《『元SSSランクの最強暗殺者は再び無雙する』》各チームの様子

その日、世界のトップ會談が行われた。

人工娯楽都市 オリガス代表 キング・レオン。

『教會』と代表して、『鉄拳の聖』 プリエ。

その2人が――――しかし、所屬している団が大きくなればなるほど、會談での主席の仕事はなくなる。

互いに何が必要で、どれほど応じられるか?

事前に有能なスタッフが調べ盡くしている。 もはや、會談は予定調和に等しい――――だが、レオンとプリエに取って會談は本命ではない。

「それで、約束のブツは?」とプリエ。

普段のらかい口調から想像できない聲。 側近たちは騒めく。

一方、聞かれたレオンは、ニヤリと笑みを浮かべる。

「順調です。覧になられますか?」

「もちろんです! 今回の會談はそのためにセッティングを――――あっ、これはにお願いします」

「はっはっは……無論。それでは地下にご案いたします」

「地下ですか?」

プリエは地下へ案される。

「ここオリガスと言えば第五迷宮が有名ですが、そこで育をされているのですか?」

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「いえいえ、第五迷宮は儀式的な場所ですから――――まぁそれらを參考して建築された地區です」

魔法によって上下するゴンドラ。 落下の危険を考え、箱狀になっている。

そして、正面には扉。 それが開く。

「どうぞ、こちらです」とレオンが先導する。 扉の外には――――

「うわぁ、これは凄いですね」

プリエはの聲をらす。ここは地下のはず。

しかし、太の自然に見間違う明るさ。

地面には緑が広がっている。

「本當にここは地下で、機械で囲まれている部屋なんですよね? 凄い、湖まで再現されている」

「オリガスが有する莫大な財政。それを利用した地下の実験施設の數々……ここはその1つです」

そう言うとレオンは空を――――もちろん、本の空ではなく、正確には天井ではあるが――――見上げながら――――

「ほら、空を見てください。ご所のものが飛んできましたよ」

大地に影は走る。 その影の正は――――

「これが我々がご用意したワイバーン……翼竜プテラノドンです」

翼竜――――要するに恐竜だ。

かつてベルトは、この場所の地上。 闘技場で恐竜――――ティラノサウルスと戦った。

この翼竜も、オリガスの科學力によって再現された古代のドラゴンである。

――――いや、待て。ドラゴン?

そこが気がかりだったのはプリエも同じだったのだろう。

「素晴らしい……素晴らしいのですが、これをワイバーンと言ってマリアさんの競技に參加してもいいのでしょうか?」

素樸な疑問をレオンに投げかけた。

「大丈夫ですよ」と彼は斷言した。

「こちら、參加者に送られてきたレギュレーション……ルール説明を隅から隅まで確認しましたが……ワイバーンの定義は書かれていません」

「え?」とプリエはレギュレーションの本を手に取った。

「確かに、確かに書かれていません!」

それはそうだ。 プリエの側近たちは、言葉に出そうになった。

ワイバーンのスピードを競う大會で、どこの誰がワイバーンではない魔を持ってくると思う?

本人たちに聞こえないようにレオンとプリエの側近たちは話合う

(これ、スタートと同時に失格になりますよね?)

(當然そうなるだろう。しかし……)

(しかし?)

(主催は、あのマリア・フランチャイズだ。案外、認められるかもしれぬ)

(嗚呼、あのマリア・フランチャイズならあるいは……)

こうしてプリエ&レオン組がワイバーンではなく恐竜に騎乗して參加しようとしている時、他の參加者たちは――――

・・・

・・・・・・

・・・・・・・・・

聖騎士団 団長フォルス高所に立ち、並んだ団員を眺める。

一列、れのない団員たち。整列が普段と違うのは、ワイバーンが混じっているからだ。

「我ら聖騎士団が所有できたワイバーンの數は300か」

フォルスが言う通り、聖騎士団が各地で捕獲、買占めに走った結果、300匹のワイバーンを手にれていた。

「質より量……人はそう言うが、大量から選び抜かれた個こそ優れた質を有す……我はそう思う」

300匹のワイバーン。それすらも選び抜かれた鋭を調教し、人間の部隊に編制可能なほどに――――

さらにそこから1匹。 最良のワイバーンにフォルス団長とアレクは騎乗する。

・・・

・・・・・・

・・・・・・・・・

薄暗いダンジョンの部。 3人組が進んでいた。

大きな男が前衛として歩く。そして後衛は2人。

ダンジョン……この世界において邪悪なる魔王の領土。

大魔王シナトラが倒された後も、そう言われ続けてきた場所は、今でも人はり込まない。

――――ならば、この3人組の正は?

「ねぇ? 本當にワイバーンを捕まえるのに遠征までしなければいけないの?」

「えぇ、私の予想では――――」

「それ本當の本當に? 何か間違いだったりしない?」

「私が聖騎士団団長だったら、財力と人材を使って地上のワイバーンを手にる限り手にれます」

「だからって、地下のワイバーンを狙わなくても……」

「あなたらしくありませんね、マシロ姫。ダンジョンのワイバーンは地上よりも遙かに強いだから――――優勝するためには手にれないと」

「わかっているわよ。もうし、楽に優勝できるって思った私が悪かったわよ。ベルトが関わっているとあなたの格が変わる事が誤算だったわ、シンラ」

「――――ッ! な、なにを言っているのですか、あなたは!? そ、そんな事ありませんよ!」

2人の――――片方は別を隠しているつもりだが――――が集まれば、ダンジョンだって騒がしい。

邪悪なるドラゴンだって襲い掛かって來るかもしれない。

しかし、彼たちはそんな事を恐れない。 なぜなら――――

「シンラ、姫……前方に魔だぞ。おっ、ウワサをしたら出て來た」

「おや、目的のワイバーンですか?」とシンラ。

「いや、ちょっとだけデカいなぁ。コイツはドラゴンだぞ!」

そう言うと、大柄の男はドラゴンに向かって駆け出していった。

まるで最強の生であるはずのドラゴンに恐れも見せない男――――

超前衛戦士 アルデバランの突進。

「待ちなさいよ! 目的じゃないなら、わざわざ戦わなくても―――――あぁ、もう!」とマシロ姫は自の武である鞭に魔力を流して

「仕方ありません。私たちは悪名高き勇者パーティなのですから」とシン・シンラは魔力が込められた護符を構えた。

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