《彼氏が悪の組織の戦闘員Eなんですが…》第6話 フリマアプリで薔薇売ってみた

「ラキュラス総帥に彼できたんだって」

悪の組織の戦闘員休憩室で戦闘員Aさんが話していた。

おいおい、幹部共…下っ端にまで話が筒抜けてるじゃないかよ。

今度あいつら締めとこう。

「へえ彼?」

僕はEのマスクをつけたまま喋る。

ここでは基本個人報の洩は止、お互い顔も知らないという間柄だ。

「総帥の彼かあ…どんな人だろう?」

とBが考える。

「総帥っていくつだよ?俺より年下っぽいけどな」

お前もいくつだよ。D。

そしてCはまたサボりか!C減給しとこ。

しかしそこでAがジャーンと最新型のiポンを取り出した。

「いいだろぉ!やっと買ったぜ!並んだぜ!徹夜だぜ!」

と自慢した。

「Aさん最新型好きですねぇ」

「ああ!時給いいから俺戦闘員好きだよ?痛いけど張って労働してるもんな、たまにはご褒してもいいじゃん」

よし…Aの時給アップしとこう。

「俺はスマホで彼といつもやり取りしてるわ。待ちけも彼!個人報で見せられないけどな」

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というBの話に僕は食いついた。

「Bさん彼いたんですねぇ、僕も最近できたけど…やはりスマホで連絡しあってるんですね」

「そりゃそうよ!って、お前もできたのかE!おめでとう!

なら待ちけは彼でライメで離れてても時間潰しになるし、

朝と夜起きた時と寢る前におはようとお休みを言い合うんだ。いい夢が見れる。基本だろ」

「ほうほう…それはいいですねぇ」

「俺なんか毎回してるとか言わされるんだよ。まぁ俺は電話じゃなく直接だけどな!」

とDが同棲中の惚気を言う。

Aは唯一人がいないので

「お前ら…なんて羨ましい!クソ!この怒りを今日のヒーローたちにぶつけてやる!」

A…お前の時給もっとあげてやるよ。

「何です?あの…これ?」

公園のベンチで袋にった箱を開けるとそこには私が羨ましいけど買えないスマホがっている。

「何ってスマホだよ?僕たちカレカノなのに持ってないっておかしいよね?」

「ええ…でも料金とかあの…」

スマホの月々の料金はガラケーより高いっ!

「心配しないで?月々の料金は僕持ちだから君はこれを持ってるだけでいい。

ちゃんと待ちけは僕のにしといたし、ライメも僕の登録れといた。使い方は教えてあげるよ」

「ち、ちなみに待ちけを変更したら…?」

「え?うーん、バイト先のコンビニを破かな」

ひいいいい!待ちけ変えたらバイト先のコンビニが破される!!

「変えるの?」

「か…変えない…です…」

待ちけ変更にとんでもない結末が待ちけている。

ニュース映像で【待ちけ変更の結果コンビニ発】という見出しが出たらどうしよう!

その待ちけもとんでもなくイケメンの栗生院くんが微笑んでいる。

電源れるだけでイケメンの攻撃が始まるよ!

「あ、朝は僕から電話して起こしてあげるよ」

「えっ…」

朝からイケメンボイスが來るの?何それ!

「夜は君からかけてね?23時30分にしよう!」

「えっ!私から??」

し合っているじでいいじゃない!嫌なのぉ?」

ジトリと見られまたどこを破しようか検討している顔だ!

「わ…解りました…」

「それから…」

まだあるか!まだあるのかドル男!

ライメでは下の名前で書いていい?文字だしいいよね?慣らそう!」

とキラキラした瞳で見つめる。

「え…あっ…はぁ」

それより作を覚えなきゃならない。

こんなっ最新型で高そうなやつ…落として畫面とか割ったらどうなる?

いやこのクソ金持ちは換えのスマホなど山程くれるだろうけど。

そして私はスマホの作を教えてもらいなんとか使えるようになった。

しかし文字打ちが遅い。

「テストで送ってみるね!」

と栗生院くんが送信して開いてから

(時奈さん♡屆いてますか?僕の!)

という一文になんてものをテストで送ってきてんだ。

この殺しめ!と赤面しつつもなんとか文字をノロノロ打つこと15分!

慣れてないから困る。しかし栗生院くんはにこにこと橫で待っている。

そしてついに彼のスマホが音を鳴らした。

送信できたようだ。

(吉城くん…屆きました)

それだけしか打たなかったが栗生院くんは激しているようだ。

じっと文字を見つめると頬を赤く染めた。

ええええ!?意味が解らない!どこで何が彼をそうしたのか!??

はっ!まさかが屆いたとかの勘違いか?

違うよ!ライメに屆いたっつー意味に決まってんでしょ!!テストだって言ったし!!

なんか判らんが私まで恥ずかしくなり俯く。

すると栗生院くんのスマホからアラームが鳴り、

「あ、バイトの時間だ…。そうだ、雪見さん…このスマホね、アプリもれれるしさ、いろいろ使ってね?

フリマアプリとか、出品するとよく売れるらしいよ?」

とにこっと笑う。

フリマアプリ…聞いたことがある…バイト先の先輩から。

何か出品してみたらすぐに売れるとか。

やってみるものだな、って笑ってた。

普通のお店に持ってくより倍の値段で売れたって。

「じゃあ僕行くね?あ、夜は電話してね?待ってるから!」

と栗生院くんは私に一度軽くハグして去っていく。

私はまた石になりかけた。いきなりハグされることに慣れてねぇよっっ!

しかし…フリマアプリか…。

貧乏な私には売るものなどないが…。

先日貰った薔薇…あれ売れるのかな?と思った。

早速アプリを起して…薔薇なんか売ってる人いるのかと検索したらいた!!

まじか!薔薇も売れるのか!!

ヤバイ!売ろうあれ!

私は即座にボロアパートの片隅にある薔薇を売ることを思いついた。

だってあんなボロアパートに飾っておくより他の花好きな人が買ってくれた方が薔薇も喜ぶ!!

早速私はカメラ機能とやらでアパートにある薔薇を撮影して売りに出すとなんと3分後に売れた!!

「うおおおおおっ!まじかっ!ほんとにすぐに売れた!凄い!…ん?」

者からのメッセージに気付いた。

お禮とこの薔薇が貴重な品種ってことと一旦取引解除でもうし値段を釣り上げてくださいと頼まれた。

それだけの価値があると。

え?安く売りすぎたのかな?薔薇の値段なんか知らないし適當に他の人の値段見て決めたけど。

でもなんか購者から頼まれたし私はとりあえず値段を釣り上げてまた売り出したらまた3分後に同じ購者から買われた。

送料も向こうが負擔してくれるという。

マジか!なんて親切な人なの?余程薔薇好きなのね!良かった!

私は包裝して薔薇にメッセージを付けて送った。

者希の金額で薔薇は3萬円で売れた!3萬円!!米が買える!!

私はそれだけで幸せになった。ごめんなさい栗生院くん!

でもっ!こんなところで枯らすより相応しいところでしく果てた方が薔薇もきっと幸せよ!!

と思い私は米を買いに行く。

「坊っちゃま…何という本末転倒な…」

鳴島が呆れて言う。

そう、先程雪見さんが出品した僕のあげた薔薇は僕自が3萬円で買い取った!!

當たり前だろう!

い彼が出品したものを他の奴に買われてたまるか!

そしてその景に浮かれる雪見さんを思い浮かべて微笑む。

僕は後日屆いた薔薇を見た。

メッセージが添えてあった。

(あなたの手元に行き薔薇も喜んでいます。お買い上げありがとうございました!)

と。

そうだね、とても嬉しいよ。

僕は薔薇を部屋に飾りメッセージを大切に金庫にしまう。

時々出して眺めよう。だって雪見さんの綺麗な字だもん。

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