《『元SSSランクの最強暗殺者は再び無雙する』》詠唱 最強の一撃

≪致命的な一撃クリティカルストライク》

拳から放たれた衝撃を作して、相手の急所を撃ち抜く技。

ベルトの師匠であるエルマの拳から撃ち込まれたソレは、冥王の力の源――――

その心臓を強打する。

「全く、世話をかける……戻ってこい、馬鹿弟子め」

そう呟くエルマだった。だが次の瞬間の彼は、信じられないものを見た。

冥王が嗤ったのだ。

「うむ、間違いなく脅威。これほどまで強者は俺っちも流石に――――滾るぜ」

「――――っ!? (効いていない? 確かに心臓を打ち抜いたはず――――)」

冥王は、エルマの腕を摑む。

そのまま、剛力を発揮。エルマのを振り回す。

「何を、この離せ!」とエルマ。

「もちろん、ご命令のままに……ってな!」

冥王は手を離す。 まるで球技のようにエルマのを投擲。

狙いは、空中から攻撃を仕掛けて來たもう1人の襲撃者――――カレン狙い。

の著地にタイミングを合わせて、エルマのを投げつけたのだ。

Advertisement

カレンは、一瞬の思考。 投げつけられたエルマを庇うように抱き抱える。

「だから、その瞬間――――悪いが隙を突かせてもらうぞ。こうだな!」

冥王は地面に向けて拳を振るった。 それは――――

≪致命的な一撃クリティカルストライク》

地面を通り抜けて、離れた2人に衝撃が襲い掛かっていく。

「くっ!? うぐっ」

「がっかっ!?」

両者にダメージがり、き聲がれる。

「このを持ってすら、1対1ならば不覚を取りかねない力量差。多なりの卑怯を許していただきたい」

その言葉とは裏腹に冥王は、無防備に間合いを詰めてくる。

間合いは打撃の領域へ。 3人の中で最初にいたのは――――

エルマだ。

「打撃戦なら勝てると舐めたか? ならば―――― ≪致命的な一撃クリティカルストライク》」

衝撃が冥王のに叩き込まれた。

その衝撃。今度こそ冥王の心臓を打ち、意識を奪うには十分な威力を乗せた打撃。

――――そのはずだった。

「うむ……このタイミングか?」

「なにを―――」とエルマは最後まで言えなかった。

それはエルマの知らない技。

なぜならそれは、《致命的な一撃》を撃ち合う事を想定した技。

すなわち、その名前は――――

≪致命的な一撃返しリバースクリティカルストライク≫

相手から撃ち込まれた衝撃を利用して、通常の《致命的な一撃》から威力を倍増させた一撃を返す技。

それを打ち込まれたエルマは、がバラバラになったかのような覚。

一瞬だけ意識の手綱を手放しそうになるも、耐えきる。

だが、その一瞬の隙で冥王が打撃を放つ。 その1撃1撃が脳を揺さぶる打撃。

意識を失ったエルマは、その場で倒れる。

「次はお前の番――――むっ? どこに消えた?」

冥王は次のターゲットであるカレンに視線を向けたのだが……

≪暗殺遂行アサシネーション≫

気配を消したカレンが冥王の背後を取る。 そして、高速の手刀を放つ。

≪二重斷首刀ギロチンエックス≫

カレンの両手に煌めきが宿る。

それは名刀に勝るとも劣らない切れ味。それが冥王の首に向けられた。

「――――ほう、流石にそれは危ういな。冷や汗が出るぜ」

カレンの手刀が宙を切る。

回避のためにしゃがみ込んだ姿勢。 下から上へ、跳ね上がる冥王の

攻撃直後の無防備になったカレンに打撃を打ち込む。

「強いな。僅かな隙を見せれば、そのまま俺っちの負けまで持っていかれほどの実力――――もう遊びはない。ここで終わらせる」

その直後、冥王の口から継ぐられる言葉は――――

『これより放つは不可視の刃――――』

詠唱。

ベルトの最強魔法 ≪魂喰いソウルイーター≫

それを強化するための詠唱が冥王の口から謳われる。

『刃には毒と死を混ぜよう――――』

そして、詠唱は

『贈るのは不吉と嘆き――――』

続けられる。

『生者は死者へ――――』

詠唱は、最後の言葉が

『殘るは灰のみ、全ては地へ戻る――――』

≪魂喰いソウルイーター≫

    人が読んでいる<『元SSSランクの最強暗殺者は再び無雙する』>
      クローズメッセージ
      あなたも好きかも
      以下のインストール済みアプリから「楽しむ小説」にアクセスできます
      サインアップのための5800コイン、毎日580コイン。
      最もホットな小説を時間内に更新してください! プッシュして読むために購読してください! 大規模な図書館からの正確な推薦!
      2 次にタップします【ホーム画面に追加】
      1クリックしてください