《『元SSSランクの最強暗殺者は再び無雙する』》再開される勇者と魔王の戦い?
冥王ハーデスは壁を背にして座り込んでいた。
予想以上の疲労。
ここは自の領土と化した町。冥界再現のため黒く染まっている。
そのため、あらゆる生命は影に覆われてきを封じられていた。
冥王は、回復に専念を開始する。
地面を通じて、領土の人間から生命力を吸い上げていく。
命のストック。 生命と死の象徴である冥王だからこそ……
つまり、冥王は町に住む人間の數、數萬回生き返る事が可能なのだ。
不死。
そんな不死を倒す方法は、かつてベルトが行ったように心臓を破壊する事のみ。
そんな彼の元、何者かが接近する。
「久しいな、冥界の主よ」
「……あぁ、アンタか。あまりにも、みすぼらしい恰好で誰だかわからなかったよ」
冥王の前に立った影。その正は、大魔王シナトラ――――
かつて、世界の半分を魔族のとして支配してみせた王である。
「貴様には、そう見えるのか?」
「あぁ、かつてのアンタは、輝いて見えたよ。今はなんだい? 死者のを無理やりかして」
「……」
「……」と互いに無言。僅かに口角が上がり、笑みを見せる。
「みすぼらしいのは、お主だ。かつては、1つの世界を牛耳る王だった男が……互いに落ちぶれたものだな」
それだけ言うとシナトラは背を向けた。
「なんだい、やらないのかい? 弱っている今なら、この冥王の命を取れるかもよ?」
「ふん、抜かせ」とシナトラは笑う。
「弱化したとはいえ、互いに不死同士の殺し合い。不の極みだろ? それに――――」
「それに?」
「――――お主は、甘くみている。この世界の人間を」
「おいおい、俺っちの今を……このたらくを見て言ってるかい? さすがに甘くはみてないさ」
「いいや、甘くみてるさ」と言い殘し、シナトラは去って行った。
「……なんだ? あいつ? 何のために來た? まさか世間話をするためか?」
・・・
・・・・・・
・・・・・・・・・
「待たせたな」
「いえ」と返事をしたのはソルだった。それから
「どうでしたか?」と続けた。
蘇ったとは言え、まだ全盛期の力を有していない大魔王シナトラ。
かつての舊敵冥王ハーデスの復活。そして、地上への顕現をじ取り、
「邂逅を行う」とシナトラが言った時にはソルは困した。
「戦うのですか?」
「それは會って見なければわからぬ」
「ならば、僕も……」
「否、1人で良い」とだけ言って、魔王は冥王の元に向かった。
ソルには両者がどのような會話をえたのかはわからなかった。
だが、魔王はこう続けたのだ。「もしも――――」
「もしも、あやつがベルトのを萬全に使いこなせているなら? ベルトと同様の力を持っているならば、こちらが下手にでても冥王を取り込もうと考えておった」
「なっ! それは、魔王さまが冥王の軍門に下ると意味ですか?」
「……否定はせぬよ。それほどまでにベルトという男が保有する戦力は手にれたい。だが……そうではなかった」
「そうではなかった? ですか?」
「斷言してみせよう。冥王ハーデスは必ず負ける。ベルトの仲間たちに手によってな」
「冥王は、ベルトの力を発揮できていないのですね」
「あぁ、ベルトとは何度戦ったかわからぬ。だが、本気になったあやつの……ベルトの圧力に冥王は遠く敵わぬよ」
「なるほど」とソルは納得したように頷――――
その直後だ。
「何者か!」と武を抜き、魔王を護衛するように構える。
だが、焦り。彼の心は、
(何者だ? 僕が、ここまで接近を許す存在……そんな人間は、この世界で數人だけ。そのでけるのは……)
そんな思考をかき消すような衝撃を者は與えた。
なぜなら、その人とは――――
「け、剣の勇者 カムイ!? おのれ、冥王の時と同様に幻を見せるか!」
武を構え、斬りかかろうとするソル。 しかし、魔王がそれを止めるため、ソルの肩を摑んだ。
「止めておけ。あれは幻ではない、本のカムイよ」
「なっ! そんなバカな――――」
驚きの聲を上げるソルを下がらせ、魔王が前に出た。
勇者と魔王の戦い。 それが再開される。
6/15発売【書籍化】番外編2本完結「わたしと隣の和菓子さま」(舊「和菓子さま 剣士さま」)
「わたしと隣の和菓子さま」は、アルファポリスさま主催、第三回青春小説大賞の読者賞受賞作品「和菓子さま 剣士さま」を改題した作品です。 2022年6月15日(偶然にも6/16の「和菓子の日」の前日)に、KADOKAWA富士見L文庫さまより刊行されました。書籍版は、戀愛風味を足して大幅に加筆修正を行いました。 書籍発行記念で番外編を2本掲載します。 1本目「青い柿、青い心」(3話完結) 2本目「嵐を呼ぶ水無月」(全7話完結) ♢♢♢ 高三でようやく青春することができた慶子さんと和菓子屋の若旦那(?)との未知との遭遇な物語。 物語は三月から始まり、ひと月ごとの読み切りで進んで行きます。 和菓子に魅せられた女の子の目を通して、季節の和菓子(上生菓子)も出てきます。 また、剣道部での様子や、そこでの仲間とのあれこれも展開していきます。 番外編の主人公は、慶子とその周りの人たちです。 ※2021年4月 「前に進む、鈴木學君の三月」(鈴木學) ※2021年5月 「ハザクラ、ハザクラ、桜餅」(柏木伸二郎 慶子父) ※2021年5月 「餡子嫌いの若鮎」(田中那美 學の実母) ※2021年6月 「青い柿 青い心」(呉田充 學と因縁のある剣道部の先輩) ※2021年6月「嵐を呼ぶ水無月」(慶子の大學生編& 學のミニミニ京都レポート)
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