《天使転生?~でも転生場所は魔界だったから、授けられた強靭なと便利スキル『創魔法』でシメて住み心地よくしてやります!~》第10話 コミュニケーションのためのトロル集落の視察
今日は、先日12時間歩いて見つけたトロルの集落へ行ってみようと思う。
今回は背中の羽を使って、飛んでいくことにする。
ここに來て6日が経つため、ある程度自由自在に飛ぶことができるようになってきた。それにどんな高度から落下したところで、痛くもくもないしね。
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1時間でトロルの集落上空に著いた。
この間行き帰りで24時間歩き続けたのは何だったんや!
上空からトロルたちの生活を覗き見る。
集落の中では、松明の明かりで集落を照らしている。
「やっぱり炎の明かりだけじゃ暗いね……」
炎の赤いが集落を照らす。
自然と違って、炎のは強いだから影も強くできる。松明周りの近いところは良いが、そこからし離れただけでほとんど見えなくなる。
地球で生活していた頃と比べて、見えないところが多いというのはかなり不便だ。電気が無い時代はよくこれに耐えられたなと昔の人を思うと改めて関心する。
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そして、ここに生活するトロルは、というと。
人を食おうとするってところだけ考えると、もっと気が荒く野蠻な種族かと思ってたけど、思っていたよりも普通の暮らしをしている。見る限りは殺伐としたところは無いように思う。トロル同士の諍いさかいとかは無いのかな?
子供が駆け回ってるのは人間と大して変わらない。何だか微笑ましい景だ。ただ、暗がりに行ってしまえば途端に見なくなる。これでは鬼ごっこは出來そうもない。逆にかくれんぼだと見つからなさ過ぎて行方不明扱いされてもおかしくない暗さだ。
家の外で焚火たきび? というか料理してるのかもしれない。何人かのトロルが火を囲んで骨付きのを焼いてるのが見える。
あ、何か爭いを始めた。さっきは諍いさかいが無いのかと思ったけど、やっぱり食が足りないからこういう狀況では小競り合いが起こるみたいだ。
し見ていたけど、殺すまでは至らず、喧嘩した後に忘れたかのように全員どこかへ行ってしまった。食べの取り合いで喧嘩していたんじゃないのかしら?
あ、思い出したように小走りでを取りに來た。
やっぱりあまり知が高いようには見えないなぁ……
4人くらい喧嘩に加わってたけど、他の3人は來ないからアイツ総取り? と思ったらの一部分だけ引っぺがして持って行った。全部取らないのは優しさかしら?
喧嘩してたかと思えば、全部は持って行かない。
う~ん……生態がわけわからない……
「松明や焚火たきびに使ってる木はどこから?」
私が襲われた時のトロルは木製の棒を持っていたし、どこかに木があるようだけど、周囲には見當たらない。
家は多分土で作られた簡素なもの。ここは雨が降らないから雨に耐えられるようには作られていないように見える。
ホントに何にもない村、戦國時代の極貧の村を更に貧しくしたようなじだ。村民は恐らくその日暮らしなんだろう。
生にとって一番重要な水は……
バケツや水瓶、水桶のような水が貯めてありそうなものは見當たらない。何かで膨らんだ皮の袋の口を縛ってあるものがあるから、恐らくあれが水なのではないかと思う。
水も木もどこかへ調達に行っているのかな?
川は近くには無さそうだから洗濯とかもしてないみたいだ。
「そういえばケルベロスの唾ほどじゃないけど、アイツ臭かったな……」
唯一手違いで殺してしまったトロルを思い出す……
ごめんね。
心の中で再度冥福を祈る。
周辺に火山が沢山あるから、時折灰の雨が降る。灰を手で摑んで掃除しているやつがいる。
あれ? 一人消えた。
「あ! あそこの壁、が開いてる!!」
この間は素通りしたから気付かなかったけど、壁に一部が開いていて、外に出られるようになっている。
なるほど、あそこから出りしてたのか。
あそこから外へ出て、水とか木とか食料とか手にれてきてるのかな?
そう考えると、この囲われた壁って必要なんだろうか? 一部からしか出りしないことを考えると、不便としか思えない。何か壁にしなければならない理由があるのだろうけど……
通路には狼もいたし、他にもどこかにがあって、そこから侵しているのかもしれない。暗くてよく見えないからかなり見落としてる気がする……
住民は……人間とは生態が違うのかもしれないが、あばら骨が浮かび、腹だけ太っていくという飢狀態になった時に出る特徴が出ているように思う。栄養狀態も良いようには見えない。
「『人間 (の亡者)を食べる』ってところには同意しかねるけど、彼らも結構大変な生活を送っているのね」
『食足りて禮を知る』って言葉があるけど。
まずは食か……
私なら食べを創魔法で作り出すことが出來そうだけど、それでは意味が無い。彼ら自に生産してもらわねば。何よりも毎食創魔法で作っていたら、MPがいくらあっても足りない。
オルシンジテンによると、創魔法では作れるけど生命としてり立たないから、という選択肢は排除かな。が子供産んで増えていってくれるならまた別の話になってくるけど……
となると作ね。
とりあえず今日のところは上空からの視察だけにして、我が家へ戻ることにする。
今回はこれから関わりの深くなるトロルたちの村の様子です。
村にはまだ何も無く、知も低い彼らがこれからどうなっていくのか。
次回は8月1日の夜頃の投稿を予定しています。
第11話【疑似太の創】
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