《獻遊戯 ~エリートな彼とTLちっくな人ごっこ~》「俺と付き合ってくれる?」3
清澄くんが好き。
きっともうこの気持ちは、離れても変わらないから。
彼を信じて待っていよう。
「……莉」
「清澄くん。ニューヨークへ行ってもがんばってね。私、応援してる」 
「いやニューヨーク出張は一週間で終わるけど」
うんうん、一週間でもずっと待ってる。
……ん?
一週間?
「へ……?」
「國際市場部に異になるから、ニューヨーク駐在所での研修が一週間ある。それが終わったらまた東京に戻るよ。マンションも変わらないし」
前菜が下げられ、メインが運ばれて來る。
その間、私たちは見つめあったまま沈黙していた。
お皿がサーロインステーキに変わり店員が戻ると、清澄くんはフフッと吹き出す。
「え、莉。俺が海外転勤になると思ってたのか?」
「え、え、だって」
「さすがにそんな大事なことを黙ってるわけないだろ。支店から本部に異になるだけで、今となにも変わらないよ。あ、支店長代理に昇格するけどな」
彼はいたずらな笑顔を向ける。
「へ……あ、す、すごい、おめでとう……」
おめでたいけど。
よかったけど。
ああもう、恥ずかしい……!
泣きながらの言葉をたくさん投げ掛けてしまったのに。
照れ隠しで赤ワインをごくごくと飲み干した。
「これまでと変わらず、俺と會ってくれる?」
熱くなった頬を手で冷ましながら、私は頷く。
「……うん」
ああ、改めて、うれしいな。
清澄くんの彼になれたんだ。
「……ありがとう、清澄くん……」
「それは俺の臺詞だよ」
こんなに素敵なことがあるだろうか。
手探りで関係を進めて、楽しいことも苦しいこともあったけど、私たちは分かりあってきた。
彼のことを知るたび、ミスターパーフェクトという顔の裏で本當の自分を隠さねばならないつらさが痛いほどわかった。
TLの世界も素敵だけど、これからは私たちだけの関係を築いていける。
「……莉。実は部屋も取ってるんだけど」
酔いの回った私たちは、テーブルの上で熱い指先を絡めた。
もしも変わってしまうなら
第二の詩集です。
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