《『元SSSランクの最強暗殺者は再び無雙する』》再會 そして復活の……

ベルトたちが下へ下へと駆け抜けている時間。

一方で救出を待つ勇者たちもいていた。

上へ上へと向かい――――

「――――」と勇者カムイが足を止めた。

「どうしたの?」とマシロをはじめて、パーティの全員が勇者の指差す方向を凝視する。

當然だが、何も見えない。 ただ、暗闇が広がっているだけ……そのはずだった。

視界の利かない暗闇の中、何かが高速でいている。

その影の正は彼らの見知った者のき。

(しかし、でも、けれども――――)

でも、彼らは否定する。

そんなはずはない……と。

彼が、自分たちの元に戻ってくるはずは……

「待たせたな、お前ら」

それは、かつて彼が仲間になった日の言葉。

彼――――ベルト・グリムが――――

「どっ! どどどうしてベルトがここにいるの!?」とアルデバラン。

「貴方、何してんのよ!」とマシロ。

目を白黒させ、口をパクパクとかしているシン・シンラ。

そんな彼らに対してベルトは――――

「へっ……お前等、酷いツラしてるぞ。ほれけ取れ」

無造作に雑嚢を投げ渡した。

中には兵站はもちろん、毒消し、薬草、萬能薬、それら必要品に加えて高価なポーションが詰まっていた。

彼らは、もう何も疑わなかった。

のベルトが來てくれたのだ。それ以上、何を疑う? 何を疑問に思う?

どうして、年幅も行かないをお姫様抱っこをしている事か?

そんな事はどうでもいいじゃないか。 そう、彼が――――ベルトが帰ってきたのだ。

彼はを下ろし、カムイを対面した。

し遅れちまった。でも、何とか間に合ったみたいだ」

そんなベルトの言葉にカムイは――――

「――――助かった。ありがとう」

無口な彼が珍しく、はっきりとした口調で禮を言う。

カムイの聲は、酷くガラガラにしゃがれていてた。まるで別人の聲のように思えた。

そこから、どれほど彼が疲労したのかベルトはじとった。

だからだろうか?

ベルトは遅れてしまった。

――――本當に勇者カムイが別人であると言う事に気がつくのが――――

「がっ……何を?」

ベルトのわき腹にカムイの聖剣が――――否。

カムイのフリをしていた男の剣が突き刺さった。

「わざわざ、殺しに行く手間が省けたと言うものよな。カッカッカ……」

笑う勇者。

いや、勇者と同じ顔を持つ誰か?

その場にいたアルデバランも、マシロも、シン・シンラも、ましてメイルも、何が起きたのか理解が出來ずけなかった。

そんな中、ベルトは思い出す。

かつて、自の腹部を切り裂いた舊敵の存在を――――

「お前、まさか……どうして?」

「さすが、暗殺者。ワシの正が分かったか……。なぁに簡単な事よ。貴様がけた『呪詛』を誰よりも浴びた男は誰だ?」

ベルトは思い出す。

勇者と魔王の戦い。

それは三日三晩、不眠不休の戦い。

ならば、自分よりも魔王の『呪詛』を浴びていたのはカムイではないか?

「貴様、『呪詛』の力で勇者のを乗っ取ったのか! 魔王・・!」

    人が読んでいる<『元SSSランクの最強暗殺者は再び無雙する』>
      クローズメッセージ
      あなたも好きかも
      以下のインストール済みアプリから「楽しむ小説」にアクセスできます
      サインアップのための5800コイン、毎日580コイン。
      最もホットな小説を時間内に更新してください! プッシュして読むために購読してください! 大規模な図書館からの正確な推薦!
      2 次にタップします【ホーム画面に追加】
      1クリックしてください