《天使転生?~でも転生場所は魔界だったから、授けられた強靭なと便利スキル『創魔法』でシメて住み心地よくしてやります!~》第19話 水と食問題を思案 活路は潤いの木にあり?

三日後。

私はトロルたちの水と食問題をどうするか思案に思案を重ねていた。

「痩せた土地で育つ種を私が用意するって言っちゃったからなぁ……」

私が作るのは簡単だ、樹魔法で一瞬で実がる木を作れば良いのだから。

それに、生活する以上は彼ら自にやってもらわなければ困る。

彼ら自に作を作ってもらうのだ!

フフ……あわよくば年貢の取り立てだ!

とりあえず、今私が食べたいものを考えてみよう。

米。

米が食べたい! おにぎりが食べたい! 日本人ならお茶漬けやろ!

しかし、米が育つにはまず水田が必要。この火山灰土の水はけの良過ぎる土地で水田が作れるだろうか?

私なら魔法で土を改造してしまえば可能かもしれない。

しかし、土の問題を解決したとしても、今度は水の問題が出てくる。米に水は必要不可欠だ。

以前無理矢理雨雲を作ったお蔭で、時折雨が降る気候にはなったが……それでも水が貯まるほどの水量は降らない。

米作るなら定期的に補給される水が必要になってくる。

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日本のように雨の多い気候なら可能だろうが、ここの気候は雨が降るようになった現時點ですら、未だ荒野に近い。

米って八十八って書くから、八十八日くらいの手間がかかるんでしょ?

いくら水魔法を使えるって言っても、何度も水田へ赴おもむいて、大量の水を出すのを繰り返さないといけないのはしんどいし、そんな頻繁に使ってたら私の魔力が持たない。

「じゃあ、妥協して麥?」

麥作れれば々選択肢が広がる。

基本のパンから始まり、ケーキ、クッキーやビスケット、ああ、ピザとかうどん、麺類も小麥か。

もしかしたら米より重要なんじゃない?

そもそも麥は米と比べて妥協なのかしら? 農業を知らない私には米と麥とどっちが大変なのかすらわからない。

「………………想像しただけで食べたくなってきた……」

魔界生活になって、まだ一月経たないけど、日本の生活がしい……

でも麥畑って、全く見たことがないから正直どうなってるかわからん。乾いた土地で育つとも思えない……

どこでも育つって言ったら、トウモロコシとかイモ類かな? 痩せた土地でも育つってのは聞いたことあるけど、水が無い土地で育つのかしら?

それならこの乾いた土地で作れる種を作れば良いじゃないか、って思うかもしれないが、以前私が作った樹はアレ(燃える木、凍つく木、潤いの木)である。

自分で想像して、自由に種を作り出せても失敗する時は失敗するのだ。

なので、水のない土地で作る米の種を作れたとして、それが味しいかどうかは…………甚だ疑問である。水分のないご飯が出來て、パサパサで味しくないさまがありありと目に浮かぶ。

ここまで散々どんな作の種を作るのが良いか考えてきたが、出來ることならこの世界で自生している作で何とかしたいとも思う。

この周辺は元々灼熱の大地だった上、更に太のような自然なも無い真っ暗な場所で地面すら見えない狀態だった。

そんな狀態だったら、安全の面で『今までの経験から安全だと確定している』しか摂取しないのが普通だと思う。こんな狀態では開拓していこうとする勇気は中々出せないのではないか?

ということは、まだまだ未発見の作や生が沢山いるはずだ!

中には日本にあるものに似たものもあるかもしれない。

ん? 潤いの木?

そうだ、潤いの木の苗は殘してあるんだ!

あれは大量の水を吹き出すように作ったから、あれを使ったらこの土地も潤うかもしれない。

もう大地も冷えているから、あの時のように濃霧に見舞われるってことも無いだろう。

あれを使って、何とか水田を作ってみよう!

そして、稲や麥に似た種が手できた場合に備えよう!

私が食べの種を作るのは本當に本當の最終手段だ!

リアルに麥を見たことないんだけど、どうやってできてるの?

次回は8月10日の20時頃の投稿を予定しています。

第20話【様変わりしたトロル集落】

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