《『元SSSランクの最強暗殺者は再び無雙する』》西へ――― 出発
「そんな! 西のダンジョンで勇者たちが攻略に失敗されたなんて!」
メイルは大聲を上げた。
その事を予想していたベルトは、帰り道で人気がなくなってから特別指令(ミッションの容をメイルに伝えたのだ。
暫く「あわわ……」と混していたメイルだったが、大きく深呼吸を1回して冷靜さを取り戻した。
「それをどうして私に伝えたのですか?」
メイルは首を傾げた。
特別指令ミッションは他言無用のはずだ。
妹だからといっても喋っていいはずがない。そして、それをSSSランク冒険者であるベルトが容易く破るはずもない。
「いや、お前はどうするのか? そう思ってだな」
ベルトは平然と言った。
「私が? どうする? ですか?」
「俺とお前は冒険者としてコンビを組んだ。 なら、お前にも俺と一緒に來るのか? それとも家で帰りを待っているか? 2つの選択肢を問うのは當たり前の事だろ?」
「――――?!」とメイルは絶句した。
初心者冒険者である自分が勇者救出の大役を向かうという選択肢。
そんなものが與えられるとは夢にも思っていなかったのだ。明らかに、自分には実力不足――――
「俺は、お前がどちらを選んでも構わない。ただ、一緒に向うと言うなら、絶対に守りきってみせる」
この時、メイルはこう考えていた。
(一、この人は何を拠でそんな事を言い切れるの? なぜ、そんなに自信を持てるの?)
そして、彼の選択は――――
彼自が後に思い出しても、どうしてそれを選んだのか? と不思議に思ってしまうものだった。
「はい、私も勇者さま救出のお手伝いをしたいです」
・・・
・・・・・・
・・・・・・・・・
翌日、ベルトたちは直ぐに西のダンジョンに向けて出発する。
最短距離を馬車で飛ばして半日の距離。 朝から出発すれば夜に到著する。
そのまま、休息を取り、合流した他の冒険者たちと共に西のダンジョンに潛る。
そういう予定になっている。
「じゃ、店の事は頼んだぞ」
馬車に乗り込んだベルトは言う。
休日を終えてノエルも寮へ戻っている。流石に休業を考えていたのだが――――
「私に任せなさいよ。これでも、ここ周辺を代表する商人よ」
後を任せられたマリアは、自信の薄いを叩いた。
一応、彼がこの店のオーナーだ。
彼がやると言えば、ベルトには止める権限はない。
一言、二言、言葉をわし、いよいよ馬車がき出した。
ゴトゴト……車の回る異音が、部のベルトとメイルにも聞こえてくる。
「ん?」とベルトは窓を開けた。
車の異音に紛れて、妙な聲が聞こえたのだ。
「お~い、待ってくれよ!」
奇妙な男が走る馬車を追いかけてくる。
「誰だ?」とベルトは訝しがるが心當たりはない。
念のため、メイルにも確認したが答えは「わかりません」だった。
そして、追いついた男は馬車に飛び乗るとドアを開けて部にり込んできた。
「やぁ! 始めまして! ベルト・グリムさん」
男は爽やかな笑みを見せ、握手を求めてくる。
ベルトは握り返さない。 ただ、警戒心を強めるだけだった。
「お見事! 本當に隙がない。流石、最強の暗殺者を言われただけはあります」
馬車から叩き出すか? そう考えたベルトの隙を突くように男は自己紹介を始めた。
「僕の名前はソル。ソル・ザ・ブラッドと言います」
「……そのブラッドさんが何のようだ?」
「あれれ? 聞いてませんか? 僕はギルド職員なんですよ。元冒険者なんで現場擔當を任されているというか……まぁ、西のダンジョンまでの案役と思っていただければ……」
そういうとソルが取り出したのはギルド職員の証明書だった。
ベルトは手に取って確認するも本だった。
「ではでは、短い時間ですがよろしくお願いします」
そういうとソルは鼻歌を口ずさみながら、窓から外の景を眺め始めた。
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