《彼氏が悪の組織の戦闘員Eなんですが…》第31話 栗生院の憂さ晴らし1

レッドとラウンジで會ってから折角の旅の始まりが臺無しにされた…。

どうも僕は時奈さんのことになると冷靜でいられなくなるようだしね。

さっきのきについてもつい高速でくレッドに合わせていてレッドの手にダーツの矢を指してしまった。

気付いたらやってしまった!という後悔はあった。

そして明らかにレッドはやっぱり君ただ者じゃないなという顔でニヤニヤしていたし、勘付かれた可能大だ。

まぁ最初からそうだったろうけど…。

ともかく朝から嫌なもん見たので胃がムカムカして仕方ない。

一応胃薬は飲んだけど。

「大丈夫栗生院くん…あんまり気にしない方がいいよ?」

と天使が心配してくれるので嬉しくて

「うん、ごめんね?朝からゴキブリ見ちゃったしまぁ逃げられたけど…次はほんと殺しとかないと…一匹見かけると30匹は出てくるよね?」

「いや、レッドさんそんなにいないから!落ち著こう!ね?」

「あんなゴキにさん付けしなくてもいいんだよ時奈さん…」

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もはやそれだけでイラ付いてきた。

「坊っちゃま…そろそろお時間ですよ?そこまでにして飛行機に乗ってさっさと行きましょう、楽しい旅にするんでしょう?」

「鳴キュンと思い出作るち!」

と鳴島と舞川さんに言われようやくまぁ飛行機に乗ってしまえば大丈夫かなと思い僕は持ち直した。

「…そうだね、それじゃ行こうか時奈さん」

と彼の手を取りファーストクラスへの搭乗を始める。

時奈さんは飛行機が始めてと言うので一どんなことになるのか楽しみだ。

まぁファーストクラスは個別空間だしちょっと殘念だけどゆったりはできるかな?

しかし搭乗して時奈さんは

「ほえっ!」

と聲を発し固まりかける。

リクライニングシートを見て

「こ、これがファーストクラスの…」

とブツブツ言っているとCAがやって來て

「栗生院様!ご利用ありがとうございますっ♡お著替えになられますか?」

目を使いながらやってきた。

「後でいいよ…」

ファーストクラスでは専用のパジャマが配られる。乗ってすぐゴロゴロする人、寢る前に著替える人など好きな時に著替えはできる。

僕らの乗る飛行機は完全個室型にできてるから扉を閉めて著替えれば通路から見えることはない。

シートとベッドは別になってるし、使わない時はベッドをたたんで時奈さんを僕の席に呼んでもいいか。

「クローゼットに…化粧臺まで付いてる…」

「何だこれプチ豪華ホテルかよ!!あ、プチ冷蔵庫にジュースってら」

と時奈さんと舞川さんが驚いていた。

流石にシャワーは別だけど一応機にもある。

「ひっ…ひいっっ!栗生院くん、こ、こんなとこ私なんかが使っていいの?ほんとにいいの?」

もはやガクガクしてきた時奈さんに

「もう搭乗してるから自由に使っていいんだよ?映畫も見れるし、不安ならいつでも僕のとこにおいでね。話たりしよう」

と頭をでると彼は赤くなる。

くっ!い、一応機だし我慢しますとも。

流石にこんなとこでを囁きまくってたら恥ずかしいよね。

まぁ無言で以外にはキスするかもしれないけど…。

「栗生院様!機食は洋・中・和どれにいたしますかあ?」

とCAのり込んで來た。

高校生に目使わないでくれないかなおばさん。

「じゃあ、洋で」

「わかりました!」

とCAはチラチラ僕を見ながら引っ込む。

イラっとした。

「おい、CAも専屬で付くのかよ…ていうか生CA人だなおい!」

「う…うんそうだね…」

明らかに時奈さんが沈み出したので

「時奈さん…の方がかわ…」

と言おうとして

「おい時奈!栗生院!ウノ持ってきたから鳴キュンもれてやろうぜ!」

と個室に呼び込む。いや流石に狹いだろう!!

「私はご遠慮いたしますね、坊ちゃん何かあったらお呼びくださいね」

と鳴島は一人個室へって行った。

何でウノ?修學旅行かよ!!?

しかし案外盛り上がっていた。

食が運ばれそれぞれ個室に戻り食べることにした。CAがここぞとばかりにサービスしてくるのでウザかった。

しかもお盆の下にソッと名刺とその裏に電話番號を忍ばせている。

イラッとした。

僕は食事後口を吹いた紙と一緒に名刺を丸めてゴミにしておいた。食事を下げにきたCAは気付かずに頰を染めていた。

食事後に時奈さんがCAを呼べばいいのに僕に映畫の使い方を聞いてきたので教える。

他にもスマホの充電のコンセントの位置とかを知って

「は!こんなとこに!!」

と驚いているのが何とも可いのでとりあえず抱きしめた。

「うぐっ!!」

とまた聲を出している。

「しばらくここにいようかな…CAがうざいし」

「栗生院くんはモテるから」

「僕は時奈さんだけにモテてればいいよ」

と言うとを抑えてまた

「うぐっ!!」

と言う。可いので頰にキスしようとしたら

何か騒がしい音がする。

微かに悲鳴?

「坊っちゃま…何かあったようですね、確認してきます」

と鳴島がビジネスの方に歩いて行く。

「な、何だろう??」

「大丈夫だよ…」

と言っておいたがおい、まさか…また怪人か?

と思っていたら鳴島が戻ってきて

「普通にハイジャックでした」

と言った。

「あ、そう…なら良かった」

「いや、何言ってんの?ハイジャック??ええ?待って!ハイジャックだよ??」

と彼はパニックになった。

全く…楽しい空の旅まで邪魔してくれちゃって…

ああ…でも丁度いいな…レッドとあのウザいCAにイライラムカムカしていたしハイジャック犯には悪いけど僕の憂さ晴らしに利用させてもらうか!

と僕は時奈さんにバレないようニヤリと口を隠して笑う。

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