《ロング・ロング・ラブ・ストーリーズ 4度目のさようなら that had occurred during the 172 years》第3章 1983年 プラス20 – 始まりから20年後 〜 6 タイムマシンと

6 タイムマシンと

あとしで正午という頃、二人は再びあの場所にいた。

ところがだ。巖の前に立ったはいいが、すべきことがわからない。

確かに、目の前には何かがあった。顔を左右にかしつつ見れば、そこだけ景が歪んで見える。のせいなのか、さらに五、六メートルも離れれば、球という形までがちゃんとわかった。

「さて、參ったな……どうやったら出てくるんだろう?」

知らぬ間に消え去ったり口、そこからびていた階段はどうやったら現れるのか?

「あれって、気がついたら消えていて、知らないうちにまたすぐに現れた。もちろんわたしは何もしてないし、伊藤さんが何かしたのかもしれないけど、わたしには、それがなんだったのかわからない。でもきっと、何か、してたはずよね……」

剛志の疑問にそう返し、智子はゆっくり巖の周りを歩き始める。そうして剛志の真反対に立って、しだけ大きい聲で言ってきた。

「こっちからでも、そっちがちゃんと見えるのね。ここから剛志さんがいるのがはっきりとわかるわ。でも、実際よりし遠くにいるようなじかな。じっと見ていると、ここに水が浮いているってじがしない? 明なが浮かんでて、それを通して見たら、きっとこんなじじゃないかしら?」

智子はそう言ってから、前にある何かに向け、恐る恐る手を差し出した。

もちろんそんな姿は剛志からも見える。彼の指先がゆっくりと、揺らめきながらこちらを向いた。すると次の瞬間だ。

――出た! 出たぞ!

思わず口に出そうになって、剛志は慌てて心の中だけでそうぶ。

智子が指を近づけた途端、ほぼ同時というくらいに現れたのだ。

四角い銀の板がフッと浮かんで、あっという間に溶け出すように形を変える。そのまま地上三十センチくらいにまでびてきて、やがて昨日と同様階段になった。

「智ちゃん、出たよ、出た!」

剛志はなぜか小さな聲で、智子にその出現を知らせようとする。しかし聲は智子に屆かず、それでもそんな変化は彼の目にも映っていたらしい。

「どうして? 剛志さん、何をしたの?」

慌てて戻ってきた智子も、剛志の耳元で囁くようにそう聞いてくる。

「いや、僕じゃない。きっと、智ちゃんだって」

「え、わたし、何もしてないよ」

「さっき、こっちの方に手を向けただろ? きっとあれだよ……」

「でもってないよ。確かに手は近づけたけど、ホントにるなんて、怖いもの……」

しかしそれでも、あれは彼の存在を知ったのだ。

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