《になったら人生イージーモードだと思ったけど案外そうでもありませんでした。》#20
「よくよく考えたらあいつらなんなの?」
「この大陸で二番目に大きな大國『アルドラパン』の重要都市の一つの獣僧兵団よ」
「獣僧兵団?」
よく分からない言葉である。まあさっさと出ていく気だしどうでもいいと言えばいいんだけどね。
「私も良くは知らないけど、とにかく奴等はいけ好かない。獣人の癖に大地や森を汚してく。私達の住む場所を奪う敵!!」
獣でも集団になり文化を形して社會とると野生ではいられないんだね。それが進化という気もするけど? でもスズリは野生に帰った側だからね。語ならどこかでスズリを野生から連れ戻す立場の王子様と出會いそうな所だけど……いかんせんスズリは既に魂でベルグと結ばれてるから厳しいね。王子様が出てきてもモブにしかなれない。
いや、そこは王子様なんだからどうにかしてほしいよね。まあそもそもそんな事スズリはんでも無いようだけど……
「やるぞスズリ」
「うん!! 皆殺し!!」
流石野生、言うことが騒だ。さっさと行っちゃいそうな二人に一応私は重要な事を聞く。
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「ちなみに數は?」
「だいたい百くらい」
「多くない?」
「確かに今までよりも斷然多い。けど我等白狼は負けない!!」
やる気満々ってじだけど、白狼の數は三十くらいしかいない。それに対して敵は百……だいたい三倍の數だよ。まあこっちの世界では魔法やよくわからない力がまかり通ってるのをみるに、一騎當千というのが出來るんだと思う。だから數だけで勝敗は決まらないとは思う。実際、ベルグとかはそうそう負けないだろう。けど今までよりも多い數……向こうが本腰をれてるんだとすると、闇雲に向かってきてるとは思えない。
向こうは國家で、集団なんだよね? 無闇に兵をかせるとも考えられないし、勝算がきっとあるかそれをせる何かを用意してる筈。無闇に姿を曬すのはどうかと思う……
「ちょっとまって。そのなんだっけ『アドパン』だっけ? その都市的にあの數はどうなの? 殆どの兵士が出張ってるとかない」
「どのくらい居るかは知らないが、アレが全部とは思えない。すっごく大きいからね」
スズリの大きいって言葉がどこまで想像して良いのかよくわからない。そもそも文明レベルもよくわかってないからね。総人口は? 生産率はどうなってるの?
「うむむ……」
「なによ? 早く奴等を皆殺しにしたいんだけど!!」
どんだけウズウズしてるのよ? なんだか頭に獣耳の様ながピコピコしてる様に見える気がする。いや、実際人の耳がスズリにはあるけどね。産に埋まってるけど。けどどんだけに飢えてるんだかこの狼娘は。
「奴等はきっと勝算がある」
「そんなの數で押せとかそんな事に決まってる! 問題ない!!」
「そうだ! 奴等は全員噛み砕く!!」
二人共そろそろ本當に「待て」も限界みたい。しょうがない、私が心躍る提案をしてあげよう。
「あんな奴等相手にする必要ない」
「どういうことだ? 奴等にここを明け渡せと言うことか? 貴様でも許さんぞ!!」
グルルと煩くうなるベルグ。強面なんだからそういうことやめてほしい。まあ私には全然きかないけどね。
「違う、あいつらを倒したって意味ないって事。今回やりすごしたって何回だって來る。そうじゃない?」
「それは……」
「けど、じゃあどうしろっていうの?」
スズリの言葉に私は嫌らしく口角を上げる。折角使えるがここにあるんだ。使わない手はない。勿論私の為にね。けど、ちゃんとスズリ達の事を考えてるよ。偉い私。
「ふふ、あんな奴等は放って置いて、アドパンに乗り込む。そして偉いやつをとっ捕まえて言うこと聞かせれば萬事解決よ!」
「「おおーー!!」」
私の畫期的な提案に二人は嘆の聲を上げてる。ってなわけでさっそく行開始だ。こちらには十匹くらいを置いていき、撹に使う。その間に私達は雨の中を駆ける。勿論直接走ってるわけじゃないよ。當然白狼の背に乗ってる。ベルグよりは小さいけど、私サイズなら問題ない。流石は狼と言うべきか、數時間雨の中を進むと雨の影の向こうに何がが見えてきた。
山とは違う何か。私は地上に降りてきて初めて文明を見たかもしれない。大きな壁に周囲を囲まれた煙突が立ち並ぶ雑多な都市。それがアドパンの最初の印象。正直しくは全然ない。けど至る所でゴワンゴワンと大きな何かの機械がうごめいてる。それはとてもワクワクする景だった。
これは私基準でも確かに大きいといえる都市だ。見える範囲一面に建があるんだから。
「なんだかいつもと違う」
「そうなの?」
私の疑問にスズリはコクリと頷く。私は普段をしらないからどうにもわからないけど、スズリがいうにはもっとチカチカしてるらしい。けどそう言われれば、今は雨で晝間だというのに薄暗いのに明かりの一つも見えない。おかしいとは思う。いや、獣だし明かりなんてなくてもイケるのかもとも思うが、流石にそれはないか。
「何かが起こってるようだな」
「丁度いいじゃない。明かりが無いのならバレずにいけるかもだしね」
流石にあの壁の所には兵士がいるだろうけど、素早くやればバレないかも。音だってこの雨でかき消されてるし。私は頷いて白狼を走らせる。本気を出した白狼達は凄い。風の様に速く、そして音もなく移する。そしてどんな所でも駆けられる。それは垂直の壁だって関係なかった。壁の上に居た兵士が目を向いた。けどそいつは聲を発する前に上半を噛み砕かれる。
「第一段階突破ね」
しめしめしと思いながら私は一番目立つ建を視界に捕らえた。
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