《Primary Wizard ~ゼロから學ぶ基礎魔理論》

「うーん、・・・うに・・・。

痛、痛い痛い!」

頬ほおの辺りに痛みをじる。

最初は睡眠のほうが勝り痛みを我慢していたが、時間が経つに連れ痛みが強くなってくる。

何事?

「起きた?」

お前か。

聞き覚えのある抑揚のない聲。

寢起きで頭が回らない中でもハッキリわかる。

「人を起こすときはやさしく揺すって起こしてほしいんだけど。

ほっぺたをつねるんじゃなくて」

眠い目をこすりながら、近くにいると思われる青髪に対して要を出す。

『もうし寢させてしい』とか『常日頃か らもうし私にやさしくしてくれてもいいんじゃない?』などの要も浮かんだが、どうせ全部聞いてもらえないので黙殺する。

「今日は新しいこと教えるから。

さっそくはじめる」

私が寢起きであることはお構いなしに本日の授業が開始されそうだ。

寢起きだと人間の脳の真の実力が発揮されるとでも思ってんの?

新理論なの?

「先生、寢起きで頭が回りません」

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『とにかくちょっと待ってしい』という気持ちを込め、そう伝える。

伝われ!

「雷の魔法をくらうと目が覚めるらしい」

「『目が発する』の間違いじゃないの?」

先生が冗談を言う。

冗談でなければ灑落にならないので冗談だということにする。

冗談でも怖い。

おかげでしっかり目が覚めた。

・・・。

今何時だろ?

「うーん、でも朝ごはん食べたいよ」

「もう晝」

闘技場の疲れからか、私はかなり長い時間眠っていたらしい。

「あれ、ほんとに?

それじゃあ、なおさら食べに行こうよー」

遊んでしい貓のような視線で訴える。

うるうる。

これが効果あったのか、私は講義の前にご飯を食べることを許可された。

*****

「魔の使用に関し、『収束』『放出』『制』という3つの技能が重要になる」

「食事中っすけど」

私がパスタをくるくるしていると、唐突に授業が始まる。

何?

ここでやんの?

「魔力を『収束』しコアを作

コアを『制』して形を整え、そして魔力を『放出』する。

『収束』『放出』『制』。

この3つの技能が伴わないと、上位の魔を使うことはできない」

講義が難しい領域に突する前に延期に持ち込もう。

より論理の高い言い訳を構築する必要がある。

・・・。

こんなのでどうでしょうか?

「ノート持って來てないから後じゃだめ?」

「メモ紙あげる」

「用意いいなー、殘念」

ノムの用意周到さに私が観念すると、授業の続きが始まる。

「3つの能力を1つづつ詳しく説明する。

まず『収束力』に関して。

『収束力』は『コアにどれだけ多くの魔力を集めることできるか』ということに対応する。

もちろん収束できる魔力量が多いほど威力が大きくなるので、収束力は魔攻撃力に大きく影響する。

上位の魔を使うには、魔力を多量に収束する必要がある。

でも、エレナみたいな魔初心者が、自の収束力を超過する魔力をコアに集めようしても、それ以上コアの魔力量は増えない。

また、もしもそこで無理やり収束量を増やそうと無理をすると、コアの魔力が暴発してしまい非常に危険」

「そんなことはしません」

「でも魔法を使っていれば、次第に強くなっていくから大丈夫。

次に『放出力』に関して。 

『放出力』は『収束した魔力を、どれだけ強く、遠くに、広く発することができるか』ということに対応する。

この能力も魔法威力に影響するし、また効果範囲にも強く影響する。 

放出力が高いと、同じ屬の魔でもいろいろなバリエーションのものが使えるようになる。

逆に放出力が低い場合、魔を遠くで発できず者自の近くで発してしまい巻き添えを食らう形になる可能があり危険。

でも魔を使っていれば次第に強くなっていくから大丈夫」

休む間もなくノムが説明を続ける。

「最後に『制力』に関して。 

『制力』は『収束・放出をどれだけ自由に作できるか』ということに対応する。

例えば・・・。

前も言ったけど、雷系の魔を使うには制の能力が高くないといけない」 

「暴発して危険なんでしょ」

「危険なのもあるけど。

上位の雷系魔は制が難しくて、敵に攻撃が當たらずに使いにならない。

魔力をムダに消費するだけになる。

逆に制力が高いと、様々なバリエーションの魔が使えるようになる。

力も魔を使っていれば次第に強くなっていく」

なるほど。

「つまり魔法をこれでもかっていうほど使え、ってことでいいの」

やることは単純そうだ。

「そう。

でも注意が必要なのは、『使用する魔の屬によって3能力の長スピードが異なる』ということ。

例えば、炎の魔は収束力が向上しやすい一方で制力が向上しにくい。

の魔は放出力が向上しやすい。

満遍なく長させたいなら、複數の屬の魔法を使っておく方がいい。 

3つの能力が伴ってきたら新しい魔法を教えるから」

「おおっ!

それは楽しみかも」

またまた、習得に苦労しそうだが。

戦闘に有用な魔が増えるのは素直にうれしい。

「今からは闘技場のエントリーや、武店での買いも全部エレナに任せる。 

だからまずはこの3つの能力を全部しづつ強化してきて。

ある程度強くなったかなとじたら私に聲をかけて。

そうしたら、合をチェックしたうえで次のステップに進むから。

もちろん、わからないことがあればすぐに聞いてくれていい」 

昨日までの管理社會から一転、自由度が數次元上昇した。

ノムの教育方針がよくわからん。

白紙のメモ紙を見つめながら、パスタの最後の1本を啜すする。

顔を上げると、『お前ちゃんと話聞いてたのか』みたいな顔をした先生と目が合った。

 

 

 

 

 

*****

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