《天使転生?~でも転生場所は魔界だったから、授けられた強靭なと便利スキル『創魔法』でシメて住み心地よくしてやります!~》第24話 50kmの距離を一歩にするドアの創 (通過実験)

我が家に帰って來た。

フッと家の側面を見ると……あれ? 何かボロついてる?

壁をるとボロボロ崩れた。

「堅めの素材に変換したとは言っても、土魔法で作ったものだしなぁ……」

最初に建てたくらいの頃は、気溫が推定450℃以上と超高溫だったからダメージが酷いのかも。

樹魔法で補強してあるとは言え、鉄骨とかってるわけでもないし、耐久はかなり弱いと言わざるを得ない。

「とりあえず補修しておくか」

ひび割れを土魔法で修復した。

しかし、その翌日。

昨日修復した場所とは違うところが崩れている。

「あれ? また崩れてる」

何年も生活できるイメージで作ったはずだけど、私は建築関係に明るくないから明確にイメージ出來てなくて脆もろいのかもしれない。

トロル集落の避難所も急拵ごしらえで作ったけど、すぐダメになりそうだ。早いうちにちゃんとした新しい家を建ててもらうよう伝えておかないと。後々は鉄筋がった家にするとして、とりあえず崩れることだけはないように、樹魔法多めで補強しておこう。

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私は家が崩れた程度では傷一つ負わないから良いけど……トロルたちは下手したら圧死する可能がある。

「これは建築技がある人に頼まないとダメかもしれない……」

を作ることに秀でる幻想の住人って言ったら、ドワーフが有名だけど……魔界にドワーフに當たる種族っているのかしら?

もし居たとして、どうやってコネを取り付ければ……

でも、いるかいないかわからない種族のことを考えるより、今日は集落との距離の問題を解決しないといけない。

私が歩いて12時間だったから、距離で考えれば多分50kmほどの距離。

これを何とかするには、やはり空間魔法による空間転移。

「空間魔法はこの間アイテム収納に使ったけど、まだ自分自がくぐったことないから恐いのよね……」

空間にを開けてみたまでは良いけど、くぐってみたら全然違う場所に出たとか、異次元に閉じ込められて出られなくなるとかあるかもしれない。

特に後者だった場合、最悪誰にも見つけられることなく死に至る可能も……

「………………実験してみよう」

というわけで庭に出る。

まずは自分の目の前の空間と、橫に5mくらい離れたところの空間にを開けようと思う。

空間魔法の理論上は空間魔法でを作ると、この二つのは繋がっているはずだから口と出口の二つのが両方同時に現れる……はずだ。

この時に目の前にを開けたと同時に、あっち側 (5m橫)にが開いてくれれば、このの信頼はかなり高い。

この理論でとりあえず自分の目の前に空間にを開けてみる。

橫を見ると、同時にが開いた。

「空間にを開けるまでは功ね、じゃあ次の段階」

私の目の前にある空間に開いたに石を投げこんで、5m橫にある空間に開いたの方から石が出てくれば功だ。

ソフトボールくらいの大きさの石を持つ。

「よっと!」

空間に開いたに軽く投げ込んでみた。

どうだろう?

5m橫の空間に開いたを見てみる。

「出てこないな……」

あ、そうか、が直接繋がってるから、投げ込んですぐ橫を見ない間に合わないのね。あの橫の空間付近に転がってる石のどれかは、もしかしたら今私が投げた石かもしれない。

投げる石もソフトボールみたいな特徴の無い石じゃなくて、一目でそれと分かる、もっと大きめの変わった形のやつを投げよう。目立つやつの方が良いかも。

あ、これが何かちょっとだけ星型っぽくてちょうど良い変わり者なんじゃない?

二投目。

「ほっ!」

投げた瞬間に橫の空間を見る。

投げた石が出てきた!

ちょっとだけ星型の石は地面に落下。

「やった功だ! 一応腕を突っ込んでみようか」

他人が通れるようにしなきゃならないわけだから、自分のでも実験しておかないといけない。

「これれたらバラバラに分解されて異空間の彼方に飲み込まれるなんてことにはならないわよね?」

『ジュジュの奇妙な冒険』でそういうシーンあったな……敵の支配する亜空間に手をれたら手の平から先がバラバラに分解されるシーン。

それを思い浮かべて背筋が薄ら寒くなった……

「投げ込んだ石はちゃんと出てきたんだから、手も大丈夫でしょう……多分」

恐る恐る右手を目の前の空間のに突っ込んでみると、橫の空間から手が出てくる。

「ホッ……功ね」

バラバラに分解されることも無さそうだ。

「でも、この現象……こっち側から手突っ込んでるのに、5mも離れたあっち側に自分の腕が見えてるって、何か奇妙な景ね。」

試しに頭の中でグーパーグーパーとイメージしてみる。

5m離れたあっち側で手がその通りにいてくれた。

頭の中でキツネを作るイメージをしてみる。

5m離れたあっち側で手がキツネを作ってる。

私が頭で考えてる通りに手がいてるから、あれは紛れも無く私の手だろう。タムラグも無い。

じゃあ、この空間を集落に繋げて……

と思ったけど、これずっと空間に開いててくれるのかしら? もし通過している間に閉じちゃったりしたら……が切斷されちゃうこともあるかもしれない!

下手したらギロチン狀態に!!

「そう考えると、魔力が切れた時の実験もしておいた方が良いかも……」

余談ですが、アルトラの思い浮かべている『ジョジョジョ奇妙な冒険』の敵は、ヴァニラチョコ・アイスという敵で、チョコクリームというスタンド、という設定です(笑)

次回は8月15日の20時頃の投稿を予定しています。

第25話【50kmの距離を一歩にするドアの創 (魔力遮斷による切斷実験)】

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