《『元SSSランクの最強暗殺者は再び無雙する』》ベルトの面接

「俺の名前はノリス。 キルト・D・ノリスだ」 

ノリスは整った顔立ちの青年だった。しかし、口元は黒いマスクで隠されていた。

服裝は軽裝。

黒い皮の服にを包み、その上には緩衝著。鎧は関節部分を守る當てのみ。

しかし、背後からの攻撃を守るためか、分厚いマントを裝備している。

そして、武は槍。 ……いや、それだけではないようだ。

マントに隠されているが、背後には何らかのフォルダがあり、そこに武が収められているように見える。

やがて、ノリスは手にした紙をベルトへ渡す。

「うむ、なるほど……そういう事か」とベルトはその紙をメイルに見せた。

「これは、道理で人がこないはずです」

その紙はベルトたちがギルドへ提出したパーティ募集の書類だった。

しかし、その紙には奇妙な変化あった。

検閲……と言うのだろうか?

幾つかの部分が黒く墨で塗りつぶされていた。

「それで、どうして君はこんな條件でけようと思った?」

ノリスは短く笑ってから言葉を加えた。

「一、どんな奴がこんなヤバそうな條件でパーティ募集を出したのか興味があってね」

「……それで? 実際に會ってみてどうだった?」

「想像通りにヤバイ奴みたいだ。……あんた、ベルトさんだね?」

「どこかで會ったことあるかい?」とベルトの言葉には剣呑な響きがこもっていた。

「いいや、単なる山掛けってやつさ。世間じゃ隠されてるけどSSランクの間じゃ噂になってるからな。魔王復活と倒れた勇者。暗躍するSSSランクの暗殺者……しかし、あんたが本のベルト・グリムなら俺にも運が向いてきた」

「ほう。俺が本のベルト・グリムなら……君に、どんな運が向いてきたんだい?」

「もう誤魔化さなくても良い。貴方は兎も角、貴方の相方は正直だ。正解が顔に出ている」

「えっ」とメイルが聲に出す。すぐ、意味に気づいたのか顔を赤く染めた。

どうやら、自分の顔を窺われたらしい。

「……」

「どうやらアンタに取って、そっちのお嬢ちゃんは、よっぽど大切な人みたいだな。怒気がれてる……いや、ワザと威圧しているのかな?」

「そうだとしたら? 君は、どう思う?」

「俺の実力を確かめたい?」

「なかなかのご明察。この面接の後にし腕試しをしてもらいたい」

「いいぜ。……というよりも面接だったのか、これ……」

ベルトは気を取り直すためか、ゴホンと咳を1つ。

「では、面接を続ける。どうして、このパーティ募集をけようと思った?」

「俺もあんた等みたいにSSSランク冒険者になりたい」

「うむ……出世や名譽のために怪しげな募集をけたのか?」

「いや、SSSランクのような冒険者じゃないとギルドから報をけれない場所。あるいは報提供をけれない奴がいる」

「敵討ちか? しかも、SSランクでも報が降りない相手だな」

「そんな所だ。復讐者を仲間にするのは問題があると?」

そのノリスの言葉に「ふっ……」とベルトは笑う。それから――――

「俺も復讐者みたいなもんだ」

そう言った。それからベルトは立ち上がる。

「では、ノリスくん。しだけ腕前を見せて貰おうか」

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