さっさとバイトを終わらせて時奈さんの元に戻りたい…。

そして一緒に夕食を食べるんだ。

僕はそればかり考えてて忘れてた。

「今日はなんか俺たち戦闘員にも武の使用が認められてるんだけど、何か強化プログラムとかでさ…ほらこれEのやつな？」

とAが渡してくれたのは【モーニングスター】と言う

棒の先端に鎖がついてそのさらに先にトゲトゲの玉が著いてぶん回せるようになっている。

「今日の戦闘で一発でもヒーロー達にれてえよなぁ…ちょっと俺頑張ってみるわ」

Aお前はほんとに努力化だな！

ボーナスとして最新型のタブレットを後で送っとくからな！

「ええー？いきなりこんなの持つの？重いし下手したら自分に當たりそうでやだなぁ」

と久々に出てきたCがボヤいた。

C！貴様は後で鞭打ちだ！

今日はBが休みだ。

Dはとりあえず練習で振り回している。

「覚えればなんとかなるんじゃないか？俺もヒーローに當ててやりたいよ」

とDは時間ギリギリまで練習していた。

D!今度溫泉ペアチケット送っとくから彼と行ってこい！

そして僕等の出番が來た。

今日はレッドとグリーンにイエローが先に來ていた。

レッドを見て怒りがまた出てきた。

一発…

一発だけ弱いなりに偶然當たりましたという狀況ができれば…。

「Aさん…Cさんをレッドの前に出して囮にして二人でレッドを挾み打ちしてみましょうか？」

と提案してみる。

「お、いいなそれ！ま、他のヒーローにすぐやられるだろうけど、一人を集中的に狙うのもありだな！流石E！」

そして作戦らしきものは一応できてDはグリーンとイエローの相手をしようと言った。

まぁイエローはいつもカレー食ってるし無視でいいだろ。

「きたな！下っ端共！ほう！今日は武を持ってるのか！？そんなもので俺たちは屈指ないぞ！！」

今日はテレビカメラが來ているのかレッドのやる気がみなぎっている。

こいつが二面なことは調査で判っている。にだらしないのもな。

だから今日は皆には緒で策を用意しといたのだ。小賢しいが。

「さあ來い！雑魚共！」

イエローはいつも通りベンチに座りながらカレーを食い始めた。何で家で食べて來ないのか？

Dは一人でグリーンに突っ込んでいく。

「でぃ…Dー！！」

武があるぶんいつもよりわすのに焦るグリーン。

時間を稼いでくれよD!

そしてCが前に出てダラダラとモーニングスターをぶん回した。

「おいおい、やる気あるのかお前？」

レッドは鼻で笑いモーニングスターをCからあっさり奪い毆りつけ

Cは吹っ飛ぶが左右から僕とAが突っ込んできたのを見て

「ちっ！汚い奴等め！仲間を囮に使うとは！だが俺は悪に屈指ないぞ！」

と奪ったモーニングスターでAを吹っ飛ばす！

「AAA……」

ここまでは計算通り。

「次はお前だ！」

と僕に向かってくる。咄嗟に僕はしゃがみ球を避ける。

「！？」

避けると思っていなかったのかレッドが一瞬怯んだ！

未だ！タイミングを見てレッドの後ろから巨のBのマスクを被った戦闘員が現れ羽い締めにする。

「なっ…何？だとぉ？」

が背中に當たりさらに隙をつくったスケベレッドに僕は渾の一撃を放つ。

そしてそれはレッドに當たった。

「ぐあっ！」

レッドは後ろのBと共に倒れ込んだ。

「レッド！大丈夫か！？」

グリーンがDを倒し駆け寄り僕を蹴った。

とりあえずわざと蹴られておく。

「Eー！…」

しかしレッドは倒れたBのをワシワシみながら

「大丈夫？君…の子が戦闘員なんてやっちゃダメだよ？ね？」

と甘い聲で言う。

「おい…レッド…何セクハラしながら口説いてんだ」

Bはそのセリフに痺れて

「Bいいい♡」

とか言いながら気絶した。

そして本日の戦闘員の仕事は終わった。

橫から怪人が出てきて

「フハハ！雑魚よりもわしと手合わせじゃ！ヒーロー共！！」

と半魚人みたいな怪人が來た。

後は任せたと僕たち戦闘員は仲間を助け起こしながらスゴスゴ引っ込もうとするが

レッドは僕を摑み、

「待て、雑魚E！お前何者だ？この俺にあんな一撃くれるとはな！」

と毆りかかってきた。咄嗟にわしてしまった。

顔毆られたら時奈さんが心配するし。

「へえ？避けるんだ？やっぱりお前は違うな！その顔！見せろ！」

とマスクを奪いに來る。

クソっ！勘のいい奴め！

仕方ない！俺は懐から弾を出してレッドに投げた。

「っ！弾かっ！？」

そうだよバカ！致死量じゃない程度に謝しろよ？

と思いそれが破裂して目くらましになったところで僕たちは黒いバンに乗り込み去った。

「はぁ、危なかったなE！あんなのまぐれで一発ったのにレッドキレすぎでウケるわ！」

「俺なんか囮になったのに武取られて毆られたし痛てーよぉ…」

「まぁ今日もお疲れ様」

「皆さんスポーツドリンクですよ、後救急箱も」

と僕は皆にお疲れ様と渡していく。

臨時雇いの巨Bだけは

「レッド様…カッコいい…抱かれたい♡」

とか言ってたけど。

「Bちゃん…俺じゃだめ？」

とCが軽薄に近寄ってBちゃんに

「近寄るな！セクハラ野郎！」

と毆られていた。

そこへ鳴島からのライメが屆く。

そこには…

「坊っちゃま大変です！私たちが現場に向かっている間に円寺様が別邸に乗り込み、雪見様を連れ去りました！！お早くお車にお戻りに！」

の文字。

僕は青ざめた。マスクを被っていて皆には気付かれていないが急用ができたと下ろしてもらう。

人気のない所まで走り、待っていた高級車に乗り込みマスクを取る。

「円寺…葵…あのゴミとは婚約破棄したよね？」

「はい、しかし相手はどうやら納得がいかなかったようで…坊っちゃまはモテますから」

「そう…でもでも許さないよ…僕の時奈さんを拐するなんて…」

と僕は怒りに震えた。