《Primary Wizard ~ゼロから學ぶ基礎魔理論》

「エレナ、今時間ある?」

「どしたの?」

「魔力の収束に関して補足しておこうと思って」

「あー、うん。

じゃあお願い」

*****

「魔を発する前、魔力は者のに存在する。

そしてそれは、プレエーテルとなって外に排出される」

「うん」

者は、排出されたプレエーテルを、空間中の1點を中心として集める」

このとき、魔力が集まる、その中心をコア、もしくは核と呼ぶ」

「コア、ね」

「次に、収束時のスタイル、収束法について。

エレナの現狀の魔力の収束法は『前方掌しょう収束』。

前に突き出した掌てのひらの前にコアを作る」

「旅の途中でノムに教えてもらった収束方法だよね」

「これは最も単純な収束のスタイル。

これ以外にも様々な収束法が存在する。

例えば・・・

掌を寢かせてその上に魔力を乗せるように収束する『上方掌収束』。

指先に魔力を集める『指し収束』。 

両手を使う『雙掌収束』。

手を差させる『差収束』。

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手をの辺りに持ってきて祈るようにする『祈禱きとう収束』。

などなど、いろいろな収束法がある」 

「ノムはどの収束法を使ってるの?」

「いろいろな収束法を使い分けている。

の種類によって適する収束法があるから。

ただ、今までの例は武を用いずに収束する場合の話。

私は基本的には杖を使って魔を発するから。

杖やその他の武を使う場合は、収束法が違ってくる」 

「武を使う?」

「現狀、エレナは槍を武として使ってるけど、魔法は武を持っていない方の手の掌に収束させている。

一方、私は杖に収束させている」

「杖に収束・・・」

「杖の利點の1つは、コアを作る手助けをしてくれること。

コアを素早く構築できれば、それは魔スピードが速くなるということ。

初心者のうちは、このコアの元、種火、シードと呼ばれるけど、これを構築することに苦労する。

シードさせ構築できれば、そこからの魔力収束は比較的スムーズにいく。

エレナ。

私の杖の先には、寶石がついてるよね」

「うんうん」

「杖に付加される、こんなような寶石、鉱石も、同様にコアとか核って呼ぶんだけど。

この杖のコアの中で魔力のコアを作ることで、より効率的にコアを生することができるの。

この杖は特に能がいいから、杖を使うのと使わないのでは、収束スピード、威力、消費魔力が全然違う」 

「でもさー。

杖のコア部分に、重ねて魔力のコアを作るんだよね?

ということは、例えば火の玉を作る魔法を使うときは、杖の長さ以上の火の玉を作ると手が燃えちゃうよね」

「その考えは誤り。

時に難しいのは、コアの種火を作ること。

だから、その種火だけ杖の核で作るの。

その後に、杖のコアか魔法のコアをかして2つを離した後、魔力のコア、エレナの例でいうと火の玉を大きくしていく」 

「うーん、なるほど。 

でも、杖のコアの中で火の玉の火種を作るんだから、その火種で杖が燃えて劣化しちゃうんじゃないのかな」

「杖のコア部で魔力のコアを生する段階では、まだ攻撃エネルギーの狀態でなく『プレエーテル』の狀態なの。

だから大丈夫」

「そっか。

コアの段階ではまだプレエーテルだから、まだエネルギーを持たないのか」 

「厳にはちょっとちがう。

エネルギーは持つの。

攻撃可能ではないエネルギーを持つ。

プレエーテルの狀態では魔力が希薄だから、という意見もあるけど、

私の考えでは前者が正しい」

「うーん。

わかったけど、不思議だ」

「不思議とじるのは私も同じ」

「なんか、だんだん杖がしくなってきました」

「次は杖以外の武を使う場合の話。

斧や槍などの武の場合は、『集める』よりも『流す』というイメージのほうが強い」

「魔力を流す・・・。

・・・武にだよね」

「特に品質の高い武の場合は、から武伝いに流した魔力が、武の先端、攻撃部位に溜たまるようにできている。

ただ殘念ながら、今エレナが所持している武は安価なものだから、自分で制しないといけない」

「武に魔力を流したことさえないですが」

「なので斧や槍の場合は『流して集める』が基本。

あーでも。

やっぱり今は流したらダメ。

が劣化するから。

最悪、壊れて使えなくなる」

「どうやったら壊れなくなるの?」

「武なしでの収束、制、放出の反復練習を繰り返す」

「おー!

つまり今やってることなんだね」

「そのとおり。

話はここまでだから、さっそく闘技場に行って練習してきたら?」

「よっし!

行ってきます!」

 

 

 

 

 

 *****

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