《たった一つの願いを葉えるために》転生

「お主、他の世界に転生しないかの?」

「…転生ですか?」

「そうじゃ、お主には迷をかけてしまったからの」

「それにさっきも言った通り、上位神のかたがお主を気にったらしいのじゃ。ぜひ、自分の世界に來てしいとおっしゃってるんじゃ」

「…ありがたいのですが、俺にはもう生きる理由がありません。ですから、その提案はお斷りさせて下さい」

「やはりそうか……すまぬなテルよ」

「どうして神様が謝るのですか?」

「これは儂の自己満足なんじゃがテルよ、あの娘との約束を守ってはくれぬか?」

「ッ!………卑怯ですよ神様」

「すまぬ…お主には幸せに生きてしいんじゃ」

「…………………わかりました。俺にもう一度シアとの約束を守るチャンスを下さい」

「ありがとう…儂の我儘を聞いてくれて。では、お主を上位神の方の元に送る」

「はい、神様あまり自分を責めないでください。お元気で」

「うむ、こちらこそ迷かけてしまったの」

「向こうでは幸せに生きなさい。では、送るぞ」

神様のこちらに向けた手からが放たれたとたん、意識が遠のいていった。

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