《付き合ってから結婚するまで》気持ちを伝える

今日から部活が始まる。

菜との出來事から1週間が経つが、表面上の仲直りなだけで中々話すまでに至っていない。

「優人〜!部活行くぞー」

「お前誰だよ?!」

放課後、育館に向かう途中優人に聲を掛けたのは、同じクラスの水野であった。

「俺だよ!水野!」

「あ、あ〜…誰だっけ。」

水野もバスケ部に部したらしい。

「あれ?彼さんは?」

菜は彼じゃねぇ!」

「別に菜ちゃんなんて言ってないけど。」

優人の中で彼イコール菜になってしまっていた。

ただの腐れ縁だと思っていたのに、何故か菜を意識してしまう。

「なぁ、俺と菜って付き合ってるように見えるか?」

「そりゃそうだろ。クラスみんなそう思ってるぞ。」

この気持ちは何なのだろう。いや、分かってはいるが認めたくない。

「もう付き合ったら?」

「す、好きなんかじゃないから!」

「答えになってないけど?」

優人は急いでその場を離れた。

急いで逃げたので育館と反対へ著いてしまった。

「あっ!優人君!菜ちゃんいるよ〜!」

「ちょっと!やめてよ!」

吹奏楽部のメンバーが優人を呼ぶが、急いで菜が止める。

しかし先輩達が優人を無理に連れてきてしまった。(悪気はないが。)

「よ、よぉ…」

「ひ、久しぶり!ほ、ほらぁ!優人も付き合ってないこと伝えてよ〜!」

とりあえずここでは菜との関係を否定しておいて廊下辺りに抜け出した。

「なんで菜までいるんだよ。」

「私だっていじられたくないの!」

しばらく沈黙が続いた。

よく見てみると、菜の手は震えていた。たぶん嫌だったのだろう。

「ごめんな。」

「何が?」

「その…震えてるみたいだから。」

菜は急に泣き出してしまった。

「優人のせいじゃない…私、優人の事考えると怖くなって…」

「怖く?」

「好きなの!私!」

一瞬、菜が何を言っているのか理解出來なかった。

「優人の事が…好き…なの…」

菜は勇気を振り絞って気持ちを伝えた。

優人はその気持ちをけた瞬間、これまでのもやもやした気持ちの正が分かった。

「俺も…好きだ…!」

「そ、そうなの?!へ、へぇ〜知らなかったなぁ〜!あはは!」

お互い恥ずかしくて顔を合わせられなかった。

「じゃ、じゃあそういう事で!」

優人は恥ずかしくて急いで育館へ戻った。

to be continued…

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