《『元SSSランクの最強暗殺者は再び無雙する』》幕間①シルフィドの異変?

「はぁ…はぁ…やっぱり、ししょー……す、すごいっ。もう……」

シルフィドは地面に大の字になり、大きく呼吸をしていた。

「あぁ!……そんな、まだ立ったままで……もう一本なんて……むりっ……」

ベルトは腕を握り、シルフィドを立たせた。

「あっ、あぁ……そんな……無理やりだなんて!」

ベルトは微妙な顔を見せた。

シルフィドはふざけているわけではない。

鍛錬の最中、疲労がある一定のラインを越えるとこうなってしまうのだ。

は真面目に疲労を訴えているだけなのだが……近所への世間が非常に悪い。

「ちょっと! 何やってるよ!」

さらに近所迷な奴が……いや、マリア・フランチャイズがやってきた。

「毎朝の鍛錬だ」とベルトが無骨に答える。

「毎朝……毎朝、こんな如何わしい事を! 私の私兵団長をなんだと思っているの!」

「いや、誤解が解けないのか……」

「誤解……ごかい……五回も! 毎朝ワンセット5回も!」

「わざとやっているだろ? おまえ?」

・・・

・・・・・・

・・・・・・・・・

いつものように朝ごはんを食べに來たマリアを食卓に加え、朝食を食べる。

いつの間にか、食卓には6人。 し狹くじるようになってきた。

「ところで貴方に預けてからシルフィドの格が変わっている気がするのだけれども……もしかして貴方好みの格に染め上げようとしているの?」

「……お前は俺をなんだと思っているんだ?」

マリアに対して、そう言ったものの……

確かにシルフィドの格が若干、変わった事に気づいている。

しかし、當の本人は――――

「はっはっはっ……これはご主人マイマスター、異な事を申される。私は貴方への想いはいつも不。変わらぬ忠誠心とを……」

「シルフィド、待てスティ!」

「……」と大げさな手振りと口ぶりだったシルフィドがマリアの一言できを止めた。

「……とこんなじでナルシストのジゴロで泣かせの王子様キャラで私には絶対服従という格だったはずなのだけれど?」

「俺に言うな。そもそも、俺はシルフィドを教えたのはオリガスに行く直前だ。何かあったとしたら、俺の留守中……いや、本人の目の前で會話しているんだ。本人に直接聞けばいいだろ?」

そんなベルトとマリアの會話に意外な人が割ってってきた。

「兄さんは兎も角、お姉さままで……お2人ともわかっていませんね」

ため息混じりに言ったのはベルトの実妹であるノエルだった。

は普段、遠く離れた學園で寮生活をしている。この場にいたのは休日のためだ。

「お2人とも、後で私の部屋に來てください。いいですね?」

「……そうね。わかったわよ」

「……あぁ、俺も構わない」

3人は同時に食事を終えると、ノエルの部屋に向った。

取り殘された、ベルトの父親、メイル、シルフィドは居心地の悪さをじながら――――

「お2人とも、おかわりはどうだい?」と父親。

「是非」とシルフィド。

「お願いします」とメイル。

それ以降、無言での食事が続いていた。

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