《『元SSSランクの最強暗殺者は再び無雙する』》プロローグ
周囲が黒い炎で包まれた中、二人の影だけはハッキリと揺れているのが見える。
1人は老人。――――魔族だ。
1人は若者。――――人間だ。
魔族は魔王軍の総帥である大魔王シナトラ。
人間は剣の勇者カムイ。
「ここまでだな、剣の勇者カムイよ」
3日間、不眠不休で続く魔王と勇者の戦い。
先にを上げたのは勇者の方だった。
片膝を地面につけ、頭は俯いている。
大きくれた呼吸が原因で激しく肩が上下していたのだが――――
今は、その力すら殘っていないのか、きを止めていた。
魔王はカムイの首を絶とうと、手にした杖に魔力を込める。
だが――――
≪魂喰いソウルイーター≫
魔力によって現化された巨大な刃が魔王を襲う。
「ぬぐっ!? これはアサシンが使える唯一の魔法攻撃……奴が來たか!」
魔力を防に移し、刃を防ぐ魔王。
対して勇者は目のが再び宿る。
「……ベルトさん」と自分を救った兄貴分の名前を呟いた。
≪暗殺遂行アサシネーション≫
魔王の影が大きく揺らめいたかと思った次の瞬間だ。
信じられない事に、その影から人が飛び出してきた。
≪致命的な一撃クリティカルストライク≫
魔王の首筋に向って暗殺者の手刀が振るわれた。
「そこだ! 暗殺者風めが!」
だが、寸前で振り向いた魔王は避けると同時にカウンター。
切れ味を付加させた杖で、暗殺者――――ベルト・グリムを薙ぎ払う。
噴水のようにから溢れ出る鮮。それと共にベルトは地面に叩き落とされた。
「何度も邪魔しおって! 貴様さえ、貴様さえいなければ!」
魔王は怒りとともに杖に魔力を込める。しかし――――
「魔力が霧散していく……だと…? がかぬ !貴様! 何をした?」
「へっ……≪死の付加デス・エンチャント≫ 不死のお前だけを倒すために編み出したスキルだ。最後の晩餐に味わえよ」
倒れたベルトの背後。立ち上がる者がいた。
剣の勇者 カムイだ。
彼が持つ聖剣は、眩いを放つ。
それと同時に激しい軋み。刀に亀裂が走る。
それは予告だ。聖剣崩壊と引き換えに最大の一撃を放つと言う予告。
そして―――― それは――――
放たれた。
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