、心配しない親が居るだろうか?

教える事を渋る教諭からなんとか病院を聞き出そうとしたが、”教える事は出來ない”一點張り。

別の著信があった。電話番號はさっきの知らない番號からだった。教諭との電話を切って、知らない番號だったが出る事にした。

警察からだった。森下と名乗った警は、息子と話をしてこの番號を教えてもらったとの事だった。

・息子さんはに疾患はないのか?

・朝何を食べたのか?

・乗り酔とかするのか?

・アレルギーは何かあるのか?

そんな事故とは関係なさそうな事を聞いてきた。

いい加減イライラしてきた。

病院に行くから教えてくれと言ってみた。案外すんなりと病院を教えてくれた。息子が居る病室まで教えてくれた。

そして、息子さんに會って落ち著いてからでもいいから、自分を訪ねてきてしいと言われた。言葉を荒げた事を謝罪した。

そばに居た社長の奧さんから説明を求められて、簡単に説明をした。

社長には奧さんから説明してくれる事になって、早く病院に行くように言われた。

申し訳ないと言う気持ちはあるが、息子の方が心配で、片付けも中途半端ではあるが店を出る事にした。警に教えられた病院までは、10分ほどだった。救急車が、急車両の所に止まっている。面會用の駐車場に車を止めて、教えられた病室に急いだ。途中、看護師に止められた。警から話を聞いたと言う事を暴になってしまった口調で言うと、面會謝絶の札がかかっているが病室の中にって良いと言われた。その病室には息子以外にも居るらしいが、全員今回の事故の関係者で意識も取り戻して居るとの話だ。

病室まで急いだ。息子の大丈夫な姿を見るまでは安心出來ない。

病室にって息子を探した。

探すまでもなく、ベッドに橫になって天井を見つめている息子が居た。

視線を向けると、息子も気がついた様で

『おふくろ。パートは休みなの?』

この子は自分が事故に有ったのだから....そう思って息子を抱きしめる事しかできなかった。

『おふくろ。俺が大丈夫だよ』

「痛い所は無いか?何か必要なは無いか?」

『大丈夫だよ。どこも痛くないし、意識もしっかりしている』

「本當に?」

『大丈夫だって、おふくろゴメン』

「何を謝る必要がある」

『なんか、暫く病院に居なくちゃならないみたいだし、検査とかでお金・・・必要なのだろう?』

「馬鹿な子だね。そんな事を気にしなくていいよ」

『だって、検査もタダじゃないだろう?』

「いいよ。お前が無事なら」

『そうか....』

「それで何が有ったの?」

『それが、俺にもさっぱりわからない・・・から困っている』

そう言って

息子は自分が解っている事を話しだした。

正直話の容はわからなかった。わかっているのは、私の息子が、何よりも大事な息子が、無事だった事だけだった。そしてそれがわかれば十分だ。

病室には、4人の同級生が居た。

息子の同級生の親さんに続々來ている様子だった。

學校関係者らしき人も著ていた。

何か喚き散らしている偉そうな人たちが、學校関係者や病院の人に怒鳴り散らしている。

制服を著ているから、警だとおもう人が仲裁の様なじになっている。

近くを通りかかった看護師を捕まえて、今後どうしたら良いのかを聞いた。

院する必要があるのなら、著替えを取りに行ってこなければならない。それに、いろいろ準備も必要だろう。社長に連絡して休みにしてもらわなければならない。

看護師はしだけ困った顔をして、人ではないが、一泊はしてもらう事になると思う。検査が必要になるだろうとの事で、検査の順番に寄っては、今日は病院に泊まってもらう事になるかもしれないとの事だった。息子に話をしたら、検査はまだしていないから、今日はこのまま病院に居る事になりそうだ。ただ、院までにはならないから、明日には帰られるだろうと言う事だった。保護者として付き添いたいと申し出るが、それは出來ないとの事だった。

付き添いたい気持ちはあるが、息子からも大丈夫だと言われたので、今日は帰る事にした。

院しないで良さそうだと言う事や、話したじで安心した。同じ部屋にいた親さん達も、皆帰って明日迎えに來る事にしたようだった。

迎えに來る時に著替えを持ってきてしいとの話が最後にあった。そして、手荷や、著ていたは、警察の調べが終わってから返されることになっているから、詳細は警察に聞いてしいとの話だった。

警察と言われて、思い出して、森下と名乗った警に連絡をれた。

明日、息子を迎えに來た時で構わないので、話を聞かせてしいと言われた。

息子と私と、二人一緒に話を聞きたいとの事だ。他にも何人かにお願いしていて、”何か用事があるのなら斷ってくれてもよい”と言われた。斷った場合には、”後日家に來て話を聞く事になるかもしれない”と、言われた。面倒事は一度で済ませる事にして、明日なら何時でも良いと言われたので、息子を迎えに行った後で警察に行く事を告げた。森下付で言ってくれれば大丈夫との事だった。

息子に、明日警察に行く事を告げて、病院を出る事にした。

/* マスコミ関係者 */

10時30分頃

県道52號線薩?峠辺りで高校生を載せたバスが事故。乗員・乗客の安否は不明

この報が飛び込んできた。

ニュースソースが、警察や救急からなら信頼出來るが、視聴者を名乗る男から電話がっただけだ、これだけじゃニュースにする事も出來ない。

高速バスやバス會社の不正や、事故が相次いでいる事から同じような事故かもしれないと思い。スタッフに確認に走らせた。

報が錯綜する。

大きな事故や事件があった時にはよくある事だ。高校も絡んでいるから、余計に確認に慎重にならざるをえない。

ただ、警察発表を待っていると、他のに出し抜かれる事もある。ネットが當たり前になってから、ネットニュース専門の奴らも居る。

警察に張り付いている連中からも連絡がる。

事故が有った事は間違いないらしい。事故の規模は解らないが、相當の人數が病院に運ばれているらしい。

らしい。らしい。ではニュースに出來ない

確実な報が必要になる。報と共に絵が必要になる。

どこの病院かわからないが、市には大きな病院はそれほどない。すべての病院にスタッフを回す事にした。

11時00分

警察関係者から報がってきた。

乗員・乗客。全員が意識不明で病院に搬送された。

これは大事故になっているだろう。そう、予させられる規模の事だった。會社にヘリを用意させて、現場だと言われた県道52號を、県境に向けて飛行させた。幸いな事に他の局は、まだき出していない。ヘリに載せた人間からの連絡を待っているが一向に連絡がらない。

全員が何人かは解らないが、全員意識不明になる様な事故だから、大事故に違いない。そう思っていた時に、ヘリ部隊から連絡がった。峠にる前の登坂車線に、大型バス二臺が止まっているが、”これがそうなのか?”と、言う問い合わせだ。事故らしい痕跡も見つけられないが、警察車両が何臺か止まっている事からそうだろうと言う事だが、事故だとは思えないとの事だ。

畫えが送られてきたが、確かにバスが止まって、周りに警察車両があるが、事故現場には見えなかった。今まで東名高速や國道で、バス車両や大型車の事故をニュースにしてきたが、被害者の數にしてはバスが破損していない。

それに、気になるのが、警察関係者のきが普通ではなかった。何か違和がある。違和の正が分からなかったが、いつまでもヘリを飛ばすわけにもいかないので、戻ってくるように伝えた。違和の正が解らないモヤモヤした気分のまま、ヘリからの畫えを見直して、バス會社に當たりをつけて、直撃の電話をした。バス會社は、地域の小さな會社の様で、コールされるが誰も出る様子がない。暫く鳴らしてみたがダメなようだ。學校が解ればと思ったが見込みが甘かった。警察と病院に絞って見る事にした。

11時20分

事故現場だと言われる所にきがあった。

バス會社の社長らしきが現場に現れたとの事。警察と話をしているが遠くて話の容までは確認出來ないとのことだ。

ただ雰囲気だけだが、社長はバスを確認してから、警察と話をしている時に仕切りに首を捻っている様子だ。

事故現場からの映像もってきているが、事故を起こしたバスと言われても信じられるような畫えではない。

の傷は確認出來るが、乗員・乗客の全員が意識不明になるような事故だとは思えないとのことだ。

11時30分

病院に詰めていた連中から連絡がった。被害にあった學校が解ったとの事だった。學校にスタッフを飛ばした。

12時00分

警察関係者から話が聞けた。

乗員・乗客は、全部で94名。氏名や所屬は伏せられたが、73名が意識を取り戻した。

そして、驚くことに意識を取り戻せた73名は明日にも退院出來るだろうとの話だ。

全員が意識不明になりながら、怪我らしい怪我をしていない狀態らしい。しかし、搬送するときには確かに意識を失っていた。

もうひとつ未確認な報として、乗員・乗客の著ていた服は警察が調べるために、押収したとの話だ。この手の事故の時に、服を押収する事はない。すべての荷も押収していったらしい。何か裏がありそうな雰囲気になってきた。

12時30分

學校側にもきがあった。

數名の教諭が病院と警察に移を開始した。

ツテを頼って、教育委員會にも探りをれたが、きは無いようだった。

13時00分

繋がった報がないまま、病院には被害者家族だと思われる人々が続々と現れている。

映像を確認していたら、一人目を引く人が居た。

立花議員の姿が見られた。至急、立花議員の報を集めさせた。同時に、立花議員の事務所にも取材申し込みの連絡をれた。

報が錯綜して來た。

最低人數を殘して現場からスタッフを呼び戻した。

晝のニュースには、事故が有った事を速報で伝えただけにした。畫えが弱いこともある長い時間放送する事が出來なかった。

他の局やも同じような狀態だ。

14時00分

警察から発表があるとの連絡がった。

15時00分

警察発表。

県道52號線で起きた事故に関しては、現在、事故・事件両面から作しているとの話だった。

事故では無く、”事件”の可能が出てきているとの事だった。

意識を取り戻した運転手や引率の先生の話を聞くことが出來た。これで夕方のニュースに差し込めると思ったが、思った以上に解らない事が多い。

事故調査を専門にやっている人間が知り合いに居るので聞いてみたが、事故車両の寫真や映像。事故現場を撮影した映像とヘリからの映像。警察発表があった報を併せて解析してもらったが、”これだけで、90名以上が意識不明になることは考えられない”との見解が出された。そして、事件を疑っているのもそれがあるからではないのかと言われた。

やドラッグの様なが蔓延して、全員が意識を失ったのではないかと言われた。毒やドラッグに詳しい人間にも見解を聞いたが、二臺のバスで、”ほぼ同時”に、全員が意識不明になるような毒は存在しない。存在していたとしても、1時間かそこらで、意識を戻すことが出來るようながあったら教えてしいとまで言われてしまった。

オカルト番組の領域になってきた雰囲気がある。

局の中にもそういった発言をする人間が出始めている。

明日になれば、被害にあった高校生の話も聞けるだろうし、バス會社の運行報やそれこそ不正があったのかが解るような資料が出てくるだろう。

今日の夕方のニュースは、報として事故の報と意識不明になった人數を伝えて畫えは病院の様子にして終わる事にした。

立花議員の息子さんが被疑者の中に居るらしい事がわかったので、議員事務所に連絡を掛け続けて何か報が貰えないか突っ込んで見る

そして、何か新しいニュースがったら都度検討する事にした。

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