《彼氏が悪の組織の戦闘員Eなんですが…》第32話 栗生院の憂さ晴らし2

「で?何人いるの?」

と僕は鳴島に聞いた。

「全部で5人です坊っちゃま。1人はエコノミークラスで乗客を人質に見張っています。武は持っていませんが腹にプラスチック弾を巻いて脅しています。しかしただの偽でしょう。ビジネスクラスに1人ハンドガンを持った者、アサルトライフルを持った者が2人、ナイフを持った者が1人がいます。ハンドガンを持った奴がリーダーでしょうね。」

なるほどね、じゃあここにもすぐ到達するな。

「現在ビジネスクラスの乗客をエコノミーに移しているところです。こちらにもすぐ來るでしょうね」

「…栗生院くん…」

心配そうな顔になる時奈さんを念の為ラバトリー(トイレ)にれて鍵をかけておくように言う。

「大丈夫、ちょっと行ってくるから待ってて?」

「で、でも!銃持ってるんでしょ?折角怪我治ったのに!また怪我なんかしたらっ…」

「大丈夫だよ?普通のテロかなんかでしょ?すぐにぶっ倒してくるから!僕は戦闘員Eだからね、汚さならこっちのが上だから」

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と頭をでいいって言うまで絶対に開けちゃダメと言い扉を閉める。

時奈さんはとりあえず鍵をかけてくれた。

僕は鳴島と舞川さんに目配せした。

舞川さんに鳴島が用の警棒を渡した。

「竹刀じゃなくて殘念だけどいいか、それより栗生院どうすんだよ?」

「どうするって…さっさとバカ共を捕まえるだけだよ?大丈夫、エコノミーにもビジネスにも一応ガードマンは雇ってるからね、ファーストクラスにやってくるのは3人だろうね、その後機長とかを脅しに行くだろうし」

「坊っちゃま、CAを人質にこちらに向かっているそうです。ビジネスクラスの客はエコノミーに移させ見張りはビジネスに1人殘っているそうです」

「よし、じゃあ敵のリーダーは僕が抑えようね、合図したら殘り2人を頼むね」

「了解いたしました」

「ういっ」

と舞川さんは個室の影に隠れ、僕はその個室の中に隠れて待つ。

そしてハイジャック犯3人がCAの1人を連れてやってきて

「おいクソ金持ち共!手を上に上げて出てきな!」

ぶ聲が聞こえた。男達は個室を調べ始めた。

「いねえな…」

そして1人が僕の個室を開く。僕はしゃがんでいて開くと同時に男の足にスタンガンを當てた。

「ぎゃあっ!!」

と男が足を抑えて倒れ込んだ。

その一瞬の隙に男の持っていた右手のナイフを取り上げ、後ろに腕をねじり、仕上げに肩を外しておいた。

「ぐあっっ!」

それに驚きリーダーともう1人の銃を持った男がやってくる。

「どうした!」

と銃を向けてってくる1人に布を投げつけ視界を奪い、布ごと首を抱えて顔面に思い切り膝蹴りをかます。

「んがあっ!!」

と男はあっさり気絶したが、

「てめえ!よくもっ!」

とハンドガンのリーダーが銃をバンバン撃ってきた。

しかしそれを倒れた男を盾にして防ぎ男めがけて高速でナイフを投げる。

ナイフはリーダーの首をかすめて壁に突き刺さった。

布男をリーダーに投げて僕は拾ったアサルトライフルを握った。

リーダーも布男が視界から消えると同時に銃を僕に放とうとして構えた。

しかしそこで両橫の影に隠れていた鳴島と舞川さんが現れた。

「なっ何いいい!!?」

鳴島が素早くハンドガンを奪い取りリーダーの間を蹴り顎に掌底を食らわしグラグラときたリーダーに舞川さんが後頭部をボカっと一発警棒で毆り、リーダーは失神した。

「ああ、リーダーは結局2人の手柄だね」

「鳴キュンと初めての共同作業だねっ♡」

と舞川さんは舞い上がり倒れた男をガンガン毆ってボコボコにしている。

2人の男たちを縛り上げCAに見張りを任せる。

布男は生きてるのか死んでるのかわからないけど、僕はリーダーを引きづりビジネスクラスに行った。

そこにはビジネスクラスで1人アサルトライフルを持って立っていた髭男がいた。

気絶して白目になっているリーダーを見て

「リーダー!!!???」

び銃を僕に向けた。

「すみませーん、この中にお醫者様はいらっしゃいますかー?なんかこの人頭をぶつけて気分悪いみたいでーす!」

とダラダラ頭からを流しているリーダーを見て髭男は銃を向けた。

「ちきしょう!ガキめ!」

とまた銃を撃ってくるので仕方ないと素早く座席に隠れる。リーダーはとりあえず生かしておかないといけないよね。

「ガキめ!さっさとリーダーを解放しろ!」

と銃を持ちながら近づいてくる。

やれやれと僕はリーダーの頭をさっと座席から出して腹話みたいに

「おいおい、やめろってー、こいつ俺の甥っ子だからぁ、銃下げてくんない?」

と言ってみると

「ふっざけんなあああ!リーダーには甥っ子なんかいねえよ!」

と頭上を銃弾の雨がドドドっと降る。仕方ないので素早く白いボールを髭男の足元に投げる。

「なっなんだ?」

髭男の足に止まると強いと高周波の音が発せられ男は目を抑えた。

耳栓と目を保護していた僕は數秒待ってからまともにを浴びた髭男の腹を蹴り膝から崩れ落ちた所を銃の枝で後頭部を強打して気絶させた。

白いボールはさっと回収した。

これは悪の組織で開発しておいた閃弾の一種だけど発はせず衝撃が加わったらさっきのようにるのだ。

まともにりを見ると失明するかもしれないけどね。

どうした?と乗客を盾に連れて最後のフェイクのプラスチック弾全巻き男が現れる。

前方で白目で倒れているリーダーと近くに倒れている髭男を見て

「えっっ?リーダー?ゲイルっ?」

と慌てた。隠れていた僕はしゃがみこんだ男の首に腕を回しゴキリと落とした。

念の為弾を調べるとやはりただのフェイクであった。

スイッチを足で踏み潰し人質を解放し、口のガムテープを取り、他の仲間はいないか聞く。

ちなみにこいつは僕が雇ったガードマンの1人だった。

「他にはいません、とりあえず人質になって隙を狙ってたんですが、なんか全部1人でやっちゃいましたね…」

とガードマンが寂しそうな顔をしたので

「あ、ごめんね、仕事取っちゃって。なんかもうイライラしてたからさぁ」

「とりあえず男たちはまとめて縛り上げておきましょう…って誰か殺してませんか?」

と聞かれ

「あ、ごめん、1人死にそうな奴いるから機に醫者いるかCAに聞いといて?」

「犯人も…とんだ災難ですな…」

とガードマンは男たちを縛り上げた。

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