《斷罪された悪役令嬢は、逆行して完璧な悪を目指す(第三章完結)【書籍化、コミカライズ決定】》14.悪役令嬢は同志を見つける
「ということは……?」
思っていたものと違う答えにシャーロットは小さく首を傾げる。
「これでもパルテ王國民として恥ずかしくない程度には鍛えております。ただ闇雲に筋を付けるとしくありませんから、ドレスが似合うよう考えておりますの」
「まぁっ、そんな方法がありまして?」
軽く目を見開いたのはクラウディアだった。
普段自分がおこなっている鍛錬と近いものをじたからだ。
「クラウディア様は興味がおありですか?」
「はい、差し支えなければお伺いしたいですわ」
もしかしたらボディーメイクについて新たな発見が得られるかもしれない。
興味を引かれ気持ちが前のめりになる。
傍目にもクラウディアの青い瞳が輝いているのがわかったのだろう、ニアミリアも頬を緩ませた。
自分の努力が他人の関心を引いたのが嬉しかったようだ。
しかし彼が口を開く前に、ウェンディから橫槍をれられる。
「ニアミリア様、騙されないようご注意ください」
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「ウェンディ様、そのようなおっしゃりようはディーに失禮ではなくて?」
堪りかねて口を開いたのはルイーゼだった。
今の話題のどこに注意する必要があるのかと目をつり上げる。
「あなたもです、ルイーゼ様。クラウディア様は他人と距離を詰めるのが上手いのです。十分にお気を付けください」
先日のパーティーほど取りした様子はないものの、ウェンディは頑なな態度を崩さない。
元にあるスミレのブローチが屹然と輝く。
パーティーでも著けていたものだ。
(お気にりなのかしら)
令嬢が連続して同じアクセサリーをに著けるのは珍しい。
上級貴族ともなれば力の一つである富を示すため、アクセサリーを多數所持していると見せるのがお決まりだった。
(わたくしが指摘したら嫌みだととられそうね)
実際アクセサリーのない令嬢に対し、指摘することでマウントをとる令嬢もいる。
単に會話を広げたかっただけだとしても、敵対心剝き出しのウェンディには酌み取ってもらえないだろう。
ウェンディの注意に、ルイーゼがパンッと音を立てて扇を畳む。不機嫌の表れだ。
「確かにディーは人を惹き付けます。それは點でこそあれ、注意されるものではなくてよ」
「ルイーゼ様は何もご存じないのですね。いえ、知っていて庇われているのでしょうか? わたくしはこれ以上、クラウディア様に騙される方を増やしたくないのです」
「わたしにはウェンディ様が何をおっしゃっているのかわかりませんわ」
ウェンディにはウェンディなりの拠があるのだろう。
しかし話が自己完結されているため、周囲は困するばかりだった。
これ以上やり合ったところで場の空気が悪くなるのはわかりきっている。
今日の主役であるニアミリアを前にして長引かせるわけにもいかない。
(困ったものだわ)
ウェンディが同席をんだのはこのためだろう。要はクラウディアの邪魔をしたいのだ。
どう話の流れを変えようか考えていると、ニアミリアがそっと目配せしてくる。
そして発せられた言葉に、調子を合わせてほしいのだと察した。
「えぇっと、とりあえず気を付ければいいのですね?」
「悪と話している心づもりでいてくださいませ」
「當人がここにいるのだけれど」
心外だ、という態度を一応見せておくが言い爭いはしない。
ニアミリアはウェンディの意に沿うことで事なきを得ようとしていた。
先ほどの目配せは本心ではないと、クラウディアに伝えるためのものだ。
「では、お話の続きといきましょう。ウェンディ様が同席されているなら、クラウディア様も気を引き締められると思いますし」
ウェンディが頷いたことで話題がの鍛え方に戻る。
終始ウェンディから厳しい目を向けられていたことを除けば、クラウディアにとっては楽しい時間だった。
帰り際、ウェンディから離れたところでニアミリアに呼び止められる。
「本心でないとはいえ、あの場では失禮いたしました」
「謝らないでくださいませ。わたくしのほうこそ場をまとめられず申し訳ありませんでしたわ」
客人に気を使わせる結果になり、クラウディアには反省しかなかった。
眉を下げるクラウディアに、ニアミリアは朗らかな笑みを見せる。
「ウェンディ様にも事があるのだと存じますが、クラウディア様とのお話はとても心が躍りました」
「そう言っていただけると救われますわ。早速ニアミリア様の鍛錬方法を試してみますわね」
「ぜひ! わからないことがあれば何でも聞いてください! クラウディア様もづくりに興味があると知れて嬉しい限りです」
ニアミリアほど本格的ではないが、クラウディアも獨自にを鍛えていると知り、二人の距離は一気にまっていた。
ニアミリアにつられてクラウディアも笑顔になる。
「今後も気軽に接していただけると嬉しいですわ」
「こちらこそ今後ともよろしくお願いいたします」
別れ際には定型句のような挨拶がわされるが、互いに打ち解けているのは表が語っている。
づくりに余念のない二人は、まるで戦友のようだった。
悪魔の証明 R2
キャッチコピー:そして、小説最終ページ。想像もしなかった謎があなたの前で明かされる。 近未來。吹き荒れるテロにより飛行機への搭乗は富裕層に制限され、鉄橋が海を越え國家間に張り巡らされている時代。テロに絡み、日本政府、ラインハルト社私設警察、超常現象研究所、テロ組織ARK、トゥルーマン教団、様々な思惑が絡み合い、事態は思いもよらぬ展開へと誘われる。 謎が謎を呼ぶ群像活劇、全96話(元ナンバリンング換算、若干の前後有り) ※77話アップ前は、トリックを最大限生かすため34話以降76話以前の話の順番を入れ変える可能性があります。 また、完結時後書きとして、トリック解説を予定しております。 是非完結までお付き合いください。
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